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2014年08月25日15:24

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【バレエ】シャッター音

先日、写真撮影を趣味にしているマイミクさんが、
カメラが壊れてしまった顛末を日記に書かれていて、
シャッターを切る回数には限界値があるんだ、
と驚かれていた。

シャッターやミラーの駆動は機械式だから、
そういう数値があっても不思議ではないのだが、
プロではない一般人が、限界までシャッターを切るなど、
フィルム・カメラではまずなかったから、
そのような数字があったということに、正直私も驚いた。


まだデジカメがおもちゃ程度の性能しかなかった頃、
といってもそれほど昔の話ではないというのが、
電子機器の進化速度の凄いところ...
というのはおいといて、
プロカメラマンの仕事を間近で見る機会があった。

まず驚いたのは、
高額なボディに同じ単焦点レンズを装着したものを、
3台手近に並べていたこと。
しかも望遠を装着したボディも、別途スタンバイしてある。

撮影が始まるや、1ショットをモードラで複数コマ撮るから、
弾(フイルム)はあっと言う間に尽き、次のカメラを手にする。
撮影済みのカメラを受け取った助手は、
慣れた手つきでフイルムを交換し、所定の場所に置く。

一応一眼レフではあるが、
ズームレンズ(笑)を付けたカメラを手にした私は、
撮るのも忘れてプロの神業にしばし見入っていた。

デジカメにはさまざまなメリットがあるが、
プロカメラマンにとって一番の福音は、
フイルム交換の手間が省けるのと、
ランニング・コストが格段に下がったことだろう。


先日観たフィールド・バレエでは、
カメラ絡みで気なることがあった。

カメラのシャッター音が、うるさいのだ。
もちろん観客のではなく、
記録写真を撮る公式カメラマンのである。

バレエ公演では、
チラシやポスター、記録/次回プログラム用に、
公演中の写真を撮ること自体は珍しくない。
しかしシャッター音が気になることは、これまでなかった。

ところがフィールド・バレエでは、
いい場面になると、カシャカシャカシャ...。
賑やかな曲の時ならまだしも、
アダージョの場面でまでやられると、
いいかげんにしろ! と言いたくなる。

そして今回、バレエ・エキシビションでは、さらに酷かった。
1ショットで2,3回シャッターを切り、
それが公演中延々と続くから、うっとうしいことこのうえない。

カメラマンとしては、それが仕事だから、
少しでも良い映像を、一コマでも多く撮ろうとする。
けれどフイルム・カメラの時は、
フィルム1本のコマ数と交換という制約があるから、
あらかじめ撮る場面を厳格に吟味し、
残コマ数と交換のタイミングを常に図りつつ、
緻密で丁寧な仕事をしていた(はず(笑))。

ところがデジカメの登場とメモリ容量の増大は、
その縛りからカメラマンを解放する。

撮影の仕方も、とりあえずたくさん撮り、
その中から良いものを選べばいいから、
必然的に撮り方はラフになる。
結果、耳障りな雑音は、無遠慮に、傍若無人に、
いつまでも会場に響き渡る...。

おそらく長年バレエなどの公演を
撮り続けているカメラマンは、
そのあたりの配慮もしているだろうし、
撮り慣れているから無駄撃ちもしない。
そういう意味では、カシャカシャうるさい奴は、
少なくともバレエ公演の撮影に関しては、
プロとは名ばかりの二流と言えるだろう。

メジャー・バレエ団なら、
リハ中にも撮る機会はいくらでもあるし、
それこそプロモ用に専用の時間を取ることもできる。
しかしアマチュア・バレエ団/バレエ教室ではそうもいかず、
年に1回あるかないかの貴重な晴れ舞台の本番映像を、
少しでも多く記録に残したい、
という気持ちもわからないではない。

だが、総合芸術というバレエの本質、
そして誰のために踊るのか、ということを考えれば、
答えは明らかだろう。

幸いにして、昨今はミラーレス、
電子シャッター式の一眼レフも普及しつつあり、
ハイビジョン・カメラも買いやすい値段になったから、
画像のデジタル加工も併用すれば、
動画の一コマを使うという方法もある。

いずれにせよ、主催者は、
観客の視点での配慮を忘れないでほしい。
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