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2008年05月19日12:14

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【音楽】Respighi: Roman Trilogy@Pappano/Santa Cecilia O.

去年リリースされ、先月マルチバイで安く出ていたので買ったEMIの輸入盤からレスピーギのローマ三部作。レスピーギは近代イタリアの作曲家で、常時演奏される作品はそう多くはなく、このローマ三部作とシチリアーナくらいではなかろうか。

http://www.hmv.co.jp/product/detail/2617423

レスピーギ:
・交響詩『ローマの噴水』
・交響詩『ローマの松』
・夕暮れ(メゾ・ソプラノと弦楽のための)
・交響詩『ローマの祭り』

 クリスティン・ライス(メゾ・ソプラノ)
 アンドレア・ルッキ(トランペット)
 アレッサンドロ・カルボナーレ(クラリネット)
 アレッシオ・アッレグリーニ(ホルン)

 サンタ・チェチーリア国立音楽院管弦楽団
Orchestra dell'Accademia Nazionale di Santa Cecilia
 アントニオ・パッパーノ(指揮)
Antonio Pappano

今まで不思議とローマ三部作は取り上げてこなかった。作風から言えばRシュトラウスの派手な三管構成のオーケストレーションにフランス印象楽派、およびストラヴィンスキーの鮮明なバレエ音楽、プロコフィエフの前衛的な和声をミックスしたような感じで、まぁ中途半端と言えば中途半端、ダルと言えばダルな印象を抱いていたからか。

ローマ三部作は古くはデュトワ/モントリオール、次いでムーティ/フィラデルフィアが有名、両者とも確信的な大規模オケの鳴らし方、壮大な解釈は秀逸。デュトワ盤は繊細な細密画のようなタッチと大胆な筆捌きが素晴らしく、ムーティ盤は迫力満点で分かり易い。だが両者とも多少時代がかった感じはしなくもない。

昨今では私のお気に入りの指揮者の一人、ダニエレ・ガッティ/サンタ・チェチーリア(このパッパーノ盤と同じオケ)が人気のようだ。未聴だが。

このオケはチョン・ミュンフンとの各種チクルスで有名になってきたが、実に奔放で綺麗な音を出す楽団だと感心した。それでいて解釈が写実的で色彩感が著しく濃くて鮮烈だ。特に「松」の描写力は素晴らしく前例のない程の密度感だ。やはりイタリア人の血によって指揮されるイタリア・オケならではと言うことで、大陸的なエレガントさや気品のようなものよりどことなく猥雑な気配も漂うネーティブ・タッチのレスピーギ。

「夕暮れ」がセッション録音で残りはライブらしいが、客を入れていない一発録りセッションに近い印象の録音だ。久しぶりのレスピーギ、楽しめた。

(録音評)
EMIレーベル、3944292、通常CD。国内盤は2枚組らしいがこれは単一盤だ。録音は秀逸で器楽音の色付けも少なく空間現出も非常に自然。ライヴとあるが背景ノイズは皆無でありクォリティ的にスタジオ録音と区別することは難しい。ダイナミックレンジは極めて低く、パッパーノの瞑想的な最弱音部はうまく聴き取れないほどか細く、また全奏部は弾けて爆発するフルオケに恐怖すら感じるほど。

自然なホールトーンと各パートのディテールが部分的に弱い点ではマルチのセッションとは少々雰囲気が異なるくらい。マイクアレンジのせいか中音楽器(チェロ、管の一部)が少々薄く感じられるのが難点と言えば難点か。ただ、ステージ・ライブで聴く雰囲気はまさにこの少々痩せたアンビエントであるのも事実だ。
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