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2014年08月04日07:55

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【バレエ】世界一の美脚

昨日終了した「エトワール・ガラ」、
金子三勇士さんのピアノ演奏が、
ドラマティックで素晴らしかったそうですね。

日本のバレエ・オケは、舞台と一体になるどころか、
足を引っ張ることもしばしばだが、
お師匠さまによれば、今回ばかりは、
バレエがおまけに見えてしまった、とも。(除・ハンブルク組)
「椿姫のPDD、このピアノなら、
アッツォーニさんたちで観たかった!」


私はパスしたので、せめて感想だけでもと検索していたら、
「世界一の美脚」というフレーズが目に付いた。

...はて?

オブラスツォーワちゃんが来ないと知ったお師匠さまは、
「リアブコ夫妻以外はおまけみたいなもの」
と残念そうに語っていたから、
ラカッラさんもルンキナさんもザハロワさんも
混ざってないはずだが。

オブラスツォーワちゃんの代役として、
誰か参加することになったのだろうか、
と検索を続けたところ、
シアラヴォラさんのことだとわかった。
パリオペの女性ダンサーにはあまり興味がないので、
知らなかったよ。(男性ダンサーには贔屓が何人かいる)

どれどれ、と映像を探したところ、すぐに見つかった。
おー、たしかに長くて綺麗な脚だ。
甲も高く隆起し、優雅なラインを描いている。

ダンサーにキャッチフレーズを付けることも、
それが適切なものであれば、いいと思う。
「グルジアの名花」とか、「ロイヤルの至宝」とか。
言い出した人には、座布団を献呈したいくらいだ。(笑)

しかし言うに事欠いて「世界一」とは。
興業側のハッタリだということはわかっているが、
誰か止める奴はいなかったのか。(笑)

美脚の踊り手、と耳にすれば、
昨日今日バレエを観始めた初心者でなければ、
たちどころに両手の指が足りなくなるのが普通で、
それこそマリインスキーやシェフチェンコには、
主役級はもちろん、端役にも、
美脚の持ち主は掃いて捨てるほどいる。

まさに甲乙付け難く、
ラカッラさんたちがあえて「世界一」と称されないのは、
そのような修辞句に意味がないからにほかならない。

「パリオペには、世界一の美脚の持ち主がいるそうですね。」
と冗談めかしてお師匠さまに話したところ、
ちょっと間をおいてから、「ああ、彼女ね。」

いまの“間”はなんです? とたずねると、

「たしかに初めて彼女を観た時は、脚の綺麗な人だなあ、
と思ったけど、“世界一”の部分はスルーしてたから、
最初は誰のことだかわからなかったよ。」

「せめて“パリオペ随一”程度にとどめておけば良いのに。
それにしても、パリオペって世界一が好きだね。(笑)」

ほんと、なんでもかんでも自分たちが起源と言いたがる、
どこかの国の人々みたいですね。(笑)


付けた側は、素人をたぶらかすのにちょうどいい、
と思ったのだろうが、はたしてそうなのか。
逆に「騙された!」と思うのではなかろうか。

というのも、バレエが宴会の余興だったり、
ダンサーが高級娼婦の横顔を持っていた時代と、
現代のバレエ・ダンサーの体形はまったく違い、
彼ら彼女らの「美」はアスリートに通ずる「機能美」であって、
鍛え抜き、研ぎ澄まされた筋肉で覆われた脚を、
おとぎ話の世界を求めてやってきた初心者が、
美しいと思うだろうか。

少なくとも私が初めてバレエ・ダンサーの脚を観た時は、
「長くて羨ましい」「かっこいい」とは思ったが、(笑)
ゴツゴツしたそのフォルムを「美しい」とは思わなかった。

お師匠さまによれば、雑誌の評論家も、
「世界一の美脚」というフレーズを使っているそうだが、
比喩的に使っているのならともかく、
もし本気でそう取れる表現になっているのだとしたら、
それを書いた人はただの提灯記事ライターだから、
今後その人の書くことは、あまり信用しないほうがいいだろう。
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