「ぱろ、三鷹にゆくぞ!」
「ぎょ...あのー、今夜はワイン会があるのですが。」
「もう、申し込んである。」
「......御意。」
というわけで日曜日、師匠と鞄持ちぱろが向かったのは、武蔵野市民文化会館。
http://www.musashino-culture.or.jp/idx_event_info.html
マールイの主招聘者は光藍社ですが、
自治体や地方の新聞社、テレビ局などがよく便乗公演を行います。
武蔵野市もそのひとつで、年明け1月12日、「眠り」を主催します。
マールイ・ファンの間ではすでに有名な話ですが、
ここの担当者、どうやら相当な好きモノのようで、(^m^)
マールイを呼んだだけでなく、ルジさんと直談判して、
主演ダンサーまで指名したそうです。(^O^)
しかもそれだけでは飽き足らず(?)、
バレエ初心者の啓蒙イベントまで企画してしまいました。
それが今回の催し、というわけです。
とかくお役所の用意したイベントは、
形だけ整え中身の伴わないものが多いですが、
せっかくの機会を有効活用しようというこの姿勢、
他のところも見習ってほしいものです。(^^)
* * *
三鷹駅から徒歩15分ほどにある市民文化会館、
オープンは古いようですが、比較的最近リニューアルしたのか、
中はとても綺麗でした。(^^)
上記サイトの予定表には、会場は小ホールとありますが、
申し込みが予想を超え、急遽大ホールに変更したとのこと。
会場には親子連れの姿がたくさんありました。(^^)
幕が上がると、舞台袖から女性が一人登場。
プログラムによると、お名前は桜井多佳子さん。
バレエの入門書として知られる「感じるバレエ」の著者ですね。(^^)
「眠り」のストーリーに続き、マールイの紹介。
「日本でいちばん親しまれているバレエ団」と形容されていましたが、
私もそのとおりだと思います。
と言うとブランド志向バレエ・ファンからブーイングがありそうですが、
残念ながら日本でボリショイと言えばサーカス、パリオペってファッションショー?
なんですよ、特にバレエに興味がない人たちには。
そしてメジャー公演は大都市に集中していますから、
地方へ行けば、バレエ団といえばレニングラード、プリマ・バレリーナは
ロパ様でもザハさんでもなく、タコさん、ペレンちゃんなんです。(^^)
マールイの「眠り」は、帝政時代の作品の再現を目指したため、
登場する王様は、とても良い人なのだとか。
というのも、当時の作品は、まず皇帝に献上されたからです。
...なるほど、たしかにそうですね。(^^;)
妖精たちのボスは、なぜ「リラ」なのか。
それは5月頃、ロシアに行くとわかるそうです。
彼の地ではライラック(リラ)が咲き誇り、
街中が甘い香りに包まれているのだとか。
それでは、3時間からの作品をわずか10分という、
かなり無理のある編集ですが、物語の映像をご覧にいれましょう、
ということで舞台にスクリーンが。
どの市販映像をまとめたのかな? と思っていると...。
え? リラの精、コシェレワさん? 王様はシェミウノフ君?
フロリナはミリツェワさんだよなあ。
あー! ジークのあのおでこ、プハチョフさんだ!(^O^)
マールイの舞台じゃないか!! この映像、ほしーよー。(^^;)
残念ながら画質が悪く、肝心の主役が誰なのか不明でしたが、
馴染みの顔でないところをみると、武蔵野の主役ボルチェンコさんでしょうか。
もしそうだとすると、彼女、たしかにグレード・アップしています!(^^)
思いもよらぬお宝映像の次は、
マールイのバレエ教師、ニキータ・ドルグーシンさん登場。
公演プログラムに渋い写真が載っていて、
会場でも時折姿を見かける、あの方です。
厳格でおっかない先生、というイメージですが、
素顔はジョーク好きの気さくな方でした。(^o^)
彼はマイムの説明をしてくれました。
「みなさん、踊りましょう」
「たくさん、綺麗な人がいる」
「あなたを愛してます」
傑作だったのは、マイクを花束に見立てたカラボスの真似。
これがまた実に見事で、彼のカラボスを観たくなりました。(^o^)
...そういえば、オーロラのこと「アヴローラ」と発音していたなぁ。
今回主演するボルチェンコさん、プハチョフさんは、どのようなダンサー?
という桜井さんの問いには、
「ボルチェンコさんは背が高く脚も長い。スタイルが良く、綺麗な金髪。
プハチョフさんも、均整のとれた体の持ち主で、跳躍が高く、回転も速い。」
...ボルチェンコさんは、どんな踊り手なのでしょう。(^^;)
そして今回のイベントの目玉、
プハチョフさんと奥さんのステパノワさんの模範演技!(^O^)/
...の前に、ドルグージンさん自らステパノワさんの紹介。
回転が綺麗で速く、ジャンプも高い。これは「ドンQ」向きだね。
綺麗な花瓶のようなスタイル。
PDDは、夫婦になるとより素晴らしいパフォーマンスを魅せてくれる。
プハチョフさんもサポートがとても丁寧だ。
...うんうん。(^^)
桜井さんから裏話も少し。
2人はマチネで「くるみ」の花ワルを担当したのち、
衣裳をもって駆けつけてくれたとのこと。
大丈夫? とたずねると、
全然平気、と言いつつビタミン剤を飲んでいた...。
ご苦労さまです。そして、ありがとう!(^^;)
踊りのお披露目は、ほんのさわりだけ、と思っていたら、
ばっちり正装し、グランパを全部観せてくれました!!!(@_@)
ブラボー! ワイン会捨てて来た甲斐があるというもの!(^^;)
お師匠さま、ありがとうございます!
踊りの後には、2人へのインタビュー。
ステパノワさんは、まだオーロラの主役を演ったことはないけれど、
好きなPDDのひとつで、これの全幕を踊るのが夢のひとつとのこと。
またプハチョフさんによると、「眠り」は古典中の古典なので、
踊るのは好きだけど、とても大変なのだとか。
ステパノワさんは今年4月に出産されていて、
娘のディアナちゃんにもバレリーナになってほしい? の問いに、
プハチョフさんは、「まだわからない」
ステパノワさんは、「彼女が決めること」
ステパノワさんは、12日、ダイヤの精を踊りますが、
どんな踊り? の問いに、
「短いけれど難しい。細かなステップや動きが多く、
まさにダイヤのようにキラキラ踊ることを心がけている。」
ダイヤの踊りは好き?
「踊りはみんな好き」
プハチョフさんは?
「王子はロマンチックで、愛を信じ、善を愛し、悪を憎む。
そして理想の女性を見つけけるんです」
あなたはオーロラを見つけたのね?
「バレエ学校時代の同級生だから、もう13年からの付き合いです」(笑)
* * *
イベントの最後は、サイン入りグッズが賞品の、じゃんけん大会。(^^)
...私は緒戦敗退でした。f(^o^;)
ステパノワさん、その風貌や踊り、ファッションから、
勝手にハスキーな低い声を想像していましたが、
意外にもとても可愛らしい声で、優しい話し方をされます。
踊りも以前より柔らかくなったような。
お母さんになったからかな。(^^)
追伸
12日の「眠り」キャスト、
リラの精はコシェレワさん、
フロリナはヤパーロワさんです。(^^)
*写真は三鷹駅北口のイルミネーション。
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