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2026年08月27日08:07

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畠中恵『猫君 りんねの輪』(集英社)を読みました

畠中恵『猫君 りんねの輪』(集英社)を読みました。
著者は、時代小説作家であり、「しゃばけ」のシリーズが人気だと思います。「しゃばけ」のシリーズは私も10巻近くまで読んでいた記憶がありますが、あまりにもマンネリなもので読むのを止めました。
本書は、前作の『猫君』の続編であり、『小説すばる』に連載されていた5話の連作短編を収録しています。5話のタイトルは、収録順に、「長、死す」、「首玉、化す」、「天海、話す」、「黒幕、露見す」、「明日を、志す」のとなっています。
まず、当然ながら前作と同じで舞台はお江戸であり、将軍徳川家斉の時代です。猫が20年生き長らえると猫又という妖しになり、人に化けて言葉を操ったりするようになります。お江戸には6陣あって、20年を経て猫又になった新米は各陣から兄者や姉者に連れられて、何と江戸城にある猫宿に来て立派な猫又になる修行をすることになります。猫宿の長はかつて「魔王」と呼ばれ、人間としては織田信長と名乗っていて、すべての猫又を統べる猫君だったという噂もあります。本書の主人公は、前作では新米だったみかんであり、本書では2年生になっています。
本書冒頭では、いきなり、猫宿の長が惨殺されるという超凶事が生じます。別の表現をすると、猫宿の長はりんねの輪に乗った、ということです。これに呼応して、猫君が出ると噂されるみかんたち2年生を除いて、修行中の猫又は各陣に返されてしまいます。そして、猫宿の長を殺害した襲撃者は、次に怪僧天海も狙ったりします。この時代にまで天海が生きているというのも、奇っ怪な気がしますが、それはそれで本書なりの理由があります。
猫宿に残されたみかんや師匠たち、猫宿の長や天海を襲った襲撃者とその黒幕となっている人間の武士、さらに、お江戸の外の東海道筋の戸塚の猫又、などなどが入り乱れて猫宿、というか、江戸城を舞台に、きわめて尋常ならざるバトルを繰り広げます。前作ではかっぱが登場しましたが、本書では同じ猫又ながら、お江戸住みではなく戸塚の猫又が出てきます。また、前作で新米猫又たちが将軍からちょうだいした首玉の利用方法が少しずつ明らかになります。
ただ、華々しい惨劇で始まりながら、最後は尻すぼみで終わります。

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