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2009年12月21日08:37

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【バレエ】マールイ「くるみ」(19日ソワレ) その1

「ぱろ、銀座にゆくぞ!」
「御意。」

というわけで土曜日、師匠と鞄持ちぱろが向かったのは、ミキモトホール。
いま、こんなのがやってます。(25日まで)
http://www.mikimoto.com/jp/events/events_059.html

ホールの壁や展示台に、写真やイラスト、模型、衣裳、当時のパンフレットなど、
40〜50点はあったでしょうか。バレエ・リュスに興味のある方は、必見です。(^^)

しかもこの日は、監修された兵庫県立芸術文化センターのキュレーター、
芳賀直子さんのトーク付き。ホール内に展示された貴重な資料をめぐりながら、
バレエ・リュスの魅力や歴史、作品について約40分、解説してくださいました。
会場で配られた年表はわかりやすく、とても参考になります。(^^)

       *     *     *

待ちに待っていた、マールイの季節がやってきました。(^^)
http://www.leningrad-ballet.jp/
去年は団の方針で「くるみ」はナシになりましたが、今年からまた復活。
芳賀さんのトークが終わると、我々は足早にフォーラムへ移動です。

ここの「くるみ」は、
少し前まで芸監を務めていた、ボヤルチコフさんの改訂版で、
物語性を重視したワイノーネン版やライト版、熊版と違い、
先日のキエフの「眠り」同様、踊り重視の演出になっています。

序曲に続き幕が上がると、
スターバウム家(以下、プログラムの表記)のクリスマス・パーティに向かう家族が、
降りしきる雪の中、三々五々登場します。
お腹の大きいお母さんが、子供の手を引いて舞台袖から現れる場面では、
手をつないだ子供たちがひとり、ふたり、さんにん...と続くと、
わかっていてもつい笑みが。(^o^)

この版の男性主役は「くるみ割人形」。
小柄な男性が担当し、途中で背の高い王子役と交代します。

これまではトルマチョフさんでしたが、今年はアンドレイ・ラプシャーノフさん。
ペルミからワガノワに編入し、2002年にマールイ入りしたまだ若手。
これまであまり名前は聞かなかったので、最近ソリストに昇格したのでしょう。
そのコミカルでキレのある踊りに納得です。(^^)

美味しいトコ取りの王子役はアルチョム・プハチョフさん。(^o^)
マリインスキーのプハチョフさんの弟です。
少々おでこが気になりますが、顔立ちはハンサムで、
長い脚を生かした高い跳躍と芯のブレない高速回転が持ち味。(^^)

ボヤチー版の象徴とも言えるのが、やたらと踊るドロッセルマイヤー。
白状すると、その踊りが何を意味しているのか、
いまひとつわからないところもありますが、f(^^;)
難しい振付なだけに、上手い人が演じると見ごたえがあります。

前回はシェミウノフ君でしたが、今回はミハイル・ヴェンシコフさん。
彼もまだ若手で、観る前のイメージではちょっと心配でしたが、
見違えるように上手くなっていました。(^^)
素顔はハンサムな彼、次は王子役も観てみたいな。

そしてマーシャ(クララ)は、敬愛するシェスタコワさん。(*^^*)
最初は白ですが、すぐに淡いピンクのドレスに着替え、
頭には大きな同色のリボンといういでたち。
中にはイタくなる人もいると思いますが、
彼女の本領発揮とでもいいましょうか、子供っぽい仕草が自然で、
可愛い〜。(^o^)

音楽に乗った踊りは流れるようで、どの場面でも無理がありません。
ひとつひとつのパやポジションも正確にして、すべてが余裕。
丁寧に練られた和三盆唐のように、
夾雑物のない、純粋な踊りの結晶のようです。(^^)

みてくれにかなり無理のある「男の子たち」とひと合戦したあと、ねず王登場。
ここのねずたちは、黒と赤のタキシードのような衣裳に、
ねずみの顔の帽子というおしゃれさんです。(^O^)

ただし人形とねずたちの戦いは、ライト版などに比べかなり抽象的で、
大砲も幕に描いた絵の穴から煙が出るだけ。
このあたりの演出はライト版や熊版の方がいいなあ。

マーシャの投げたロウソク(火事になるぞー。(^^;))にねずたちは退散、王子登場。
彼に踊りを申し込まれ、はにかむ様子は「萌え」ます。(^O^)
PDDはまさに至福の時でありました。(*^^*)

ボヤチー版は2幕構成で、1幕は雪の精たちの群舞で終わります。
休憩時間、私など足元にも及ばない鑑賞眼をお持ちのお師匠さまに、
どきどきしながら「群舞、いかがでしたか?」

すると、私が何を期待しているのか、すかさず察したお師匠さま、
「上手だねえ。こないだのマリインスキー若手など、比べ物にならないよ。」
とにっこり。(^^)

やっぱり! 贔屓目じゃなかった!(^^)v

また勝手に怒る人が覗きにくるかもしれないので、(^^;)
説明的になりますが、(uu;)
マリインスキーが下手だと言ってるのではありません。
主役級も充実していました。
ただ、今回来たメンバーのソリストと群舞は、
まだ経験の浅い若手の比率が多い、と言っているのです。

そして今回のマールイの群舞も、
ケフマン政権が発足する直前のレベルにはなく、
これからの精進が期待されますが、
少なくとも去年よりは上達していました。(^^)

話を戻し、どこがどう違うかというと、やはり「余裕」でしょう。
すべての動きが落ち着いており、その結果踊りがダイナミックに観えます。
...もう少し揃えてくれると、言うことないのですが。(^O^)
まだ疲れもないようで、24名+が舞台上にいても、足音は驚くほど静か。

祭りのお楽しみは、これからです。(^^)

(つづく)
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