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2006年07月22日22:31

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【音楽】Grimaud/Credo 3

途中コンサートを聴きに行ったりと、ちょっと忘れてかけていた。グリモーのクレドの残りを書かねば・・。

http://www.amazon.co.jp/gp/product/B0001FAC3O/503-2416567-2696701?v=glance&n=561956

これの5〜6トラック目に入っているのは、世間的には余り有名ではないがベートーヴェンの通称「合唱幻想曲」である。正しくは、「ピアノ、合唱と管弦楽のための幻想曲ハ短調op.80」という。 合唱とあるがコーラスだけでなく三部(?)独唱も入っている。

うーん、世の中の音楽の形式は色々あるが、これは珍しい形だと思う。交響曲に合唱と独唱を入れたのがマーラーの有名な「復活」だったりするのだがピアノやオルガンはこの場合は脇役だ。

この曲は、2楽章形式、というか2部形式で、前半はどう聴いてもピアノソナタだ。主題がどうも曖昧なのだが例の有名な曲が主体、それと7番交響曲の展開部らしきもの、8番交響曲の対旋律らしきものも混ざっているように聞こえる。

そして2部だが、これは前半と後半に分かれる。ということは全体で3楽章形式の交響曲という風情が漂う曲なのだ。前半はどちらかというと一般的なPコンの第一楽章目の雰囲気でカデンツァもあり、オケも謳うというカンタービレありという構成なのだが、変わっているのはその後半だ。Pコンに合唱と女性独唱を付けたような格好で、他にはあんまり例がないと思う。

実は、この曲はベートーヴェンの交響曲第9番ニ短調Op.125、つまり日本の年末風景では余りに有名な「合唱付き」シンフォニーの原曲と言われている曲であり、事実、旋律は非常によく似ている。合唱の第四主題、つまり「歓喜に寄す」の最後の臭い部分を取り除いた「ミニ・合唱付きピアノ協奏曲的な交響曲」と言える。

第九において大部分が弦楽セクションにより奏でられる主旋律の多くは、この曲に於いては一台のピアノが担当する。そういった意味ではPコンとしての醍醐味は十分に味わえる。しかし、シラーの詩とほぼ同じ内容の歌唱部を途中からジョインさせることの愉悦を忘れてはいない。第九を知らずしてもかなり楽しめる音楽である。いや、あの一楽章から四楽章の歌唱が入る直前部分までをピアノソナタの一つの楽章で代用したとも言えるこの曲の方が「あの」著名曲のエッセンスをより鮮明に代弁しているとも思われる。

この地味で無名な名曲を何故グリモー(若しくはDGの企画担当者)が選んだかは分からないが、非常に有意義な選曲であったことは間違いがない。季節に関係せずに是非鑑賞したい小曲である。

(続く)
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