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2008年11月16日17:12

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【フード】鴨屋 そば香@妙蓮寺 - 鴨南蛮編

今日は朝から雨模様であったが、午後になり小雨に変わり、ちょっとやんだ隙に妙蓮寺駅前まで用事を済ませに出掛けた。で、ちょっとゆっくりしたかったので、そば香に寄って噂の鴨南蛮+ミニ茶漬けセットを賞味して来た。尚、家内は単品の鴨南蛮を頼んだ。

店に着いた時にはちょうど空席があり、一番奥の席二つに通された。入り口すぐ脇ではお父さんが一人でビールをやっていた。その隣の隣には若い女性の一人客が腰掛けていて、そして一つあけて私たちという順。いつものように店主は黙々と調理をしているがサバサバ・キビキビと気持ちの良い所作である。程なく女性の一人客の蕎麦が出来上がったが、私らと同じ鴨南蛮(単品)であった。湯気の立ち上る温かそうで滋味深い香りに包まれる丼が何とも言えない佇まいで、否が応でも期待は高まる。

出てきた鴨南蛮は、思いのほか粘性の強い片栗あんかけでかなりの熱々だ。予想通り滋味豊かで穏やかな出汁に、ボリューム感のある鴨ロースを切り分けてセルクルに詰め込み丸くテリーヌ状に固めた上で輪切りにしたような体裁の良い肉が3〜4枚乗っている。そして大量の長葱ざく切り、そして仕上げに白髪葱を二摘みほどこんもりと盛り上げ、最後に上から黒胡椒をパラリと挽いて仕上げるという何とも絶妙な出来上がりだ。

ハフハフ言いながら蕎麦を食す。喉元を降りていく熱くて繊細な蕎麦を追いかけるとろみの強い出汁をゆったりと楽しむ。蕎麦が終わってしまっても尚楽しみが残されているのだ。そう、ミニ茶漬けだ。小振りの茶碗に固めに炊きあげられた白米、そしてアラレと刻み海苔の風味が嗅覚をなおも優しく刺激する。ここへ丼から鴨肉と共に残り汁を注ぎ、適宜混ぜて頂くのであるがこれまた至福の気分に満たされるのである。

味も風味もコクも、そして無論、蕎麦の仕上がり、最後の茶漬け(汁かけ飯)も申し分のない完璧な一杯であり、全ての食材が渾然一体となって醸す巧妙なハーモニーはもはやコンビニエント食としての蕎麦の域を超越している。若き店主が気持ちを込めて創る味覚に訴える作品なのだ。じんわりとした満足感に包まれたことは言うまでもない。
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