mixiユーザー(id:3210641)

2009年10月06日12:46

51 view

【バレエ】東京バレエ団「ラ・バヤデール」(25日)

師匠の「バヤ」観覧記、第1報です。面白いですよ〜。(^o^)

       *     *     *

★第1幕

ランチベリー編曲だから、耳慣れた音楽と違うねぇ。
加えてあの踊りが無いとか表現がおとなしいとか、
ついついマールイと比べて一人で勝手に寂しくなって、
舞台に集中するのが難しい…。
とは言うものの、初演初日にここまで仕上げてくるとは思わなかった。

初日マグダヴィアは横内くん。
表現がおとなしめ。跳躍などは高いのだけど、
ちょっといっぱいいっぱいで、音についていくという感じ。
早いテンポだと回転時の腕が振り回し気味になる。
どちらもマミンさん比べなので、ハードル高いのだけどね。

*マミンさん : こういう役を得意とする、マールイのダンサー。(ぱろ注)

高岸ソロルは想像通り強そうな戦士で、
「このトラは私が槍で仕留めたのだ!」
と勇ましい。本当に闘いそうな武将。
ソロルの友人が柄本弾くん(弟)なので設定に無理があり、
お付きにしか見えないのは仕方がないかなぁ。年齢差いくつよ?(^^;)

大僧上は後藤さん。
なんか、「苦しゅうない。よきにはからえ。」とか言いそうな感じ。(殿様?)
美しく品格はあるけど穏やかで、厳格ではないの。
ニキヤを呼んで彼女が踊っている間、
「どうしよう…。告白しちゃおうかな。」
とドキドキしながら迷う中高生みたい。
初めての告白みたいな純粋さがある。
僧侶という身分上、初めてなんだろうし純粋なんだろうけど。
で、勢い余って被り物を差し出しちゃう。その流れが自然な感じだった。

上野さんのおっとりした雰囲気が、ニキヤに似合ってる。
浮き世離れした舞姫。とても丁寧に踊っていて好感。
大僧上に言い寄られる時などはオーバーアクション気味で、
ちょっと漫画チック。
大僧上が怯むほどの毅然とした態度とか、諭すというのとは少し違う。
みんながいるのに、大声で「ダメですぅ〜!」と言ってしまう感じ。
思春期みたいな大僧上の告白の空気、読んであげて。(^o^)

断られてオロオロする大僧上を見ていて、
うっかり「水の飲ませ方」を見逃してしまったのが悔やまれる。

*苦行僧たちに壷から水を飲ませる、という何気ない仕草ですが、
実はダンサーたちの「演技に対する姿勢」、ひいては力量が見えてくる、
興味深い場面のひとつです。(^m^)

ソロルへの想いの表現が良かった。
背中を柔らかくしならせて上体を大きく使い、表現豊かに全身で語る。
マイムではなく、上野さんの踊りからセリフが聞こえてくるのは、初めて?
フォーゲルくんやガニオくんより高岸さんと踊るパートナーシップの方が、
慣れているせいか、とても自然で距離が近い。
常にソロルに心を添わせたアダージオを、丁寧に丁寧に踊っていた。
表情も自然な幸せそうな笑顔で、いかにも演技してます、
という大僧上の告白拒絶とは全然違う。

上野さんのアダージオを情感溢れていると感じるのも、初めてかな。
ジゼルのラブラブは作っている感じだったけど、今回は違う。
ソロルへの愛情が自然に伝わってきた。
バランス感覚が良いのと高岸さんのサポートがバッチリなので、
リフトもきれいに決まる。本当にフェスの不調は何だったんだ。

二人の逢瀬を見てしまう大僧上、なぜか被り物無しのスキンヘッド。
でも、本当にコッソリ見てしまう感じで、
衝撃の受け方はおとなしめ。(ブレクバーゼさん比)

*ブレグバーゼさん : こういう役を得意とする、マールイのダンサー。

でも、二人が去った後の狼狽ぶり、
おとなしめな人の逆恨みは怖そうだな、という怒りの幕切れ。
初恋だった(と勝手に決めつけてる。(^o^;))後藤大僧上は、
人に対して怒りや恨みを覚えたのも初めてなのかもしれないね。

