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2010年07月16日12:19

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【バレエ】書く者の心得

みくし内外の「神髄」に関するコメントを散策すると、
先鋒を務めたドムラチョワさんの評価が、
「つまらん」「前座レベル」「美しい」「安定感が素晴らしい」と両極端。

超一流の踊り手というわけではありませんが、
発達した筋肉や余裕すら感じる動きから、
まだまだのびしろが感じられる良いダンサーですから、
単にうまへたという観点からは議論の余地がないだけに、
正直なところ意外でした。
満足できなかった方は、どういう基準で書いているのでしょう。

たしかにフィリピエワさん、都さんと比べたら、
いまひとつという評価もやむなしとは思いますが、
でも、彼女を下手呼ばわりしたら、そのへんのダンサーは、
軒並み下手だらけになってしまうということを、
わかっているのかな。

特にアラベスクでゆっくり回転する見せ場では、
両手を上げないのはどうよ? と書かれている方を何人も見かけましたが、
微動だにせず両手を上げ、にこやかにほほ笑むことのできるダンサーって、
いったい何人いるでしょう。

個人的には、無理して手を上げ、
ふらふらよろよろ、おっとっと! と「醜態」を曝されるよりは、
ドムラチョワさんのように、石膏像?
というくらいビシッと決めたポージングのほうが美しく思えます。
もちろん、最近の例で言うなら、松岡さんや浅川さんのように、
見事なバランスを魅せてくれれば、言うことないですけどね。(^^)

感想を散策していると、いつも思うのですが、
いわゆるブランド・バレエ団についての評価は、
概して甘いようです。

ブランド名、老舗の評判というのは、
一日して築きあげられるものではありませんから、
そこが本気を出したときや、隆盛を極めた時代の舞台は、
本当に見応えがあります。

でも、人間のやってることですから好不調は当然ありますし、
ダンサーの世代交代や派遣メンバーの面子によっては、
かならずしも最高の舞台が観られるとは限りません。
にもかかわらず、盲目的に誉めたたえるというのは、
いかがなものでしょう。

せっかく大枚はたいて観にいったお楽しみですから、
ケチをつけるのは無粋なこと、というのもわかります。
けれど、マイナーなバレエ団の舞台になると一転、冷静になり、
最高水準のものと比較して「よくない」と言うのは、
ちょっとズルいんじゃないかなぁ。

みくしの日記や個人ブログといえども、
不特定多数の眼にとまる設定にしていたら、
それはもう、立派なマスコミです。

誉める場合も咎める時も、ものさしは一定にするというのが大前提であり、
でなければ何と比較しているのかを明瞭にしないと、
第三者に誤った情報を伝えてしまうということを、
日記やブログをしたためる方は、常に心に止めておくべきでしょう。
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