今日はマーラーの歌曲集から。うーん、秋になって肌寒くなり始めるこの時期に聴くマーラーの歌曲は実に心に染み入るのである。ドイツ語は勿論分からないが、ライナーに載っている三カ国語併記の歌詞から英語を拾い読みしながらこの名演を聴き進めると、今までの自分の半生やら人生の無常やら残された日々の課題やら、そして現在(いま)の自分について考えさせられてしまう。
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Mahler: Lieder
Pierre Boulez / Wiener Philharmoniker
マーラー:管弦楽伴奏付き歌曲集
ピエール・ブーレーズ指揮ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
・Lieder eines fahrenden Gesellen さすらう若人の歌
Thomas Quasthoff トマス・クヴァストホフ(B)
・Ruckert Lieder (5) リュッケルトの詩による5つの歌曲
Violeta Urmana ヴィオレッタ・ウルマーナ(S)
・Kindertotenliede 亡き子を偲ぶ歌
Anne Sofie von Otter アンネ・ゾフィー・フォン・オッター(M)
以上、三つの歌曲集それぞれを三人のソリストが歌い上げるという大変豪華なキャストであり、演奏は極上である。これはほぼ同時にリリースされたバルトークPコン
http://mixi.jp/view_diary.pl?id=141427083&owner_id=3696997 のソリストの当て方と似ているが、オケは三つともVPOである。
さすらう若人の歌の第二曲Ging Heut Morgen Ubers Feld(朝の野を歩けば)はマラ1の一楽章第一主題、第四曲Die Zwei Blauen Augen (恋人の青い瞳)は同じくマラ1の三楽章展開部に使われているので、旋律を聴くと「なるほど・・」と納得の歌曲である。歌で聴くとまた格別に華やいでたおやかな雰囲気なのである。
圧巻はオッターが切々と歌い上げる「亡き子を偲ぶ歌」である。これについてはもう語るまい。これは実際に聴いてみる他ないだろう。
(たまたまウィキペディアに日本語訳付き歌詞が載っている
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%A1%E3%81%8D%E5%AD%90%E3%82%92%E3%81%97%E3%81%AE%E3%81%B6%E6%AD%8C)
(録音評)
2003年6月ウィーン、ムジークフェラインザールでのデジタル録音。例によって4Dオーディオ・レコーディングと日本のサイトにはあるが、これも疑問だ。
トーンマイスターはRainer Maillardで、演奏も珠玉なら録音も極上である。交響曲に比べて伴奏のオケは小編成であるためか残響が多めのライブな収録である。ステージの奥行きは非常に深い。
先日聴いたVette収録の「大地の歌」は、ソリストとオケの絶妙なコラボレーションと溶け合いが図られた佳作であったが、このCDの場合にはソリストにフットライトを当てて前面に立たせた演出であり、小編成オケの伴奏は一歩奥へ引かせている。ソリストの口とビブラートを掛ける喉元が見え透くようなリアルで自然な独唱がオフ気味に楽しめる佳作だ。
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