幕が上がるとラジャの宮殿。似てないソロルの大きな肖像画がある。
誰かの絵に似てるんだけど、名前が思い出せない。(^^;)

木村ラジャの衣装が重そう。風格たっぷり。ソロルを呼び、
「今日の活躍も勇ましかったそうだな。頼もしいことだ。
褒美に私の娘との結婚を許そう。」

ソロルが驚き困惑すると、
「突然だからな。だが、娘を見れば気持ちがかわるはずだ。
…ここへ連れて来なさい。」自慢の娘に自信たっぷり。

ここで高岸ソロルはラジャと反対側を向いて、
「そうはいっても、俺のニキヤほど美しい女性は、そうはいないだろう。」
と、苦笑するような表情で余裕をかましてる。おもしろ〜い。(^o^)
ところが、ガムザッティのヴェールを上げた途端、
文字通りのゴージャス美女に驚きの表情が隠せない。

「後は当人同士で。」と、ラジャは上手側でチェス。
ソロルもガムザッティをうっとり見つめたり、談笑したり。
営業スマイルというより、普通に微笑んでいるように見える。
奴隷とニキヤの祝福の踊りが無いので苦悩が無い。

*マールイのボヤチー版などには、ここにニキヤのヴァリがあり、
舞台袖でガムザの相手をしつつ、その様子をうかがうソロルの演技が、
彼の心情を表わしていて面白いのです。(^O^)

また、ソロルがうっとりするのも頷ける、
奈良ガムザッティの華やかさは予想以上。説得力が増す。
衣装がゴージャスなだけじゃ無く、着こなして纏っている空気が華やかなの。
なかなかの存在感で、これは三角関係イケるかも。

ジャンペは、やっぱり踊り込まないと難しいね。
脚につけたヴェールに引っ張られ気味になる。
特にアップテンポになると顕著。

そこへ大僧上登場。
人払いをする時に、指を揃えた手を口に当てるのではなく、
人差し指を立てて口に当てていた。本当に「ナイショ話」だ。
何かかわいいぞ、後藤大僧上。(^o^)

「あの男の結婚は許せません。反対です!」
「何故だ!?」
「あの男は、聖なる火に愛を誓っていたのです!」
「相手は誰だ?!」
「(え? そこ? ケシカラン! じゃないの?)」
オロオロする大僧上。だんだんヘタレた表情になってきた。

「相手は誰だと聞いているんだ!」
「…舞姫のニキヤです…。」
(彼女が悪いんじゃないですよ。あの男が悪いんですよ?)
「女を始末する。」
「そんな…!」ヘタレっぷりが最高潮。
「あ、あの男が悪いんであって…」
「うるさい!」ラジャ退場。
「…どどどどどうしよう〜。えぇい!オマエのせいだ!」
後藤大僧上、ソロルの肖像画に八つ当たり。
↑肖像画に八つ当たりって初めて見た。(^o^)

緊迫感のあるような、でもコントのようなやりとりを見ていたガムザッティ。
ニキヤを待つ間、苦悩と結婚への憧れが交互に湧き上がる。
気配を感じると毅然とし、ニキヤの清楚な美しさに驚きながらも、
一瞬で気持ちを切り替え、宝石を与えようとする。

拒まれた後は、二人の見せ場。
姫様だけれど嫉妬心と不安感に駆られたプライド高い女性と、
浮き世離れしたニキヤの対比が面白い。
ニキヤからしてみたら、突然投げつけられた激しい感情に驚くしかない。
ガムザッティは自分が優位だとアピールするのに必死だ。

ガチンコ対決ではなく、
「ソロル様は私に愛を誓うとおっしゃいましたわ…。」
と、うっとりするニキヤに、相手にされてもいないとガムザッティは愕然。
脅す、宥める、すがる、となりふり構わない。驚いたニキヤは逃げようと…。

ここが残念。「必死に逃げよう」としているように見えず、
舞台の狭い範囲を右往左往しているだけに見えてしまう。

しかも、マカロワ版はラジャがチェスをしていたチェス盤に、
男性が腰に差しているような短刀が不自然に有る。
ラジャや兵士の持ち物としても、チェスの邪魔だろうに。

*ラジャがチェスをするために腰掛けたとき、
短刀を置いたのでしょうか?

