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2009年12月04日12:19

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【バレエ】マリインスキー・バレエ「眠れる森の美女」(3日)

ゆうべのイチオシは、王様でした!(^O^)

       *     *     *

長くてヤダ! とか、キャラクターが平板で面白くないとか、
いろいろ不評もある「眠り」ですが、実は好きな演目のひとつなんです。(^^)
上手なところの舞台なら、4時間などあっというま。
グランパの曲が流れ始めると、え〜、もう終わり? と寂しくなります。
しかも今回は直前に観たシェフチェンコ(キエフ)との見比べもできるし。(^^)
天下のマリインスキー、09年のお手並みやいかに。(^o^)

オケは「白鳥」と同じ東京ニューシティ管弦楽団。
1日お休みできて復活したのか、良くなっていました。(^^)
キエフ・オケのイメージが残ってなければ、
まあまあ満足の演奏でしたが、あまりにも直近すぎて...。(^^;)

指揮はボリス・グルージンさん。
彼もあちこちに客演する、日本では著名な指揮者ですね。
オケが良くなってたのは、指揮者の影響もあるのでしょうか。
ただ、ラスト、幕が完全に降りきる前に曲が終わってしまうというのは、
どうなんでしょう。(^^;)

時間がなくて解説はまだ読んでないのですが、今回はどの版なのかな。
本国では長すぎると評判はあまり芳しくない復刻版、
アレを観てみたかったのですが。

衣裳や舞台装置は、マリインスキーの勝ちです。(^o^)
デザインも色遣いも上品で優雅に見えます。
特に小物は比較になりません。噴水もあるし。
引っ越し荷物を少なくしたかったのかもしれませんが、
キエフは簡素すぎでした。(^^;)

「白鳥」に続き、王妃様はパジェーノワさん。
王様、終始王妃様にラブラブなんですが、わかる気がします。(^O^)

王様はウラジーミル・ポノマリョーフさん。
彼がまた芸達者で、王妃様はもちろん、娘への愛情もたっぷり。
きっと良い家庭なのでしょう。(^^)
冒頭、招待者リストに、
カラボスの名前がないのを発見した時の驚く様子には、
つい吹き出しそうになりました。(^O^)

カラボスに「誰が悪いのかえ?」と詰問され、
迷うことなくびしっ! とカタラビュットを指し示す王妃様を、
おいおい、と止め、100年の眠りが覚めて、
むしられた髪の毛が生えているのに気がつくと、
良かった良かったと髪をなで肩を叩く、
臣下思いの優しい王様でもありました。(^^)

総じて演技に関しても、マリインスキーの勝ち。
「白鳥」の道化と家庭教師だけでなく、
あちこちで結構マメに何かやってます。(^^)

群舞に続き、リラの精エカテリーナ・コンダウーロワさん登場。
「白鳥」の感想に書き忘れていましたが、
大きな白鳥の一羽が、当日彼女に代わっていました。(^^)

すらりとした背の高い美人で、技術もしっかりしている注目株。
笑顔と毅然とした態度を使い分ける、メリハリのあるリラ精でした。
いわゆる怒るとこわいタイプですね。(^^;)
トランダシルさんも良かったので、リラ精は引き分け。

カラボスはイスロム・バイムラードフさん。
コミカルさのない、ちょっとかっこいいカラボスでした。
タイプが違うので甲乙つけがたしですが、
部下をたくさん引き連れていたので、マリインスキーの勝ち。(^o^)

そういえば、
ここはカラボスが呪いをかける時、ちびロラがいるんでした。(^^)
彼女も花ワルのちびともども、シャンブルウェストの生徒かな。

妖精たちは惨敗。
キエフの妖精たち、全員が良かったわけではないのに、です。
「白鳥」の日記に、「小さい白鳥がよくない」と記しましたが、
幕間に確認したところ、その「小さい白鳥」たちでした。(uu;)

とにかく動きに余裕がなく、せせこましい踊り。美しくないのです。
速いパも、うまい人の手にかかると、優雅で綺麗なんですよね。
ケフマン襲来前のマールイ妖精陣、もう一度観たかったな。(uu;)
その中で孤軍奮闘していたのが、「白鳥」で気になったシリンキナちゃん。
5人の中で、いちばん美しく踊っていました。(^^)

オーロラはディアナ・ヴィシニョーワさん。
彼女とコルプさんが観たくてこの日を選んだのですが、
その期待に十二分に応えてくれました。(^^)

珍しく彼女も「おっとっと」な場面があり、
(ロパさんと同じような位置、舞台下手でよろめいていたので、
床が悪いのでしょうか?)
万全な舞台ではありませんでしたが、それでも見ごたえは十分。
オーラが後光のように輝き、プリンシパルかくあるべし、の見本のよう。(^^)

最初はとにかく可愛くて、王様が溺愛する気持ち、
これまたよ〜くわかる姫様でした。(^^)
でも、時折ふっと出てしまうシャキ〜ン! とした踊りからすると、
ああ、このコはほんとはお転婆さんで、お母さんから、
今日は大切な日なんだから、おとなしくするのよ、
と釘を何十本も刺されてるんだな。(^O^)

