昨日は22日公演の感想をアップしてから、
某掲示板をはじめあちこち散策してみたのですが、
ここまで評価がばらばらな公演、ひさしぶりです。(^^;)
でも、理由もわかるんですよね。(^o^)
今回は草刈さんに代わる新ゲスト、新しいバレエ団の参加、
そして注目演目に初役、と新しいものずくし。
それぞれに期待と不安をもって望み、
これもアリ、と思った人もいれば、
このセンは譲れん、という人もいたというわけです。(UU)
もうひとつ加えるなら、
先入観を捨てられた人と捨てられなかった人、でしょうか。
私自身、見終わった直後は冷静な自分と感情的な自分が混在し、
少々戸惑いました。f(^^;)
* * *
●第1部
「白鳥の湖」よりグラン・アダージョ
ヴィクトリア・クテポワ
ミハイル・ヴェンシコフ
群舞
2日間とも警戒心の強い白鳥姫でした。(^^;)
それが意図的なものなのか、
それとも単に表現力がまだ追いつかないだけなのか。
どちらなのかな。
新参バレエ団を酷評している人たちは、
プログラムの解説を読んでないのでしょうね。(^^;)
アマチュア相手にそこまで目くじら立てんでも、と思いますが、
去年までの見事な群舞を期待していてアレを見せられたら、
まぁ、たしかに腹も立つだろうな。チケ代も変わらないし。(UU)
学生バレエ団とわかって観れば、感想も変わってくることでしょう。
なにしろ技量の絶対値、国内の代表的なバレエ団のダンサーと比べても、
遜色ないレベルですからね。(^m^)
少なくとも怒りの矛先は、K社に向けるべきでしょう。
「くるみ割り人形」よりPDD
オレーシア・ガピエンコ
アンドイ・ベーソフ
ちょっと眠くなってしまいました。
ごめんね。(^^;)
「海賊」よりPDトロワ
イリーナ・コシェレワ
ミハイル・ヴェンシコフ
西島千博
コシェレワさんが舞台上にいると、ほかに目が行きません。f(^^;)
ヴェンシコフさん、前日より踊りが大きくなっていました。
それにしても西島さんとは、K社、考えましたねぇ。(^O^)
観る前は、ルジ・ファンの前で「海賊」だなんて、
最初から試合捨ててるだろ!? と思ったものですが、(^O^)
これほどタイプが違うと比べようがないですもんね。
同じ路線では無理だという、コルプさんからの教訓かな。(^m^)
あそこまで軽薄なアリ、観た記憶がナイですが、
あれがドレイとしての本来あるべき姿なのかも。(^O^)
拍手の様子から、前方にルジ・ファン、後方に西島ファン、
隙間に満遍なくマールイ・ファンという布陣がわかるのも、
面白かったです。(^O^)
「阿修羅」
ファルフ・ルジマトフ
22日の感想で、「ルジさん、逞しくなっていました!」
と書きましたが、実は「筋肉で? 脂肪で?」と、
ちょっと疑問符が付いてました。(^o^;)
23日はそれを念頭に観察したところ、
「ボクサー・タイプからレスラー・タイプになった」(師匠談)
相変わらず、うまい例えですね、師匠!
まさにそんな感じです。(^^)
23日の方が良くなっており、絶賛している人も見かけましたが、
やはり昨年の方が完成度は上だなぁ。
後半、止メが甘くなり気味で、動きが雑に見えることも...。
「ドン・キホーテ」よりGPDD
オクサーナ・シェスタコワ
ミハイル・シヴァコフ
ナタリア・マキナ(ヴァリ)
群舞
昨日にも増して、タコさん、ご機嫌でした。(^^)
拍手もルジさんに匹敵する大きさです。
あれだけ感想がばらつく中、ここまで高値安定評価ばかりだと、
逆にちょっと不安に...。ファン心理は複雑です。(^^;)
●第2部
「ディアナとアクティオン」
オレーシア・ガピエンコ
アンドイ・ベーソフ
群舞
男のコはちょっと物足りないですが、
女のコは「くるみ」の時よりも良い動きをしていました。
どこまで伸びるかな? と期待したくなる要素があります。
次の課題はクラシックすぎるメイクかな。(^o^)
「眠りの森の美女」よりGPDD
ヴィクトリア・クテポワ
ドミトリー・シャドルーヒン
タコさんとは逆に、ネガティブな感想ばかりだったのが彼女。
おかしいなぁ、気のせいだったかなぁ、と気持ちをリセットし、
もう一度冷静に観たところ、間違いありませんでした。
前日の感想に訂正はありません。(UU)
その一例が足音と動きのブレ加減。
ゲストで参加していたときは足音がうるさく、
手足の使い方も不安定でしたが、
今回は足音が消え、おどりの精度が上がり丁寧に。
なにより師匠も同意してくれたので、ほっとしています。(^^)
シャドルーヒンさん、こんどはタコさんとも組んで〜。(>_<)
「ラ・シルフィード」よりPDD
ユリア・ルンキナ
ミハイル・シヴァコフ
足音の消えたルンキナさんに、師匠も驚かれていました。(^O^)
ここのダンサーたち、どこのバレエ団に行くのかわかりませんが、
彼女も次に出会ったとき、どうなっているかな?