それを躊躇なく掴んで刃を向ける流れに、無理があるように感じてしまう。
マールイのボヤルチコフ版のように、
盛られたフルーツに果物ナイフが添えてある方が、まだ自然。
結構な大きさのナイフで、本当に殺傷沙汰になるようなものを、
躊躇なく相手に向けるって…。

殺されそうになってるならともかく、相手は丸腰の女性だよ。
(しかも初日キャストではニキヤより体格的に小さい)
浮き世離れしてるだけに、やることが唐突ってことかなぁ。
無理があるな〜、マカロワ版。(^^;)

逆に、突然殺されそうになったガムザッティの、
恐怖から怒りへの変化は納得。「殺られる前に殺る」
なかなかの迫力で幕。

続けて婚約式。象や興しが無く、
貴人達は掲げられた天蓋(?)の下を徒歩で登場。
ソロルは憂うことなく穏やかな微笑み。
割り切っているのか、心変わりか、どっちだ?

オウムの踊りも無いので、扇を持った群舞の踊り。
この扇は扇子ではなく、柄の短い団扇みたいな形状。
柄入りの大きな金魚すくいにも見える。(^o^)

パ・ダクシオンでは、高村さん、佐伯さん、西村さんが上手い。
その人達についていく渡辺さんも、伸びてるなぁと思う。

ソロルとガムザッティはにこやかに踊り、初めはソロルの迷いは見えない。
奈良さんのクラシックチュチュでのPDD、今まで見た中で一番きれいに感じた。
高岸さんのサポートも上手いんだろうと思うけど、かなり鍛えたんじゃないかな。
踊りに気をとられるせいか、華やかな雰囲気は先ほどより少し控え目。
ヴァリエーションもここまで仕上げてくるとは、正直思わなかったほどの出来。
フェッテは慎重な感じだけど、ほとんど横や前後に動くことなく回りきったし、
ガムザッティとしての存在感があった。

途中ソロルはニキヤを想い、遠くを見つめるけれど、
それほど長く引きずっている感じはしない。
ニキヤが登場して、ハッとする感じ。
ニキヤが踊り出すと気まずそうに顔を背けたりしている。

ガムザッティはソロルには笑顔を見せつつ、
ニキヤが近づくと思い切り睨みつける。
離れても「生意気なオンナね。みてなさい。」と怒りを露わにする。

奈良ガムザッティはクロ。
ラジャが動くのを肩越しに見た途端、
「お父様が動いたからアナタはもう終わりよ。邪魔はさせないわ。」
と余裕の笑みを浮かべはじめる。

伸びやかに踊るニキヤからは悲しみが伝わってくる。
花篭を受け取ってからも優しく微笑んで踊るだけで、
大喜びしないところが良い。
大僧上を含めて見るところが多すぎて、
踊りに集中できない。複眼が欲しい〜。

ニキヤが毒蛇に噛まれ騒然となっても、
ラジャとガムザッティには余裕がある。
「あなたの仕業ね!」とニキヤに指差されても、悪びれない。
ソロルが駆け寄ろうとするのをラジャが止め、
ガムザッティと共に場を立ち去るように促す。

狼狽した大僧上はニキヤに解毒剤を差し出し、
「これを飲めば助かるから! お願いだから飲んでくれ、さあ、早く!」
と懇願。解毒剤を受け取ったニキヤはふらふらと立ち上がり、
振り返ると自分に背を向けガムザッティと立ち去るソロルが目にとまる。
絶望したニキヤは、自ら解毒剤を手放して死を選ぶ。

