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2007年02月22日10:41

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【音楽】チャイVnコン@ユリア・フィッシャー

今週は何故か女流が続く。で、今日は新進気鋭のドイツ人女流、ユリア・フィッシャー。いつかは聴いてやろうと思っていたが、新譜コーナーにひっそり飾ってあったものと出会った格好。ハーンや五嶋みどりと違い、意外なことに録音枚数は少ない。このヴァイオリニストの演奏は初めて聴くのであった。

http://www.amazon.co.jp/dp/B000IY06CK

チャイコフスキー
・ヴァイオリン協奏曲ニ長調 op.35
・憂うつなセレナード op.26
・ワルツ=スケルツォ op.34
・なつかしい土地の思い出 op.42

ユリア・フィッシャー(ヴァイオリン)
ロシア・ナショナル管弦楽団
ヤコフ・クライツベルク(指揮、Op.42はピアノ伴奏)

なんと衒いのないチャイコンか? リミッターが外れたターボエンジンのように、とある過給圧から爆発的なトルクを発生するかの勢いで駆け抜ける。決してテンポが速いとか拙速だ、という話しではなく、とにかく手数が多く実に音が多彩。あっという間の全三楽章である。もっともっとVnの音色そのものを愛でていたい気分に浸る、そんなチャイコンだ。クライツベルク率いるロシア・ナショナル管のバック全体のコントロールはクールで現代的、過度のアゴーギクが含まれない正統的なもの。名演奏といって良い。

伏兵はクライツベルクが自らピアノで伴奏を付けたOp.42だ。チャイコンから一転して解釈が実に深く、時に瞑想的、時に熱情的な好演だ。

若手にして既に完成されたヴィルトゥーゾと言って良い。ムターがカラヤンに見いだされた時を彷彿とさせる堂々たる雰囲気で、大変に素晴らしい演奏家である。

使用楽器はライナーには1750年製J.B.ガダニーニとある。しかし、日本音楽財団(=笹川良一の日本財団が設立)が2003年にStradivarius(1716年製 "Booth" )を貸し出した、と言っている。二本持っていると言うことか? この録音のVnはどちらの音色かは分からない。太さは千住真理子のデュランティにはかなわないが、いずれにせよ渋めでドライ、高域弦が綺麗な楽器である。

(録音評)
オランダのペンタトーン・レーベル、2006年のDSD録音、SACDハイブリッド。

CDレイヤーのみの試聴だが、久々に来た! もの凄い録音だ。深々としたサウンドステージにオケが整然と並び、そのぽっかり空いた中央ちょっと前の空間でフィッシャーが縦横にVnを弾き倒している姿が見える。立ち居振る舞いや気配までもが収録されているのが分かる。

SACDレイヤーにも期待が膨らみ、是非とも聴いてみたいところ。音楽ファン、またオーディオ愛好家にとっても溜まらない一枚だ。

−−−都合により、毎週金曜〜日曜は音楽日記は無しとします−−−
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