TUDORレーベルのちょっと前の新譜から、前回に引き続き中堅のジョナサン・ノット率いるバンベルクのマラ1。
マーラー:交響曲第1番ニ長調『巨人』
バンベルク交響楽団
ジョナサン・ノット(指揮)
バンベルクSOは来日公演を何度か聴いたことがある。作品/作家によって古楽器やオリジナル器楽配列を使うなど史実的に手堅く、そしてテクニックも盤石な楽団という印象がある。ノットに関しては昨今台頭してきている中堅(若手?)指揮者だ。
近頃聴いたマラ1@ゲルが鮮烈すぎたため、という訳ではないが、どうも間延びしたダルな解釈で、通しで聴くことが非常に苦痛なマラ1だ。
曲想にかける熱気や毅然とした統率感というものがおよそ感じられず、ひたすら漫然とスコアをトレースしました、といった風情の演奏だ。それは最終楽章においても同様であって、歓喜に噎ぶフィナーレはついに聴かれずじまいだった。たとえ間延びしていたとしてもジンマン/TOZのような瞑想的な空間演出があるわけでもないし、ゆったりたっぷり絢爛豪華なヤンソンス/RCOのような音洪水に浸れる愉悦があるわけでもない。
器楽配列は普通のストコフスキー配置で、弦や木管は平均以上の技量と音量だ。通常の金管セクションもビームが際立っており破綻が少なく巧い。しかし、ティンパニやグランカッサがちょっと遠目、コンバスも今ひとつはっきりとしない。しかし、なんと言ってもおかしいのがバンダ・ホルンで、余りにも音源が遠すぎて何を吹いているのだかさっぱり分からない。スタジオでのセッション録音とあるが、屋外で吹いているのではないかと思われるほど遠くてか細い。
(録音評)
スイスTUDORレーベル、TUDOR7147、SACDハイブリッド。音質は凡庸なもので、SACDレイヤーとCDレイヤーの差異は殆ど無い。輪郭がかっちりとした太めの音質から推し量るにこれはPCM録音、それもハイサンプリング/ハイビットのビットマップ盤ではなく、下手したら16/44.1なのかも知れない。 簡素な日本語解説リーフレット付き。
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