さすがにマツァークさんではかないませんが、
フィリピエワさんがいるので引き分けですね。(^^)

プロローグと1幕の間にしっかり休憩が入り、
(30分ごとの細切れなので、ひとつにまとめてほしい。(^^;))
1幕は花ワルからなので、編み物娘たちは登場しません。
またオーロラが倒れたあと、リラ精と妖精たちの、
ちょっと長めの踊りがあります。

2幕では、投げ矢遊びはありますが、
貴族たちの踊りが大幅に割愛され、すぐに幻影の場になります。

怪人コルプさん、ゆうべはノーブルな王子様でした。(^^)
今回の解釈は、王様同様、姫にラブラブの王子。(^O^)
キエフの王子たちも頑張っていましたが、役者が違う。

カラボスの部下ともしっかり一戦交え、ようやく姫に口づけ。
この場面、どの版観てもつい笑ってしまいます。
というのも、ちゅーをしたあと、王子は舞台袖にいったん下がりますよね。
タイミング的に急がなければならないのはわかるのですが、
悪いことをして、あわてて逃げるいたずら小僧に見えるので。(^^;)

そうそう、ここはその前に、間奏曲があります。
コンマスさん、頑張ってました。(^^)

そして不安の3幕ディベルティスマン。
配役表を見ると、妖精たちの再演で、
大きな白鳥たちの名前、やはりありませんでした...。

踊るのは、宝石シスターズと定番の3組のみ。
キエフのダンサーも、妖精よりこちらの方が良かったので、
ちょっと期待したのですが、ダメでした。(uu;)
楽しまれた方には申し訳ないけれど、
個人的合格ラインには達していませんでした。

その中に、光が2つ。
ひとつは、またも急遽配役代えで登場となったシリンキナちゃん。
群舞の中にも、「お!?」という踊り手は何人かいましたが、
今回名前付きで気になったのは、彼女と次のチモフェーエフ君でした。

そしてそして、期待のオブラスツォーワちゃん登場!(^^)
あ、11日のガラへの彼女の参加が決まったそうです。(^o^)
(会場に張り紙がありました)

フロリナ王女ですから、派手なパフォーマンスはありませんが、
優雅で上品な踊りを堪能しました。
彼女のオーロラも、さぞ素敵だったのでしょう。(^^)

青い鳥のチモフェーエフ君は、
「白鳥」のトロワで元気な踊りを魅せてくれた彼。
力尽きることなく、最後まで頑張ってました。(^^)

というわけで、
キャラダンはオブラスツォーワ組のおかげで、
(青い鳥/フロリナ王女は引き分け)、
かろうじて壊滅を免れました。(uu;)

そして、群舞。

...たとえて言うなら、シュピレフスキー君、でしょうか。
そのココロは、「動かなければ絵になる」。

実は「白鳥」の群舞を観た時、一瞬、
「新国、もしかして負けてはいない?」と思ったのです。
でもすぐに、たしかに最近良くなりつつあるけど、
いくらなんでもそれはないだろう、と思いなおしたのですが、
先入観にとらわれていたのは、私でした。(uu;)

今回のマリインスキーの群舞、ポーズを決めている時は、
遺伝子と基礎教育の違いをまざまざと見せつけられ、
さすがだなあ、と思うのですが、動きだすと...。

まず、妖精組同様、動きに余裕がない。終始せかせかした感じ。
また、もともと日本ほどきっちり合わせようという考えはなさそうですし、
そこへ一部上手な人が混ざっているものだから統一感に欠け、
結果として、個々の踊りは小さくとも、きっちり定規を当てたように揃えてくる、
新国群舞の方が見栄えが良いのです。(^^;)

ケフマン以後、マールイの群舞にも似たような現象が起きつつありますが、
まだここまで酷くないのが、せめてもの救いです。(uu;)

...まさかとは思いますが、今回の群舞、
ワガノワの生徒を混ぜてんじゃないでしょうね。(^^;)


しかし、しかし!

さすがヴィシニョーワさんとコルプさん。
最後はきっちりと締めてくれました。(*^^*)

はにかんだ表情も愛らしい姫から一転、気品高き王女様。
それをしっかりサポートする凛々しい王子。(^^)
見慣れた景色ではありますが、2人の素晴らしい踊りは、
何度観ても飽きることはありません。(^o^)
コルプさんの分、主役勝負はマリインカの勝ちでした。

       *     *     *

観る前は、てっきり要所に大白鳥たちが配され、
さすが地力はマリインスキー...という舞台を期待していました。(^^;)
彼女たちは、ソーモアちゃんの日に持っていかれてしまったのでしょう。

マリインスキー、やはり現地に行かないと、ダメなのかなあ。(uu;)

       *     *     *

キエフの王様、もう少しなにか演技しようよ。(^O^)
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