金沢区在住の同僚が旨い旨いと言っていた横須賀の若松が閉店したのは今年の春だった。めじろインスパイアだとの話しで興味はあったのだが、結局は遠方につき一度も食べることなく幻のラーメンに終わってしまった。そうしたところ、彼から今度は鶴見で新規オープンするから是非一緒に、との話しがあったのは9月末頃だった。なんと!近場に移転という格好になりこれはめちゃめちゃ好都合。
真新しい店舗はL時カウンタの奥側長辺のみを使う全8席というミニマム・サイズ。ではカウンタ手前の短辺は、というと小型卓上券売機が置かれているのだ。扉を開けて入ると目の前に可愛い券売機があるのでそこで食券を買って空いている席へ座って食券を渡す。店舗前には椅子が置かれており、時間帯が時間帯なら長蛇の列を成すということか・・。
買った食券は特製中華そば+味玉。しかし、カウンタに座って食券を出すやいなや奥さんから100円玉がバックされた。つまり特製には味玉がデフォで入るということ。確かめずに買って失敗。低めのカウンターの内側はコンパクトで清潔感溢れる厨房で作業の様子は丸見え。店主と奥さんがチームプレーでラーメンをてきぱきと仕上げていく。
サーブされた特製中華そばだが、これが非常に美しい盛り付けで、凛とした佇まいが何とも言えずアートだ。会席料理に通ずるバランスの取れた具の配置は崩して食べるのがもったいないくらい。
スープのベースは明確に鶏ガラと分かり、そこに他の動物(恐らく豚)の強めの甘みが加わっている。そして更にアゴか煮干し系統の微かな酸味と節系の優しく薫る風味、昆布と思われる湿潤な旨味成分が交錯して得も言われぬ高度なバランスを見せている。いずれも粉末を溶かし込んだようなものではなく、材料を丸のままゆっくりじっくりと煮出したと思われる穏やかな表情だ。まさにイノシン酸+グルタミン酸のフラット・バランスなのだ。
チャーシューは肩ロース巻きの薄く柔らかなもので味自体は薄味、細めでコリコリとしたメンマも薄味の仕上がり、味玉も塩分は最少で出汁の旨味を封じ込めた極上のクォリティだ。スープには焦がし葱が浮かび、また長葱の白い部分の微塵切り、そして分葱の葉先の削ぎ切りがトッピングされていて風味に多元性を持たせている。
麺はストレート細麺で、茹で時間はごく短く、芯が僅かに残された状態で茹で上がっている。一見するとあまり絡みが良くなさそうなのだが実際には絶妙なスープ持ち上げをする麺である。小麦の味がしっかりと残されている美味しい麺だ。最後まで伸びることはない。そして麺がなくなった後、滋味深いスープは最後の一滴まで飲み干してしまった。
横須賀時代には醤油以外に塩も人気だったようだが、今のところ新店では醤油のみサーブしているとのことだ。今後が非常に楽しみなラーメン屋が出来た。これは足繁く通うことになりそうだ。
中華そば・若松
横浜市鶴見区鶴見中央3-1-6 ダイアパレス鶴見2-111
電話:−
営業:11:30-14:00
定休:未定
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