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2015年05月26日04:52

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プロヴァンスを歩く(4)3日目 その1 Beaumont de Pertuisからミラボー橋まで


2015年 5月3日 (日)

Beaumont de Pertuisから から Jouques村 まで 22km その1

徒歩3日目 合計62km

9時30分にベルギー人夫婦のB&Bを発ち、なだらかな丘を回り込んで30分ほど歩くと景色が広がるところに出た。 一日の始まりとして大抵すぐにかなりの登り坂が1時間以上も続くことが多かったことからすれば楽な出発だった。 穏やかな日差しと長閑なブドウ畑が広がる斜面を向かいの山並みを眺めながら遠くに両側から山が迫り崖が向かい合っているように見えるあたりを目指した。 そこにはミラボー橋があるはずだった。 GR9のルートでは Beaumont de Pertuis の村から Mirabeu村を通過してミラボー橋を渡ることになっているのだがこのB&BからBeaumont de Pertuis村までは1.5km以上あるので村に戻ってそこからMirabeu村を目指しては大回りになるから夫婦のアドヴァイスに従ったのだった。 それには地図に書かれていないような道に入り、ブドウ畑の端にある鉄の扉を開けて次の径に出る、といういような細かい指図もあってもそれが分からなければ迷うような田舎道だった。 実際には言われていたような目印が見つからず500mほど無駄にしたようなこともあったけれどこれで5kmほど短くなるのなら1日に20kmの目安ではかなりの節約になる。 

11時半ごろ川の手前にたどり着いたので適当なところで休憩した。 この時左膝が痛み平坦な道を歩くのに他の3人から20mほど遅れていた。 他のものが珍しい草花や景色をカメラに収めようと立ち止まり作業をしているとそこに辿りつくものの自分ではカメラを取り出して撮っている時間はない。 そうするとそのあと余計に遅れるからだ。 だから今回かなりのシャッターチャンスを逃している。 とりわけ草花を撮ろうとすると5分ぐらいはすぐに経つ。 5分で少なくとも150−200mは歩くから平地ではまだしも見通しのきかない山の中の径では不安でもある。 それにこちらは膝に故障を抱えていれば少々急いでも追いつかない。 それでなくと相手はコンパスが長いのだ。  国道に出て舗道を歩きミラボー橋を渡った。 今回渡った川で河と呼べるものはここだけだった。 多分19世紀に鉄の時代を迎え崖が迫った両側に塔のような支柱になる建物を建てそこから鉄のケーブルで新時代の橋を吊ったのだ。 その支えの建物だけが両側に残っていてそれを斜めに見るように今の橋が架けられていてここを通る車は駐車場に車を停めて全盛期の遺跡を眺めるようだった。 

ここに来てミラボー橋と聞いたときこの名前をどこかで聞いたことがあるような気がしていた。 シャンソンや誰かの詩だったような気がしたがフランスのことにはほとんど知識がないし聞いたと言っても高校生の時に頭を掠めていった言葉の一つで今までそれとは接点がなかった。 もう20年も30年も前にパリに行ったときにそんな橋があったかもしれないと思いネットで検索してアポリネールの「ミラボー橋」堀口大学訳があるというのに行き当たった。 橋の下セーヌは流れる、というようなフレーズは今までに何回も聞いたことはあったけれどその類だったのだ。 それにしてもパリとここでは距離が離れておりこちらがミラボー橋のオリジナルなのかもしれないと思ったけれど、美しい景色というようなありふれた一般名なのかもしれないとも思う。  昔からここは交通の要所だったようだ。

(その2に続く) 
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