やっぱり超満員になった。ともに優勝の可能性のある今年の春の早慶戦。
ボクが神宮に着いたのは12時過ぎ、早々に内野席をあきらめ外野に回った。
学生応援席にはいつものように早慶両校の応援リーダーがお互いの相手チームで応援を行っている。グラウンドではこれも早慶戦だけに許されたバッティング練習・・・・・
12時20分になると先攻の慶應の塾旗入場、続いて早稲田の校旗入場、そして塾歌・校歌の斉唱とエールの交換が行われる。
かつてはその勝敗によっては負傷者が出るなど、強いライバル心がむき出しとなった時代もある早慶戦は、今は共に母校を誇りとし相手チームに敬意を示す、学生スポーツの礎とも言える形へと変化している。
試合は早稲田の大竹投手の左腕から繰り出される低めに決まる変化球にまったくタイミングが合わない慶應打線は一時は無安打試合を覚悟したほど完璧に抑えられ、終盤は打線が援護した早稲田が完勝した。
早稲田はこれで6季ぶり44回目の優勝となり、最多優勝を誇る法政と並んだ。
最後の打者、慶應の谷田君が外野フライに倒れると大歓声が1塁側から起こる。しかし、その直後にはすぐにエールの交換が行われる。永遠のライバルがかけがえのない友に代わる瞬間である。
たとえ、この試合が10−0のワンサイドゲームとなろうが、5位決定戦であろうが、早慶戦はいつだって早慶戦としての意味を持っている。
早稲田の高橋監督はインタビューでこう言った。
早慶戦は対抗戦ですから、勝ち点を取って初めて意味があります。だから明日も全力で戦います。
いつまでも早慶戦を楽しみたい。
2015年5月30日 東京六大学野球春季リーグ戦(於 明治神宮野球場)
慶應義塾
000 000 000 = 0
000 100 12x = 4
早稲田
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