今日の本棚404♪

「ブラウン神父の不信」

Ｇ・Ｋ・チェスタトン
中村保男（訳）
東京創元社（創元推理文庫）


古本屋で購入。
全部で５冊ある、ブラウン神父シリーズの３冊目。
８話の短編が収められています。
解説は中島河太郎氏。

１冊目で活躍したフランボウが登場しないのは残念でしたが、それでもとても面白かったです！
今回もブラウン神父の皮肉っぷりは健在。
世界各国を回り、神父としての勤めを果たしつつ、遭遇した謎を解き明かしていきます。

初っ端の「ブラウン神父の復活」からして、やられたと言うか、不覚にもぐっときてしまいました。
レースめっちゃ良い奴！
ブラウン神父の凄さに気付くなんて、君もすごいよー、全然平凡な奴じゃないよー（半泣）
奇跡を信じるカトリック神父だからこそ、信じて策にハマってしまったかもしれないのに。
そして後から後悔して、それこそ禁じられた自殺を考えてしまうかもしれないくらい追いつめられてしまうかもしれない境遇に立たされたブラウン神父。
そんな危機を脱することが出来たのは、どこまでも冷静に物事を見定め、本物の奇跡というものを知り尽くしている神父だからこそですよね。
レースと一緒に思わず泣きそうなくらい感動してしまいました。
「天の矢」も、神父の皮肉がたっぷりと込められたラストが秀逸ですねぇ。

他のシリーズも是非購入せねばなりませんね。
フランボウはまた登場してくれるかな〜vv