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2014年01月20日09:00

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【海事】AIS

デジタルは18日付け、
http://www.asahi.com/articles/ASG1L5GVQG1LPTIL00S.html?iref=com_top6_01
ペーパーだと日曜日(都心)付けの
「朝日新聞」の記事は不思議だ。

基本的な部分に問題はないのだが、
「事故の寸前まで危険性に気づかず、右旋回後に衝突した可能性もある」
の一文が、実に奇妙なのだ。

というのも、すぐ前に、
「急制動と右旋回を同時に行う危険回避行動を取っていた」
という文章があり、これを読む限りでは、
「おおすみ」は危険を察知したから右旋回して回避しようとした、
と考えるのが普通で、
「危険性に気づかず云々」とは明らかに矛盾する。

おそらくは、国交省ないし海保の記者クラブに所属する、
担当の記者さんが原文を書き、
そこに上層部が恣意的な誘導を図り、「加筆」したのであろう。

毎度のことだから驚きはしないが、
報道人としての誇りを捨てないと、
朝日の編集長にはなれないのだろうな。(笑)

一方、上掲の図は、前日17日付けの共同配信のもので、
右上に「生存者の証言に基づくもの」との注記がある。
朝日の「AISに基づく航跡図」と比較すると、
この「証言図」がいかにいいかげんなものかは一目瞭然で、
画面を横切る「貨物船」も存在しないことが明らかになった。

目標物のない海上では、
素人の距離感ほどあてにならないものはなく、
自身の乗る船も方位は風浪により随時変わるから、
天動説ではないが、そこを認識していないと、
まっすぐ進んでいる相手の船も「蛇行」していると感じてしまう。

そんないい加減な、
しかも事故の当事者の片側の証言のみで、
よく大手マスコミは自衛隊を叩けるものだと、
逆に感心してしまう。(笑)


さて、ここ数日耳にするAIS(船舶自動識別装置)とは、
簡単に言いうと、船舶が搭載する「電波発信機」のこと。
発信する電波には、
搭載する船に関する情報が盛り込まれている。

具体的には、
GPSによる現在位置、船速、針路、大きさや所属などで、
(写真が添付されている場合もある)
海上保安庁が交通整理に利用しているほか、
付近の船舶もこれを受信して、
レーダー画面に矢印などで表示することができる。

これ↓は、AISのデータを見ることができるサイトのひとつで、
https://www.marinetraffic.com/jp/
画面左のマップオプションを表示させ、
ピンク色の「ヨット、その他」にのみチェックを入れてから、
広島県の呉周辺を拡大すると、
20日朝の時点で、「おおすみ」は呉港の南西沖で停泊している。

停泊ないし漂泊中の船は「◇」表示で、
動いている船は船の形となり、進む方向が示され、
レーダー画面では矢印の大きさでだいたいの速度も一目でわかる。

「おおすみ」のマークをクリックすると、
個船情報ウインドが表示され、
その右下にある、「航跡履歴」をクリックすると、
同船のGPS位置情報などが一覧表示されるが、
ここのサイトはなぜか南北が逆に表示されるので、
あくまでも参考ということで。

転覆した漁船も、
簡易電子海図(GPSと連動)を積んでいたとのことなので、
海水に漬かってしまったと思うが、
ウォータープルーフ仕様のはずだから、
データをサルベージできる可能性は高い。

いずれ、両船の航跡は明確になることだろう。
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