今回の客演はロシア人のアレクサンドル・ラザレフ。この人、割と歳取っているけどあのバイタリティは恐るべし! スロースターターの読売日響としては珍しく冒頭の小ロシアから全速全開であった。小ロシアはなかなか生コンサートでは聴く機会のない曲で、しかも今回は非常に良い出来であった。一曲目の出来映えに云々すること自体久し振りという気がする。スクロヴァ爺さんのショスタコの時以来かも知れない。小ロシアはメインプログラムでも良いくらい本格的な交響曲なのに何故か日本では4〜6番しかメインに載らず、今回もご多分に漏れず前座だった訳だがラザレフのロシア人としての意地なのか読響に手抜きすることを許していなかった(^_^;)
悲愴は・・、うん、ひとこと感動した! 特に、あの三楽章は欧米系のどのオケと比べても遜色ないだろう。それくらい読響が歌っていた。ラザレフの指揮は必要以上に感傷に浸る傾向にはなく、割と堅実なものだった。従ってちょっと前まで流行ったロマンチシズム溢れるチャイコで見られたルバートを殆ど使わない。しかし、多分自然に出たのだろうがこの楽章に関しては「清潔」でコンパクトなルバートが次々と繰り出された。が、決して嫌味に偏ることなくトゥッティまで突き抜けて行った。最終楽章の漆黒の闇の黒いこと黒いこと! 最終部コンバスとチェロが織りなす黒い糸(^_^)のアダージオは身じろぎすることすら出来なかった。しかも最後の一音が終わってからクローズするまで10秒ほど凍り付いていた気がする。直ぐ後ろの席で聴いていたご婦人が咳を抑えるのにもんどり打っていた。
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