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2006年06月28日11:56

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【音楽】Ombra mai fu

オンブラ・マイ・フと発音する。ヘンデルの作曲したオペラに入っている名曲で、何とも耳に残る美しい歌曲である。

ウィキペディアには書きかけだが記事が少し出ている

−−−−−
Ombra mai fu または「ラルゴ」 Largo は、ヘンデルの作曲したオペラ『セルセ』(Serse, Xerxes)第1幕第1場の中のアリア。ペルシャ王のセルセ(クセルクセス1世)によって歌われる。調性は長調。詩は木陰への愛を歌ったもの。

下降および上昇旋律を組み合わせた、伸びやかな明るい旋律線をもつ。旋律素材はボノンチーノのよるもので、ヘンデルの独創ではないとされる。

今日オペラはほとんど上演されないが、美しい小品として愛され、しばしば演奏される。元来カストラートのための曲だが、今日は主にソプラノにより歌われる。日本では、ソプラノ歌手キャスリーン・バトルが歌ったものが、1987年(?)にウィスキーのコマーシャルに用いられ、大ヒットした。

従来より、この曲の速度記号から、ラルゴとも呼ばれる。「オンブラ・マイ・フ」は歌詞の初行から。

歌詞
Ombra mai fu   これほどまでに親しく、愛すべき、
di vegetabile,  甘美な木陰は、
cara ed amabile, 未だかつて
soave più     なかった。
−−−−−

だそうである。ここにも書いてあるが、キャスリーン・バトルの歌うオンブラ・マイ・フが入っているCDはこれ、

http://music.yahoo.co.jp/shop/c/10/k30y235

が有名。画像は飛んでしまっているが、半透明の白いレースのドレスを纏ったバトルが腕を拡げて空に向かって歌っている姿のジャケットが印象に残っているのではないだろうか? 何故って、ニッカ・ウヰスキーが1987年のCMに採用し、同時にキングレコードとタイアップで発売したCDだ。限定スタンプした重量級LPレコードも出したはず。

1987年と言えば私が現在の勤務先である金融機関に転職した年であり、この頃の日本はバブルの絶頂期を過ぎて未曾有の転落へと向かい始める時期であった。このバブル爛熟期はマーケットには物質が豊かに氾濫し、ニューウェーブ風俗が林立し、独特のオーラというか、やるせない退廃的なバイタリティがあった。テレビではトレンディ・ドラマが流行って、どこかルーズでエロティックな雰囲気を醸した「金妻」がもてはやされたのもこの時期だった。

と、こういった時期に、国内ではセカンド・プレーヤーに甘んじる洋酒メーカーが電通に頼んで自社のイメージ戦略として選んだのがキャスリーン・バトルとオンブラ・マイ・フだったのだ。勿論、これ一曲の演奏時間は数分間なので、キングレコードは他に耳当たりが良く、割とポピュラーなバトルの歌う小曲を適当に集めてこのオムニバスを作ったわけである。

驚異的な安定度と技巧を見せつけるバトルのソプラノは、賛否両論あろうが素晴らしいの一言。ビブラートはシンセサイザーのオシレータかと思うほど極めて正確な振幅を刻む。

この曲を聴いていると、バブル爛熟期の、豊かだが退廃的なあの薫りをシミジミと思い出す。世の中とは無常なものである。

(録音評)
キングレコードのSeven Seasレーベル。寄せ集めで適当に作ったと思われるが、意外なほど高音質だ。どのトラックも綿密なイコライズが施されていて音色は揃っている。また、バトルのボーカル定位が素晴らしく小さな口がポッとセンターに出現するし、ハープ、ピアノといった伴奏も奥の方に寄り添うように定位する。
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