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2009年12月01日12:38

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【バレエ】キエフ・バレエ「眠りの森の美女」(27/28日)

一段落した事業仕訳、基本的には良い事というか、
やって当然なぜ今までしなかったんだオイコラですが、(^^;)
モノによってはあまりにも近視眼的など、問題もいろいろあるようです。

たとえば補助金、単に総額を減らすのではなく、
間に入ってピンハネしている、
ナントカ財団や独立行政法人を粛清しないと、
つらい思いをするのは末端だけですからねえ。
そもそも予算の「使いきり」という考えを改めないと。

それにしても、新国の映像資料室、
運営費が年1億数千万円って、ほんとなんですかね???

       *     *     *

フィリピエワさんは初日! と読んで、見事はずしたぱろは、
やむなく買い足しましたとも、ええ。(uu;)

しかし、結果的に正解でした。28日の方がやはり良かったですから。(^^)
...最初から2日目を買っとけばいいのに、とは言わないでください。(uu;)

2日間を通していちばん印象的だったのは、トランペットでした。(^O^)
28日は舞台だけでなくオケにも盛んにブラボーがかかり、
大きな拍手をもらっていました。

私も手が痛くなるほど拍手しながら、おもわず師匠に、
「バレエ・ファン、よほど良い演奏に飢えてるんですね。」
と言うと、師匠も微笑みながら、
「そのとおり。年間90公演以上通ってる私が保証するよ。」

オケは帯同の国立歌劇場管弦楽団。
そういえば、マリインスキーはオケなしでしたね。
前回後半のようなふぬけた演奏をされると、
それはそれで腹が立ちますが、(*`∧´)
いないとなると実質大幅値上げですねえ、JAさん。(uu)

日本にも頑張って演奏してくれるオケはありますが、
やはり音の厚みと迫力が違いすぎます。
最後の盛り上がりや、朗々と歌い上げるトランペットの音を聴いていたら、
嬉しくて涙が出そうになりました。ありがとう、オケのみなさん。(*^^*)

そして指揮は新国ファンにはお馴染みのバクランさん。(^^)
初日は指揮者がよく見える席だったのですが、
いちばん気合いが入ってたのは指揮者かも、
というくらい激しい指揮ぶりでした。(^o^)
全身全霊、渾身の力を込めてタクトを振っているかと思えば、
要所要所ではちゃんとダンサーの様子を観ています。(^^)

       *     *     *

キャストは初日がナタリア・マツァークさんとデニス・ニェダクさん、
2日目がエレーナ・フィリピエワさんとセルゲイ・シドルスキーさん。
それ以外のキャストはまったく同じでした。(^^;)

プログラムによると、2人用意している役がいろいろあったので、
当初は配役違いを楽しめると思っていましたから、ちょっとがっかり。
でも、おかげで主役の大切さを改めて確認することがきました。(^^)

マツァークさんは2000年にバレエ学校を卒業とありますから、
20代後半に入ったぎりぎり若手?
ニェダクさんはその2年後に卒業ですから、まだ若手。

キエフの顔フィリピエワさんは1970年生まれ、まもなく(もう?)40歳。
シドルスキーさんはマツァークさんの1年先輩。
もっとベテランかと思ってました。(^^;)

版はウクライナの著名コリオグラファーのひとり、
ヴィクトル・リトヴィノフさんの手によるもので、
オリジナルの短縮版といった感じ。

演出は良くも悪くもソ連スタイルで、
マイムが少なくダンサーの演技も淡泊でした。
場面の説明はするから、情景は各自脳内で補填してね、
ということでしょうか。(^^;)
その代わり、美男美女がその長い手足を駆使して踊る様は実に美しい。

でも、もう少し演技もしてほしいなあ。
ちびオーロラの揺りかご? を式典長が移動させる場面では、
おーい、その中に何が入ってるのか、わかってる? というぞんざいな扱い。
さすがに指導が入ったのか、2日目は少し丁寧になっていました。(^^;)

リラの精はユリア・トランダシルさん。注目しているダンサーです。
個人的にはやはり役作りにもう少し濃さがほしいところですが、
笑顔を絶やさない優しいリラの精で、カラボスを相手にする時も、
「おいたはほどとぼに、ね♪」と本気で相手にしてない様子。
演出もリラ精にはまったく歯が立たないカラボスでした。(^o^)

カラボスは男性で、オレグ・トカリさん。
プログラムの写真もちょっと悪人風。(^o^)
リラ精とともに、たくさんの拍手をもらっていました。

カラボスの部下は、衣裳から最初は魔女の同僚かと思ったのですが、
つば広帽子がねずの顔になってました。(^o^)
人数は4名のみ、蝙蝠などもいないので、ちょっと寂しい。

時がたち、オーロラ16歳の誕生日。
冒頭、編み針を持ってて捕まる女性の人数は3名でしたが、
プログラムによると本国では4名のようです。

一部でフィリピエワさんの不調が伝えられていましたが、
28日は貫録のパフォーマンスでした。(^^)
どちらかといえば小柄というのもありますが、
冒頭の登場シーンは本当に愛らしい。(*^^*)

王子たちを紹介されたり、キスで目覚めたあとのはにかむ様子は、
おもわず頭を撫でたくなります。(^o^)
かと思えば、3幕GPDDは他のソリストを圧倒する威厳と気品。
踊りからも自信がみなぎり、格の違いを見せつけてくれました。(^^)

マツァークさんもけして悪くはないのですが、
ここはソリストたちのレベルが高いこともあって、現状はちょっと埋もれ気味。
また1幕からちょっと色気のあるお姉さん、という雰囲気なので、
後半ともう少し変化をつけてほしかったです。

