■「中年パラサイト・シングル」のお気楽生活 結婚もひとり暮らしもせず実家に寄生するのは悪なのか?
(キャリコネ - 06月18日 15:00)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=210&from=diary&id=3473082
こういう記事が出るたびに、結婚相談所、広告代理店らは結託して、独身者達を禁治産者扱いか、非人格者扱いするのは常套となっていることにいい加減気付かねばなるまい。
よくよく記事の事例を詳細に読みこんでいくと、確かにこの45歳男は両親と暮らしているが、
それほど寄生していない。
一カ月給料の半分と云わぬまでも、時間が無いならば、おカネという考えはあるらしく、7万円も渡して居るし、家事以外でそれほど迷惑を掛けている訳ではない。完全に寄生している訳ではない。
これからボーナスシーズンになり、ボーナスが支給された場合、この45歳男が一体いくら渡して居るのかも知りたかったが、それについては何の記述も無かったのははちょっと残念。
寄生しているというのは、親と共同生活を送る上で相応の金銭的負担を容認していない人間を指すのではないのか?
タイトルだけで騙されてはいけない。
逆に、いくら結婚相談所、広告代理店が言うところの「勝ち組」に位置しているからといって、週末のショッピングセンターに毎週のように行き、子供を実家に預け、自分達はまるで独身貴族よろしく、着飾って、贅沢しているような連中が果たして自立している、勝ち組といえるのかどうか?
独り暮らしの人でも、実家の近くに住み、親から経済的支援を受けている人は自立しているから勝ち組だと豪語出来るのかどうか?
自分の知り合いでも、年収一千万円を軽く貰っているコンサルタントがいるが、独男である。下駄代わりにメルツェデスにも乗って居る。しかし彼は一級障害者の母親のへそから下の世話をしながら、生活している。こういう人まで、パラサイトと罵倒するのはお門違いというものだろう。
自分が彼に聞くと
「こんな世話、オレしか出来ねぇ。他人に世話して貰いたくない。」
と仰せだ。結婚はしないのか?と聞くと、超現実的な返答が帰って来た。
「ふん。今どきの独女が年収一千万円あったって、面倒を診なければならん親がいるところに来るモノ好きがいるかい?そんなモノ好きがいたらこっちがお目に掛かりたいくらいだよ。」
と苦笑していたのが印象的だった。
彼は確かに経済力もあるが、生活力もある。今や彼の母親の快癒を願うしかないが、年々衰えているのが現実である。現実的な性格なので、死別後の人生のシナリオも表立っていわないが、書いているに違いない。
こういう親と同居者もいる。世間の「親と同居している=非人格者」というレッテル張りの「名誉毀損」に堪えつつ、彼はしぶとく生きている。
この手の記事を読んだ親の世代は子どもたちに大切なことを教えるのを忘れていないか?
今の暮らしは特別なものなんだよ、という当たり前の事を教えているかどうかである。
多分全く教えていないのだろうなと思う。
だから結婚そのものもスケールダウンしたとはいえ、結局バブル期から全然変わって居ない条件闘争に成りさがる。
しかし条件闘争という確率の低い「椅子取りゲーム」に興じたところで、親を見れば(笑)、自分がどの程度か自ずと嫌でも冷酷なほど分かってしまう。トンビが鷹を産むことは突然変異以外あり得ないからだ。
その結果、親といる方がラクだと考える人達が増えるのだ。
一方、彼のようなまともな男ほど、「今どきの・・・」という棄て台詞も返ってくる。
これは親の世代の側にも問題があると言わざるを得ない。
寄生と自立の線引き、これはどの程度か、それについて曖昧なまま、レッテル貼りばかりが先行している風潮がとても気になる。
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