シモーヌ・ディナースタインのソニー・クラシカル移籍デビュー盤だ。ディナースタインは前回のゴールドベルグまではテラーク所属であったが、またしてもソニーが美味しいところを攫っていた感が拭えない。実際にはそんなに単純な背景ではないだろうが。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/3965366
J.S.Bach:
Chorale Prelude BWV639 'Ich ruf' zu dir, Herr Jesu Christ'
Keyboard Concerto No.5 in F minor, BWV1056
Chorale Prelude BWV734 'Nun freut euch, lieben Christen gmein'
English Suite No.3 in G minor, BWV808
Keyboard Concerto No.1 in D minor, BWV1052
Cantata BWV147 'Herz und Mund und Tat und Leben': Jesu, bleibet meine Freude
Simone Dinnerstein(Pf)
Stephan Mai(Cond), Staatskapelle Berlin
J.S.バッハ:
・コラール『主イエス・キリストよ、われ汝に呼ばわる』BWV639(フェルッチョ・ブゾーニ編)
・クラヴィーア協奏曲第5番ヘ短調BWV1056
・コラール『たしかにその時は来れり』BWV307(ヴィルヘルム・ケンプ編)
・イギリス組曲第3番ト短調BWV808
・クラヴィーア協奏曲第1番ニ短調BWV1052
・コラール『主よ、人の望みの喜びよ』BWV147(マイラ・ヘス編)
シモーヌ・ディナースタイン(ピアノ)
ベルリン国立歌劇場室内管弦楽団
なかなかに力の入った、濃厚なバッハ解釈だ。しかし、前作のイメージを大きく逸脱、或いは凌駕するようなエキセントリックな解釈でもないし、今時のモダン・ピアノで曲芸よろしく引き倒したような話題作り狙いの演奏でもない。ある意味、バロック時代の弱音鍵盤楽器=チェンバロとアンサンブルを正統進化系でもってこの時代に臨むとこうなる、といった一つの答えがここにあるような気がする。BWV639のブゾーニ編の静謐さも、BWV307のケンプ編の明媚な展開も、原曲に比して大幅な起伏を強調しているようには聞こえない。
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