ローズ・アダージョはフイリピエワさんの圧勝。
マツァークさんはバランスが苦手なのかな。
おもわず頑張れ〜、と手に汗握る感じ。
それに対してフィリピエワさん、王子交換をスムースにこなし、
時間が余って4人目の王子は2周してました。(^O^)
手を離したあとも、余裕のバランス。

オーロラが王子たちからもらった花を投げ捨てたあと、
4人のうちのひとりが拾って王様たちに渡していたのですが、
王子が花を拾うという行為に、ちょっと違和感。

カラボスからもらった花束の扱いが、2人で異なっていました。
マツァークさんは、花束をもらうと
「うれしーなー♪ ...イタっ!」でしたが、
フィリピエワさんは花束の中から縫い針をひっぱりだし、
花束はお母さん(お父さんだったかな?)に渡して、
「なぁに、これ。へんなの〜♪」
この場面では、両親や臣下が心配するマイムがありますから、
フィリピエワさんの解釈の方が意味は通りますよね。さすが。(^^)

2幕、王子の登場場面では、投げ矢遊びは省略されていました。

王子は2人とも元気いっぱいで、カラボスとも対決できそうですが、
戦う場面はありません。
2人とも上手ですが、シドルスキーさんの方が
一回りスケールが大きい感じ。

またふたりともサポートはあまりうまくないのですね。
動きがとたんにぎこちなくなります。
少し前にシャドルーヒンさんを観てしまったというのを差し引いても、
要練習でした。

群舞はどの場面も5の倍数が基本で、最大20名と寂しいのですが、
皆足音がほとんどせず、踊りものびのび。(^^)
直前にマリインスキーの「白鳥」をご覧になっていた師匠によると、
マリインカの方がうるさいくらいとのこと。
人数が多く、上手な人ばかりで揃えられなかったのでしょう。

そういえば、花ワルのちびたちも足音静かだったなあ。
思わず足元みたら、ちゃんとトゥシューズ履いてるんですよ。
体重が軽いから?

それにしても、婚約者? をはじめ、
ソリストも群舞も無駄に美人がいっぱいで、(^O^)
もちろん主役2人も綺麗ですが、
一目惚れという設定には無理がありそう。(^o^;)

幻影の場の妖精たちは、エメラルド・グリーンのチュチュを着て、
さらにエメラルド・グリーンのかつらもかぶっているのですが、
そのかつらがキャベツのようで、さすがに似合っていませんでした。(^^;)

王子の旅立ちに続き、カラボスたちの踊り。
プログラムによると、宮殿へ近寄る者を追い払う場面のようですが、
いまひとつ何をしているのか、よくわかりません。(^^;)
王子たちが到着すると、あっさりリラの精に追い払われてしまうし。
ここは他の版の方がいいなあ。
間奏曲もないんですよ。オケが良かっただけに、これは寂しい。(uu;)

結婚式にやってきた童話のお客たちは、
一組ずつではなく、みんな一緒に登場します。
人食い鬼の代わりにシンデレラ。

ダイヤモンドは黒ダイヤでした。衣裳がオディール。(^^)
冒頭、勇気の精を担当したカテリーナ・アライエワさんで、
きびきびした男前な踊りをします。
速いリズムにも乱れることなくついてくるのは大したもの。

他の宝石3人娘もなかなかの腕前で、
妖精娘たちと入れ替わっても遜色ないほど。

フロリナ王女は優しさの精担当のカテリーナ・カザチェンコさん。
つり目の安室奈美恵といった美人で、
長い首と手足は理想のバレリーナ体型。
そんな人に丁寧かつ優雅に踊られては、もうたまりません。
マツァークさんと同期か2コ下のようで、これからが楽しみです。(^^)

相手の青い鳥もまた長身で、4人の王子のひとり、ワーニャ・ヤンさん。
飛行高度はさほど高くないのですが、とにかく身長があるので気になりません。
元気溌剌に跳ぶというよりは、優雅に舞う印象。
カザチェンコさんとのバランスも良く、まさに大型ペア。

白猫は3人目のカテリーナ、呑気の精担当のタラソワさん。
とても色っぽいにゃんこでした。(^o^)
くねる猫の尻尾のような動きがとてもキュート。

長猫セルゲイ・チーヒーさんは、かぶりものではなくメイクなのですが、
思わず吹き出しそうになりました。だれか何か言ってやれ〜。(^^;)

赤ずきんも元気の精役のマリヤ・ドブリャコワさん。
彼女とタラソワさんは、妖精の時よりも動きが良い。

オオカミのみ大きなかぶり物で、
中身はまたまた4人の王子のひとり、イーゴリ・プリチョフさん。

ここのシンデレラはちゃんと踊りもあります。
フォーチュン王子も4人の王子のひとり。
頭に某自動車保険のCMに出てくるような小さな王冠を載せているのですが、
その姿がなんともマヌケ。(^^;)

そういえば、初日デジレのニェダクさん、4人の王子を兼務してました。
とにかく省エネの配役です。けが人でもでたら、どうするのでしょう。
なにしろダンサーの総勢は57人、オケよりも少ないのです。
だもんで群舞が少し寂しく感じましたが、満足感の高い舞台でした。(^^)

突出したダンサーはフィリピエワさんだけですが、
レベルが総じて高いのは、少し前のマールイのようです。
マールイ全盛期を1とするなら、現状は0.8くらいでしょうか。
これからの成長が楽しみです。(^^)

オケが一緒なのもマールイと同じ。
それでチケ代が国内級のS席1.3万円は、
コスト・パフォーマンスの良いバレエ団といえるでしょう。(^^)
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