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2006年08月28日09:54

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【音楽】チャイコン@上原彩子

週末、買ってからずっとツンドクだったCDを何枚か聴いた。2002年のチャイコフスキー・コンクールに日本人女性としては初めて優勝した上原彩子のチャイコンだ。多少遅れて国内発売となったユーロ輸入盤である。カップリングは独奏のピアノ版・展覧会の絵。

http://info.hmv.co.jp/p/t/1368/321.html

これは余りに有名な曲なので星の数ほどの録音がある。その中で何か光るものがある録音かといえば、まぁ、ロマンティックな出来映えに分類される普通の出来の録音と言えるだろう。

しかし、上原彩子独特の甘美で躍動的な解釈が随所に見られるので、昨今の一般的な女流とは明らかな違いはあるものの、残念ながらライブ演奏やその他の彼女の盤ほどのエキセントリックな猛々しさは影を潜めており、どちらかというとモデレートな出来だ。

上原彩子の解釈は好き嫌いがはっきりすると思う。極端なまでのアゴーギク(ルバート)をセンセーショナルで上質のピアニズムと見るか、はたまたくどく厚ぼったい田舎のピアニズムと見るかだ。前者のファンには少々欲求不満気味に聞こえ、後者のアンチからは捨てたもんじゃないんじゃない? 的な広角的な評判を得るのではないだろうか?

ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴスのリードは質実剛健ながら巧みだ。そしてロンドン響の弦の響きは軽やかで美しいし、管楽器もまろび出るような芳醇な響きである。

ピアノは録音で用いられることが珍しいヤマハのCF�靴澄�スタインウェイではなくヤマハであると高らかに主張する「ヤマハらしい」音である。即ち275Hz(=真ん中のドの鍵盤)周辺から下の音が混変調歪みを伴った混濁を示すからだ。重く太い低音弦を楽しみたい人には最適だが、硬質で細身、濁りのない低音を楽しみたい人にはちょっと臭うピアノである。

(録音評)
EMIクラシックスの最近の録音は音質が良くなった。この盤の音質も実は素晴らしいものがある。楽器の一つ一つのフォーカスが鋭く、音像がシャキっと立つし音場が深く自然に奥へと展開する。

この録音はチャイコンという華やかで甘美な曲を意識してか、明るめの空間に散りばめられるオケ、ピアノがそれぞれ絢爛豪華で宜しい。
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