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2010年01月12日12:43

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【バレエ】マールイ(レニングラード)「白鳥」(9日)

この日は武蔵野の担当者も会場に足を運んでいたのでしょうね。

       *     *     *

9日追加公演の主役は、
エカテリーナ・ボルチェンコさんと、
マラト・シェミウノフ君。

ボルチェンコさんは、2000年にワガノワを卒業し、
08年にルジさんが引っ張ってきたマールイの新顔です。
日本では去年の夏ガラの「エスメラルダ」が初見参でしたが、
蒸し暑さに参っていたのか、
一緒に踊っていたマールイの若手の方が上手く見えました。

一方、2001年、ワガノワ卒業と同時に
マールイに入団したのシェミウノフ君は、
甘いマスクに一際高い身長、達者な演技と、
主役に必要な多くの条件を満たしており、
技術の方も着々とのばしつつあるので、
かねてより王子役も観てみたいと思っていたのですが、
コンラッドを除けば、王様やドロッセルマイヤー、
ロットバルトと、なぜかそっち系の役ばかり。(^^;)

ですから今回の配役を目にした時は少々悩みましたが、
彼の王子を観る機会はこれからもあるだろうと、一度は見送りました。
ところがシーズンが始まるや、
伝わってくるボルチェンコさんの評判がなかなか良いのです。
ならば希望の席があればと問い合わせたところ...。

これも縁というものなのでしょう。(^^)

       *     *     *

久しぶりの厚生年金会館。足を運ぶのは何年ぶりでしょう。
古い建物なので、入り口にいきなり階段がそびえ、ホワイエも狭く、
クロークもありませんが、(自販機、たかいぞ。(`へ´))
何故か座席の幅は十分にあり、
なによりオケピと観客席の仕切が低いので、
音の広がりも良いという長所もあります。(^^)

そのオケ、終盤ホルンがとちったりもしましたが、
(今シーズン、ホルンが下手だなあ。ピッコロもいまひとつ。)
この迫力に慣れてしまうと、しばらくは国内オケ、
物足りなく感じてしまうのだろうなあ。(=.=)

もうひとつ、群舞がいい感じです。
足音が次第に増しつつありますが、
その代り揃い具合が良くなってきました。
それも無理矢理ではなく、柔らかく自然に合っているのです。(^^)

その話はまた今度にして、
シェミウノフ君、舞台は彼には狭かったようです。(^^;)
長い手足を巧みに使い、それらしく見せつつも跳躍は控えめ。
動きはなめらかで、音楽にもシンクロしてましたけどね。(^^)

いつもにこにこ優しい王子で、臣下の信望もありそう。
オデットに出会った時は、もう嬉しくてたまらない様子。
ウヴァーロフさんタイプのわんこ系王子でした。(^O^)
また人を疑うということを知らなさそう。
ですから、ロットとオディールのなすがまま。(^^;)

人の良い王子なだけに、王妃様や、これまた感じの良い家庭教師、
そして先日のタコさんのようなオデットの場合は、
悲劇の結末が可哀想です。
できればハッピーエンドにしてほしいところ。

そういえば、9日はラスト、波がありませんでした。
舞台装置の関係でしょうか。
ほかの日も、ちょこちょこと違う部分があるようです。

マラーホフさんの家庭教師は、
王子を小さい頃からずっと見守っていたようで、
もう可愛くて仕方ないという様子が随所に見てとれます。
王子がちびだったころは、父親の代わりも務めていたのでしょうね。(^^)

ロットバルトはツァルさん、悪の帝王といった風格。
ヴェンシコフさんとは甲乙つけがたし。
本国版の「白鳥」では、振付だけでなく、
衣裳も怪しくなっているそうですね。来年は観られるかな。(^^)

そういえば、プローム君とオマールさんが、
ラッパ手として頬を膨らませていました。
ふたりとも普段は主要な役を踊るダンサーなんですけどね。(^^;)
だからマールイ、好きなんです。(^O^)

ボルチェンコさん、びっくりするほど上達していました。(@_@)
ちょっとクセのある動きをするので好みは分かれると思いますが、
わずか1年でここまで伸びてくるとは。さすがルジさんの眼力。

彼女の特徴は、一音一音を丁寧に扱うこと。
そのためせかせかした感じがなく、風格すら感じられます。
ちょっと好きなタイプかも。(^^)

鳥の仕草を真似る時の腕使いや、
オディールが決めポーズに入る直前の、
歌舞伎の見栄のような独特な動きを、
粋ととるか、それともわざとらしいととるか。
私は個性的で面白く感じました。(^^)

...舞台上でせき込む主役というのも、
観た記憶がありません。
トロカデロのネタにありそうです。(^O^)

役づくりも面白い人です。
アンニュイな雰囲気漂うオデットとでもいいましょうか、
人間の時もあまりシアワセではなかった? という感じなのです。
すでに人間に戻ることを諦めてはいるものの、
かといってロパ様のように達観しているようでもなし、
戻ってもいいことないしー、まーいーかー、みたいな。(^^;)

ですから3幕も王子を許すとか許さないではなく、
無駄だからもうやめましょうよ、と早々に終戦モード。
いいのか、それで〜。(^^;)

その分、オディールがちょっと楽しそう。
もっとも都さんやタコさんのように、
悪役を存分に楽しんでいるというわけではなく、
王子を小馬鹿にし、からかって遊んでいる風。

オデットの幻影が現れると、最初は慌てますが立ち直るのも早く、
彼女を真似る時も目はオディールまま。
こんな甘ちゃん、騙すのなんかちょろいちょろい、という感じ。(^^;)

んでもって相手はホントに人の良い王子でしたから、
好き嫌いを別にすれば、良いコンビの2人でした。(^o^)

もうパターンはやり尽くされていると思っていた「白鳥」、奥が深いです。
そしてまたひとり、お気に入りのダンサーが増えたかな。(^^)

       *     *     *

それにしてもロシアのキャラクター・ダンサーは、
上手な人がやると本当に面白いですね。
専門の課程を設け、ベテランの先生がいるからなのでしょうが、
まさに役の「キャラクター」をきちんと解析し、
基礎が伝承されているからだと思います。

群舞の中に、もうひとり気になる踊りをする人がいました。
ヴィクトリア・ザリポワさんという方。
「白鳥」では2羽の白鳥を担当していました。
彼女も贔屓候補、かな。(^^)

メンバーが刷新されて以来、
新しい人の顔がいまひとつよくわかりません。
光藍社さん、せめてキャスト表に名前の挙がる人の顔写真、
プログラムに載せてくれませんか。
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