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2006年07月25日09:54

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【音楽】フランク/Vn、Pのためのソナタ

今日はこれ。

http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=971108&GOODS_SORT_CD=102

フランクのソナタ、ドビュッシーのソナタ、シューマンの幻想小曲集である。

1. Franck Sonata for Violin and Piano in A major
2. Debussy Sonata for Violin and Piano
3. Schumann Fantasiestrücke for Violin and Piano Op.7

Dora Schwarzberg(Vn)
Marta Argerich(P)

前者二つのソナタがフランスの代表的作曲家の作品で、パリの薫りがするというか、ヨーロッパでもドイツやオーストリア系とは異なる作風である。

フランクの曲は実に瑞々しい奇想曲風のソナタだが、ドーラ・シュワルツベルクのヴァイオリンが実に丁寧で地味な反面、アルゲリッチのピアノは底知れぬパワーとパッションを放散している。二人とも凄い集中力で隙というものがまるで見えない。

ドビュッシーの方は軽やかにまろび出る可憐なソナタで、増4度の不協が装飾、モチーフとして主張する味のある曲だ。シュワルツベルクはフランクよりも明らかに乗っているし、アルゲリッチも弾むように合わせて来ている。弾んではいるが決してダルに弛んだところはなくフランクに続いて緊迫感が凄い。

シューマンの方は一転してフランスの薫りは消える。全体に淡々とした進行ながらルバートもそこそこ効いていて、実に華やいだ雰囲気である。そしてここでも二人の息はピタリと合っている。

一聴すると何でもないアルバムだが、フランクは出色の出来ではなかろうか。ドビュッシーも過度な情感が入らず、しかし如何にもドビュッシーらしい絵画的描写の演奏で素晴らしい。パスカル・ロジェなどのようにサラリと軽妙に弾き過ごすドビュッシーではなく真正面から立ち向かったドビュッシーである。

今年も半ばが過ぎたが、恐らく年間で1、2を争う優秀盤だ。

(録音評)
演奏は他に例がないほど実に素晴らしい出来であるが、実は録音もまた凄いのである。Avanti Classicという新興レーベルについては詳しくは知らないが、レコーディングからマスタリングまで全てDSDを駆使する会社らしい。日本で言えばエクストンに相当するエンジニア集団かも知れない。

ドーラのヴァイオリンが手前、少し後ろにアルゲリッチのピアノという配置でヴァイオリンは中央を中心として左右に微妙に揺れて音像を結ぶ。僅か右に定位することが多い。ドーラの老獪な指使い、一糸乱れぬ擦弦技術がそこはかとなく丸々収録されている。

ピアノの音色は今までのどの録音より正確でリアルである。リアルと言っても輪郭協調で生々しさだけを追求した録音と違い、等身大の生ピアノから数メートル離れたところで聴いている様な、まさにそんな音の拡がり方なのだ。漆黒のスタインウェイが目に見えるようである。

Recording Date: 10-12 December, 2005
Recording Place: Data Studio, Bruxelles
Producer: Frédélic Grün
Artistic Director: Aline Blondiau
Balance Engineer: Hugues Deschaux
 Surround Mixing and SACD mastering : Nicolas de Béco & Hugues Deschaux

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