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2009年10月20日11:26

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【音楽】Bartók: Bluebeard's Castle, Sz. 48, Op. 11@Gergiev/LSO

LSO Liveの新譜で、ゲルLSOのバルトーク/の青ひげ公の城・全曲。この曲は今までなんとなく忌避していて聴くのは初めて。

http://www.hmv.co.jp/product/detail/3606926

バルトーク:歌劇「青ひげ公の城」Op.11, Sz.48(全曲)
 エレーナ・ジドコワ (Ms ユーディト)
 ウィラード・ホワイト(Bs-Br 青ひげ公)
 ロンドン交響楽団
 ワレリー・ゲルギエフ(指揮)

この作品はバルトーク唯一のオペラ作品だそうだ。おどろおどろしい筋書きに符合した奇怪な音楽かと思っていたのだが実際に聴いてみると割と調性がしっかりとしたメロディアスな曲だった。

バルトークの特徴である煌びやかな色彩感に彩られたドラマティック(いや、元々歌劇なのでドラマ仕立てになるのは当然なのだが・・)な曲想は素晴らしい。浮遊感とも不安感とも言える前衛的な和声の連続はたとえ視覚的な劇が見えないにしても「視認性」の良い写実的描写を助けている。

オペラであるから語りが大半を占めるのは当然としても、バックのオーケストレーションが決して脇役に回らず、美しく儚い旋律と和声、そして激烈で効果的なパーカッション演奏だけでも鑑賞価値が十分にある作品だと思った。ハンガリー語で歌われる歌詞は全く理解出来ないがライナーには英語対訳が載っているのでそれを目でトレースしながら味わうのもまた一興。

起伏の激しいこの全曲を聴き終えたらぐったりとしてしまった。演奏の優劣はまだコメント出来ないのだが、この手の曲に対するゲルのバトンはマリインスキーで十二分に慣れている通り、とても巧妙なんだろうと納得する。


(録音評)
LSO Live、LSO0685、SACDハイブリッド、録音は2009年1月27 & 29日、ロンドン・バービカンホールでのライブ収録。録音担当は例によってClassic Sound Ltd.だ。今までのゲルのマーラー・チクルスとは一線を画する高音質。従来は少々荒れた隈取り深い調音だったのだが、この録音はフラット基調であってコリン・デイヴィスの調音に似通っている。そして一連のLSOライブの中では傑出したクラリティとソノリティを達成しており臨場感は群を抜く優秀さだ。ソリストの喉が震える様が手に取るように見える。ティンパニ、グランカッサなどの低音打楽器のリアルさも特筆ものだ。

このハイブリッド盤は浮遊感が漂うSACDレイヤーでの鑑賞がお勧めだ。CDレイヤーも並みの音質ではないが多少の硬質感と音場の僅かな矮小化が認められる。オーディオ的な快感はかなり強い。


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