信じられない光景に大僧上が驚愕して駆け寄るも、
なすすべもなくニキヤは息絶える。大僧上の絶叫で幕。


★第2幕

ソロルの部屋でマグダヴェーヤが寝床を整えているところへ、
友人に慰められながらソロルが入ってくる。
勇ましかった戦士が、だんだんひとりの男性へと変化していく。

婚約式のソロも、この嘆きのソロも、後の影の王国でのソロも、
少し重くキレが無い。「オマージュ・ア・ベジャール」の時とは明らかに違う。
悪くは無いけど、高岸さんだともっと高いレベルを求めてしまう。
ついこの間由良之助のキレ味あるソロを観たばかりだし。
初役だからなのか、古典のプティパだからなのか。

暗転して影の王国。
斜面はひとつだけで折り返しがないけれど、かなり傾斜があるので怖そう。
ひとりずつ出てくるのを観客も息をのんで観ているような、張り詰めた空気。
見慣れたロシアの群舞に比べると、若干縮こまった印象を受けるし、
上体もあまりしならせない。溜めもあまり無い。

けれど、上げた脚をパタンと降ろすことなく、
ゆっくりふんわりと降ろしているのは相当脚を鍛えたのだと思う。
両脇に列になるまで足音も静かで、ぐらつく人もいなかった。
全員が一体となった美しい群舞に、観客からは長い拍手がおくられた。
上階から観ると本当に想像していた以上に美しくて、
拍手の長さも大きさも嬉しくて、思わず拍手をする手に力が入った。(^^)

でも、ヴァリエーションの3人が出てきて全員で動き出すと、
突然足音が響きだしてちょっと興醒め。足音を消すのは終わりなの?
「名物」とまで言われてしまう足音が、消せたり復活したりするのがわからない。
ドン・キの夢の場は消せたのに…。

第2ヴァリの佐伯さんに珍しくミスがあった。
大したミスじゃないけれど珍しい。軽快さも弱め。
今まで初役でも「本当に初役だったの?」
と思うこともあるくらいなのに。

第3ヴァリを何故か西村さんだと思い込んでいて、
踊り方も違うし、なんか高木さんに似ているように見えるから、
パ・ダクシオンの時に怪我して変わったのかな?
とか考えていて、ちゃんと集中して見ていなかった。
似ているも何も、高木さん本人が元からキャスティングされてた。
だって、ガムザッティ役の3人は、
ヴァリエーションも3日間で分けると思ってたから。(^^;)
でも怪我じゃなくて良かった。

パ・ダクシオンを含めて、
初演だし全体的にまだ踊り込みが足りないのかもという中で、
第1ヴァリの田中さんがキッチリ仕上げてきていた。
観る度に着実に安定し存在感を増してきているのだけれど、
今回はさらに彼女の特徴的なシャキシャキした踊りが控え目。
影の王国のヴァリエーションだから、意識して変えてきたのかな?
丁寧でしっかり安定したヴァリエーションだった。

現世のニキヤが良かった上野さんだけど、
リラの精以外でクラシックチュチュの踊りが好みだったことがあまり無い。
しかもフェスがあんな感じだったので、
ヴェールもあるし雑に見えちゃいそうだなと思ってた。

ところが、何となくいつもと違う。
可動域が広い為に脚を高く上げてしまい、
音に遅れたり次のパへ移るのがせわしなく見えていたのが、
常々勿体無く感じていたのに、今日は気にならない。

よく見ると、パが次々にある部分は脚の高さを控え目に(普通の高さ)、
逆にバランスを見せる余裕がある部分は耳横や後頭部につくくらい、
いつものように高く上げて見せている。
その使い分けがキッチリ出来ているから、いつもより丁寧に綺麗に見える。

しかも、もともとバランス感覚が良いので、
ほとんど高岸さんのサポートには頼らずに自立しているようなものなので、
手を離すのが遅れたりグラつくこともない。

でも、ヴェールはどうかと思っていたら、ここでもバランス感覚の良さを発揮。
ポワントから降りて向きを変える際にも余裕があるので、
その分ヴェールに集中できる。雑な扱いにはならなかった。
そして、ぐらつかないので溜めもたっぷり。

透明感や儚げな風情、この世のものではない空気や浮遊感などは、
後の2日間の2人には及ばないのだけれど、後から思い返してみると、
この幕を一番安心して観られたのは初日だったように思う。