と、ちょっと期待したくなります。
一方のシヴァコフ君、大好きだし、上達もしているけれど、
そろそろもうひと山、越えてくれないかな...。
「牧神の午後」
西島 千博
ファンの方には申し訳ないけれど、
彼をノーブルなイメージの主役にゲストとして呼ぶのは、
やめた方がいいと思います。でないと草刈さんの二の舞となり、
必要以上に叩かれることになるでしょう。
踊りにもう少し優雅さと大きさがあれば...。
フランツやバジル、アランなら観てもいいかな。
あ、高速回転と陽性のキャラを生かせる道化もいいかも。(^^)
「シエラザード」よりアダージョ
イリーナ・コシェレワ
ファルフ・ルジマトフ
この演目(特にコシェレワさん)も、賛否両論ですね。(^^;)
コンデンス・ミルクにクリープを溶かしたような
「ルジ&マハリナ」ペアの再現を期待していた人たちには、
たしかに物足りなかったことでしょう。(^O^)
どうまとめたら、この舞台の特徴を伝えられるか悩んでいたら、
師匠が絶妙な感想をメールしてくださいました。(^^)
「マハリナさんのゾベイダは、下品にならない絶妙なラインで、
油断すると喰われるぞというオトコとオンナの本気勝負。
だから、獣のぶつかり合いに見える。
実際、王の寵妃に手を出しているのだから、命がけだよね。
ザハロワさんは、どこまでも高貴な妃だったから、身分差は歴然。
ぶつかり合いや命がけの激情ではなく、
物珍しさと危険を犯すスリルに酔いしれている感じ。
理性も残しながら、踏み外す心地よさを味わっているというのかな。
コシェレワさんは、品格を保ち身分差を感じさせながら、
二人で欲望に堕ちていく感じ。
上下が明確だから、ルジさんが子猫に見える瞬間がある。
多少下世話な表現をしてしまうと、「王妃様、もっと甘えさえてください。」
と、懇願するような。
そうだ、コシェレワさんやシェスタコワさんは、
ルジさんの甘える表情を引き出せるんだね。
ニキヤもジゼルもオデットも優しく包み込んでいて、
ルジさんがすがるような表情をする。
二人とも芯がしっかり強くて、でも優しい包容力があるからかな。
ルジさんは甘えてないけど、コシェレワさんのリラもそうだよね。
マハリナさんやザハロワさんには、(ルジさんが)甘える姿が想像できない。
シェスタコワさんとコシェレワさんは、ルジさんの強い個性を受け止めて、
さらに新鮮な役作りを引き出してくれるパートナーなんだと思うよ。」
そうなんです、三者三様の「シエラザード」なんです。(^^)
だから、「お気に入り」にこだわる人は、そこからはみ出ると「よくない」。
でも、「それはソレ、これはコレ」とこだわらない人は「よかった」。
これが感想のばらついた理由だと思われます。
ところで、すっかり忘れてましたが、チケット発売当時、
ゾベイダの配役はタコさんとアナウンスされていました。
しかし、いつのまにか配役変更となり、訂正もなかったことから、
掲示板ではしっかり叩かれていました。
...うっかりなのか、
ルジ(のみ)ファンは相方が誰になろうと気にしない、
と思われたのか、真相はさだかではありません。(^m^)
それはさておき、不思議だったのは、タコさんの機嫌の良さでした。
夏ガラで草刈さんがゲストの時には、あからさまに不機嫌でしたが、
今回はカテコでコシェレワさんがセンターに立っていてもにこにこにこ。(^^)
たしかに普段から2人は仲がよいですが、
そこでふと、もしかしたらこの交代、彼女から芸監に提案し、
ルジさんも承諾したのかな? などと勝手に想像を膨らませていました。(^o^)
* * *
そんなわけで、私と師匠は、
過去と比較しなければ、という条件付きですが、
満足して家路につきましたが、
1.マールイ・ソリストの半減
2.精鋭群舞は不来
3.代わりの群舞は力量不足
というのは、ちょっとやりすぎですね、K社さん。
落差が大きすぎます。
どうしてもこの組み合わせを取らざるを得ない、
というのであれば、音楽院ダンサーの主役演目を減らし、
その分マールイ・ダンサーの演目を増やさないと。
楽しかったけれど、お徳感を喪失した公演でもありました。(UU)
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