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2006年08月29日09:57

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【音楽】展覧会の絵@上原彩子

http://info.hmv.co.jp/p/t/1368/321.html

昨日のチャイコンにカップリングされている独奏版の展覧会の絵。オケが無いが故か、チャイコンとは比べものにならないくらい自由奔放に弾きまくっている。

ムソルグスキーの展覧会の絵は元々ピアノ独奏曲として書かれた作品だが、後にラヴェルがオーケストラ用に編曲したものが当たり、爆発的に有名になった。

個人的には独奏版に関してはリヒテルのライブ盤をLP時代から愛聴してきたが、それ以外にはELPがプログレ版、富田勲がシンセサイザー用に編曲した版が有名だ。

上原彩子のこの解釈はこれまた賛否が分かれる演奏だ。アゴーギク、デュナーミク共に多用した独特の荒々しい解釈で、とにかく各部の強め方、弱め方が極端である。速いパッセージは脱兎の如く全力で駆け抜け、緩いパッセージは旋律が掴めぬほどに遅いのだ。

展覧会の絵はムソルグスキーの友人だったハルトマンという建築家・芸術家が夭逝したのを悔やみ、死後に催された彼の作品展をムソルグスキー自身が見て歩くという設定で、10個の作品を取り上げて音で表現したものだ。これらの作品を渡り歩く途中にプロムナードという間奏曲、或いは前奏曲が挟まれており、連続した物語を作っている。

しかし、上原彩子の解釈では割と不連続な小品を敢えて脈絡なく並べたという格好だ。つまり曲間のプロムナードが「つなぎ」役を果たさないくらいに曲想がブツ切れなのである。

非常に前衛的な原曲版独奏だが、情感たっぷりの上原彩子の特長が凝縮されたこの一枚は手許にあって良いかも知れない。これから加齢に従いどの様に芸風が変化していくかも楽しみである。

(録音評)
チャイコンとはうって変わってリアルで大きめのピアノが出現する。腰を浮かして鍵盤を舐めるように、前後左右に上半身を動かして弾いている上原彩子の姿が目に浮かぶ。ピアノは、やはりヤマハのピアノそのものだ。音質は良好である。
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