以前に取り上げたグリーグPコンとカップリングされているシューマンのPコン。
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シューマン・ピアノ協奏曲イ短調作品54
マリス・ヤンソンス@BPO
レイフ・オヴェ・アンスネス(Pf)
グリーグとシューマンのPコンはどちらも3楽章形式で、曲の長さが合わせてちょうど70分くらいになるのでCD時代になってからカップリングされることが多い気がする。それと、どちらの作家もPコンは生涯一曲しか書いていないという単独性があり、その点からもこの組み合わせはポピュラーだ。
ウィキペディアの曲目解説
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ロベルト・シューマンのピアノ協奏曲イ短調は1845年に完成された。作品番号は54。
シューマンはこの曲の前にいくつかピアノ協奏曲の作曲に取り掛かっていた。1828年に変ホ長調の協奏曲の作曲を始め、1829年から1831年にかけてはヘ長調の協奏曲に取り組み、1839年にはニ短調の協奏曲を一楽章のみ完成させた。しかし、これらの曲はいずれも完成しなかった。
1841年、シューマンは後にピアノ協奏曲の第1楽章となる『ピアノと管弦楽のための幻想曲』を作曲し、1845年には間奏曲とフィナーレの2楽章を加えて曲として完成させた。この曲はシューマンの作曲した唯一のピアノ協奏曲となった。
曲は3楽章からなり、第2楽章と第3楽章の間は休みなしに演奏される。
Allegro affettuoso
間奏曲 (Intermezzo): Adagio
フィナーレ (Finale): Alla breve
1846年1月1日にライプツィヒにおいてロベルトの妻クララ・シューマンの独奏と、献呈者フェルディナント・ヒラーの指揮により初演が行われた。
エドヴァルド・グリーグがピアノ協奏曲を作曲する際にこの曲をモデルとしたのではないかという意見もある。
この曲の後に、シューマンはピアノと管弦楽のための作品を2曲作曲している。『序奏とアレグロ・アパッショナート ト長調』Op.92と『序奏と演奏会用アレグロ ニ短調』Op.134である。ピアノ以外を独奏楽器とした協奏曲としては1850年のチェロ協奏曲Op.129、1853年のヴァイオリン協奏曲の2曲がある。
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グリーグのPコンと、このシューマンのPコンでは演奏も録音もガラリと変わる。
アンスネスは剛直な難曲に定評がある優秀なピアニストだが、この叙情性豊かで女性的、硬軟どちらかというと明らかに軟派なシューマンを弾かせても絶品である。この曲は他の著名Pコンとは異なりピアノが単独で目立つ動きをする場面が少なく、まさに協奏曲、というか「協調曲」とでも呼びたくなる優しく美しい曲なのだ。だからオケのスコアと器楽構成は交響曲と殆ど変わらないし、むしろVnが主旋律を取ることも多く、その場合にはピアノが対旋律を装飾音符的に鳴らすという機会も多い。
アンスネスの完璧な下支えを得てヤンソンス率いるBPOは実に可憐に軽やかに旋律を紡いで行く。VnとVcを始めとして、グリーグとは違うビビッドで色彩感豊かなオーケストラが楽しめる。
(録音評)
基本的には同系統の音色なのだが、オケの捉え方がグリーグのトラックとはまるで違う。非常に明晰で克明なオケである。ブラスセクションやパーカッションに至るまで、多少デッドな環境ながら良質な残響を伴って克明に収録されている。ピアノは多少引き気味ながら端正で細身な音像を保っており、グリーグよりは控えめな狙い方だ。総合的な音質ではグリーグよりもシューマンの方がよく感じた。
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