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2010年12月11日17:26

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【フード】喜屋 ともえ軒@六角橋

12月6日オープンの新店で、場所はちょっと前まで背脂魂の一(にのまえ)が営業していた店舗だ。この角地も余り店が長続きしない場所として地元では有名。一の前は葉隠が入っていて、その前は京都ラーメン親方だったと思う。この店舗の特徴である巨大提灯は親方時代から屋号が塗り替えられて今日まで来ている(個人的にはこの提灯がこの場所の縁起を悪くしていると思っているが・・)。

ともえ軒は大森で成功した魚介豚骨(ラーメン/つけ麺)とステーキ丼が有名な店で、ここ六角橋は横浜進出一号店と言うことになる。店に着いたのは13:30頃、先客はゼロ。嫌な予感がする。また、およそラーメンを作っているという熱気と気配、香りがしない妙な清潔感は一種の戦慄を覚える。

店は一の内装と厨房をほぼそのままの形で使う居抜きで営業しており、厨房には男性2名女性1名、カウンタ側には経営者と思しき人物が立っていてスタッフの手際などのチェックをしていた。玄関を入って左手奥で食券を買うシステムは一と同じだ。現在オープニングセールということでメニュー数が限定されており、今日はラーメン4種しか選べなかった。本来はつけ麺で戴くのが正統という口コミだったので少々拍子抜け。スープは豚骨(=豚骨魚介醤油)と生豚骨(=ピュア豚骨醤油)の二種、トッピングは普通のラーメンと全部載せの特製ラーメンの二種ということで、二人とも特製豚骨をチョイスした。

厨房ではまごまごした手つきのスタッフが手探りのように調理をしている。見ているだけでまだるっこい。待つこと4〜5分、サーブされたラーメンは底の深い独特の器に美しく盛られていた。チャーシューはバーナーで一枚ずつ炙っていて香りは良く、ホロホロに煮込まれた旨味の強い品。またメンマは極太で柔らかめにして繊維質感も残した上質なもの、味玉も水準を行く出来映えだ。海苔は小型の香りの良いものが5枚ほど付く。

麺はストレート太麺で自家製麺らしいが、これは低加水で太く硬めで、そしてみっしりとした歯応えと喉越し、舌の抵抗感共に良好。なかなかに美味しい麺である。

問題はスープ。第一に相当ぬるい。厨房を見ていたが厚手の特殊丼には予熱していない状態でスープを注いでいた。この丼の熱容量は見た目以上に大きそうであり、相当に熱いスープを注いだってかなりの温度低下は免れないであろう。サーブされ立てをフーフーせずに楽に飲めるスープというのはいくら何でもなしだ。次に、風味であるが鰹の香りが支配的であって豚骨を煮出した時の独特の香り・臭いはない。粘度はそれなりに高いのであるが滋味も旨味も感じられずただただトロンとしたこの感覚はちょっと奇異だ。これは、ひょっとすると業務用濃縮還元スープかもしれず、そう気が付くと鶴見の麺バカ息子の、やはりトロンとしたあのスープを連想してしまった。

麺の品質はこの界隈では随一の高さだし、チャーシューはじめ具の優秀さも際立っている。それなのに・・、このスープは余りに残念だ。食べ始めて残り2/3というところで早くも飽きが来てしまい、家内はカウンタのおろしニンニクを、私は食べラー油を添加した。そうするとこの淡泊なスープが多少は深みのある味に変化し、食べ進めることは出来た(但し、食べラー油には八角が多量に入っていて中華街の刀削麺のような風味に変貌してしまうが・・)。

そして、食後にはそれなりの満腹感はやってくるのであるが満足感がまるで感じられないのは久し振りの経験。スープ一つでここまでラーメンの感じ方が変わるとは・・、と改めて驚くのであった。


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