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2009年12月11日08:12

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【バレエ】マリインスキー「シエラザード」(10日)

え? そんな公演、あったっけ? と思われた方、
「ガラ」第1部の演目なんです。f(^^;)

よほど印象深い舞台だったのでしょう、
お師匠様、ここだけ感想を送ってくれました。(^o^)

主役がロパ様とコルスンツェフさんですからねぇ。
2人ともイメージではないですよね。(^^;)
好奇心旺盛なぱろとしては、とても心惹かれたのですが、
日程の関係で諦めました。(=.=)

       *   *   *

そういえば、生オケでシェエラザードを観るのって初めてだ。
いつも光藍社で観てるからテープだもんね。
序曲からたっぷり演奏してくれるんだけど、シェエラザードなのに艶が無い…。
なんか慎重に慎重に、おっかなびっくりな演奏なんだよね。
管なんて情けない音を出したりして、幕が開く前に全然ワクワクしない。
せっかくの生オケなのに、もったいない〜。

ぱろ:録音公演はテンションが下がる、と言う方もいますが、
オケピにものを投げ込みたくなるようなへろへろ生オケよりは、
一流どころの録音の方が、私はいいです。(uu)

ロパートキナさんのゾベイダは高貴で艶やか。魅力的だけど近寄りがたい。
クラーエフさん演じるシャリアール王は、ゾベイダにゾッコンな感じ。
王の弟役のヨアンニシアンさんは、切れ者で兄の座を狙っているような。
海賊におけるビルバントかな。

気位の高いゾベイダが、鍵を手に入れると喜び勇んで扉を開けにいくのが印象的。
そこから飛び出した黄金の奴隷のコルスンツェフさんは、
…予想通り従順な奴隷。(^o^)
まさしく、女王様と奴隷の正しい在り方というか。
大きな体で華奢なゾベイダの足元にひれ伏す姿が見事にはまる。
ゾベイダ様も非常に上から目線。

そのゾベイダ様を見上げる目が、とても純粋にキラキラしていて、
全く背徳の薫りがしない。(^^;)
猫系じゃなくて、犬系。パトラッシュかな〜。

ゾベイダにキスした後の黄金の奴隷のソロがすご〜く嬉しそうで、
初めて好きな女の子とキスしてハシャぐ男の子みたい。
ここのソロってこんなに明るい朗らかな喜びに溢れたソロだったっけ…?(^o^)

ゾベイダ様に愛されるのが嬉しくてたまらない、といった無邪気さに溢れていて、
笑顔に一点の曇りも無い。危険なことをしているという意識がなさそう。(^^;)

ゾベイダ様はやっぱり女王様なんだけど、
時折、無邪気な笑顔につられてみせる笑顔が可愛い。
でも、高貴でありながらとても色っぽくてゾクゾクする。

黄金の奴隷のヴァリエーションって、どこか挑発的で背徳の共犯者、
もしくは奴隷がゾベイダに仕掛けた罠なんじゃないかというくらい、
ゾベイダを引きずり込む危うい魅力があると思っていたけど、今日は違う。
ゾベイダ様に僕をもっと見てほしい! ゾベイダ様のためなら、こんなに踊れるよ!
…なんて正しい「奴隷」の姿なんだ。(^o^;)
なんか、何で殺されるのかわからないまま殺されてしまった感じ。
かわいそうな奴隷。(uu;)

コルスンツェフさんに色気が無いわけじゃないんだよ。
キラキラした瞳と優しい笑顔に、鍛え上げた体躯。優しく逞しく頼もしい。
それでいて、すがりつくんだから。
妖しくないけど萌えポイントじゃないかな〜。ぐらつくよ。

ただ、それよりもロパートキナさんの匂い立つような妖艶さがスゴくて、
芳香にむせかえるようだった。

あちこちに屍が横たわる中、ゾベイダは屍にも王に目もくれず、
倒れた奴隷に向かって駆け寄ろうとし、止められる。
我にかえり王に許しを請い、体に触れて機嫌を伺う。
初めは拒むシャリアール王も、部下が振り上げた刀を下ろさせ許す気配を見せて、
弟に詰問される。

ゾベイダは自ら短剣を取り、自分に刃を向けて王に差し出す。
王にはゾベイダを差すことは出来ず、
弟は「裏切り者を生かしておくのか!?」と詰るように詰め寄り、
「許すと言ったら許すのだ!」と言わんばかりの王との間には、
微妙な雰囲気が漂い始める。

その空気にゾベイダは自らを刺し、王の腕の中で息絶える。
シャリアール王の激しい嘆きが響き渡るようだった。

シャリアール王は、なぜゾベイダが死を選んだか、
わからなかったのかもしれないけれど、
ロパートキナさんのゾベイダは王を守る為に死を選んだのだと思う。
奴隷が殺されたとか自尊心からではなく、
自分が生き延びることにより部下の士気を下げ反発を招くことを、
避けなければと考えた。
反逆者から王の身を守るために、命を捧げたのだと思う。

奴隷とのことは王に対する裏切り行為だけど、
シャリアール王がゾベイダを愛していたように、
ゾベイダも王を想っていたんじゃないかな。
そう感じたのは初めてだけど。

いつもはタランダさんのシャリアール王に涙していたのに、
今日はロパートキナさんのゾベイダに泣けた。

自分が生き延びることによりソロルが窮地に陥る。
そう考えて納得して死を選び、微笑んで解毒剤を捨てた、
シェスタコワさんのニキヤを思い出したよ。

       *   *   *

はう〜。無理してでも、観にいけばよかった〜。o(>_<)o
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