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2015年01月30日21:04

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新宿へ

 今日は午後1時、新宿の紀伊国屋本店で待ち合わせ。元上司と、私には珍しく呼び捨てで名前を呼ぶサッカーライターの3人でランチ女子会だ。浦和レッズがJ2に降格した2000年、1年の戦いをムック本で出す、という企画を元上司(編集長兼取締役)が球団に話をつけ、それを無理矢理担当させられたのが私。そして雑誌と違って予算がないものだから、学生に毛の生えた程度のライター見習いを1名だけ使って、一冊のムック本を編集したのだった。今思い出してもきつかった。1カ月間、土日返上だもんな。
 昔を振り返るのはあまり好きではないものの、元上司におべんちゃらを言われたり、ライターが相も変わらず私に一定の敬意を払ってくれたりすると、照れくさいけど嬉しい。どんな人間でも褒められると、途端に機嫌がよくなるもんだ。両親は子どもを褒めない教育方針だったが、これは明らかに間違った子育てだと断言できる。もっとも私の場合、褒められるべき長所がなかった、という気もする。
 サッカー系の雑誌は売れない、とライターが愚痴る。彼のために何かしてあげたい、という気になる。金がなさそうなのは仕方ないが、気になったのはどう希望を持って動けばいいのかよく見えていないという点だ。
 若いと思っていた彼も、72年生まれだから既に42歳だ。が、20代の若者同様、いまの社会が「希望の光が差し込む窓」をことごとく塞ぐような貧しい現状に、ライターは半ばおののき、半ば途方に暮れている。
 ピケティの「資本論」を援用するなら、フレキシビリティ格差社会だと思う。順調な道を選んだ人間は富んでいき、そうでない人間はどんどん貧しくなる。自由な人間はさらに自由に、無自由な人間はさらに無自由に。社会に従順な人間は成功する、反抗的な人間の前には困難な道が待っている。戦前の日本に逆戻りしているな(苦笑)。
 新宿の地上は寒々しかった。が、伊勢丹の地下はゴージャスなコートをまとった女性客で賑わっていた。
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