1幕、3幕のニキヤの役作りや踊りは、
後の2日間のキャストのレベルが高すぎて及ばない。引き込む力が違う。
でも、2幕は踊りでハラハラすると、
引き込まれた世界から現実に引き戻されてしまう。
それを繰り返すと舞台に集中できず、結果としては満足感が不足してしまう。

専門的な評価はわからないけれど、
素人観客の私には現実に引き戻されないことが重要なので、
2幕の群舞、ヴァリエーション、主役のPDDの初日満足度は高く、
全体的な印象に大きく影響した。

それにしても、私には上野さんって、
やっぱり観てみないと予想がつかないびっくり箱、
捉えどころのない不思議ちゃんだな〜。
今回は嬉しいびっくり箱だった。(^^)


★第3幕

3幕冒頭は、「あの」ブロンズアイドル登場。
同じ版だけに熊さんの残像を消すのが難しいよね。
観客には集中力が必要だ。
松下くん、ブログで見るよりずっとメタリックで驚いた。
マールイはメタリックじゃないもんね。
ソツなくきれいにまとめたなぁ、という感じ。
良い踊りだったけど高揚感がない。

仏像の踊りなんだから、
真面目にきちんとした感じが良いという人もいると思う。
でも、私は高揚感がほしい。踊りを観てワクワクしたいの!(^^)
動かないはずの仏像が踊りだしたら、驚いて興奮しない?(^o^)
音楽も気持ちの高揚を煽ってる感じだし。
理屈抜きに初めて観た時から、
版は違ってもこの踊りには度々ワクワクさせられる。
その頂点に居るのが熊さんと岩田さん。(^^)

3幕では、滑らかに流れるようなガムザッティのソロが素晴らしかった。
今までならば、ここで一度流れが途切れただろう、
というところも繋げてきたので、ひとつづきの流れが長くなった。
同じ振りを何回か繰り返した時に、
毎回きちんと滑らかに流れを保っているのに驚いた。
腕も脚も綺麗な線を描く。

しかも踊りだけにならずに、
ガムザッティの複雑な気持ちが表現されている。
結婚はしたいし、ソロルへの想いもある。
でもソロルの気持ちは自分の元に無い。
このまま結婚して、いつかは自分を想ってくれるのか、という不安。
7月のメルセデスや8月の妖精を観て、
こんなガムザッティが観られるとは思わなかった。嬉しい誤算。

キャンドルの踊りで2つの輪の中心にいるニキヤとソロル。
そこに居るのは勇ましかった戦士ではなく、
ニキヤへの悔恨に力なく肩を落とす男性がいるのみ。

ニキヤの登場には、「神の使い」ではなく、「ニキヤ」が来たと思った。
二人が手を取るのを邪魔したり、
ソロルに誓いのことを改めて思い出させたりするのを見ると、
恨みかとも思えるけど、最後の場面からすると許してる。
神殿崩壊で恨みは晴らしたのかな?
恨みや怒りはソロルではなく、ラジャ達に向けられたのかな?

花籠に怯えるガムザッティは、傍目にもかわいそうなくらい取り乱し、
泣き出さんばかりでラジャにすがりつく。
それが逆にラジャを気丈にし、
ソロルの追求を許さず結婚式の遂行を命じることになる。

大僧上も、誓いをせずに助けを求めるソロルの腕を容赦なく掴んで
ガムザッティと繋がせる。ガムザッティとソロルの結婚に反対していたのに、
「お前の選択がニキヤを死なせたんだ。今更選択を変えることは許せん!」
ということか。

崩壊後の幻想的な舞台の最後に、ソロルへ向けられたニキヤの微笑みは、
ソロルの願望? というくらい、ちょっと都合が良いような。(^^;)
寺院崩壊という結末でありながら、
ラストに2人が優しく微笑みを交わしていたので、悲劇の印象が薄い。
主役2人が陽性オーラを放っているのも大きく、
エンターテイメント性の高いスペクタクル・バレエを観たという印象の初日。
見終わった後に「面白かった〜。(^^)」と言える舞台だった。
0 6

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2009年10月>
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031