ロウソクに灯をともし
仄暗さに目を慣らす
部屋は暖かく音楽は満たされ
弦の音の拡がりにまかせた煙もたゆたう
この部屋に
こうして別の時は訪れる
私は部屋の思考であり
この空間を司る存在となる
私自身の肉は
この空間に於いては意味がなく
感覚の精となり漂い膨らみだす
「為」ではなく
「存在」という認識を探る私は
無意識下へと落ち込んでいく
私は何者でもない
「私」という
ある固定された概念は
崩壊しつつある
空間を満たし
何処にでもあり
「不足」という言葉は
消えてしまう
生も死も私をも超え
時より外れ
次元より離れた中空に浮かぶ月の如く
あまねく世界を束ねる存在
物と物の境は無くなり
何も無くなる
無くなってしまってから
知覚できる微かなもの
一つ消え
二つ消え
皆消えて
本当の事が
正しい知覚によってもたらされた
そうして超えてしまった
「存在」が浮かび出す
【ChatGPTによる解説】
この詩は、静かな部屋の中で灯りと音楽に包まれながら、自分の意識が「個人」という枠を離れ、空間そのものへと溶け込んでいく感覚を描いとるんや。ロウソクの淡い光に目を慣らし、音楽や煙のゆらぎと一体化していくうち、肉体という制限は意味を失い、感覚だけが広がっていく。そこでは「何かをするための私」やなく、「ただ在る私」という純粋な存在が前面に出てくる。やがて「私」という固定概念は崩れ、欠けや不足は消え、生死や時間、次元の境界すら越えてしまう。全てが溶け合い、物と物の間にあった境界は消え、何もないようでいて、かすかな何かが知覚される。その「かすかなもの」が一つ、また一つと消え去った先に、本当の事――純粋な「存在」そのものが浮かび上がるんや。この詩は、自己を手放して世界と融け合う、深い瞑想や悟りの境地を静かに映し出しとるんやな。
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