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2006年06月12日10:11

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【音楽】読売日響 2

思えば過去の自分自身のピアノに対する姿勢はもとより、かつてからのピアノ系鑑賞履歴、また蒐集しているピアノ絡みのCDなど、愛聴してきたピアノ演奏はどれも剛直で硬質なパワーを伴う完璧な技巧を我がものとしたヴィルトゥオーシティばかりを追求してきていた気がする。

モーツァルトのPコンはどれもが中小規模形式の、簡潔で平易な曲想のものが殆どだが、この26番と最後のPコン27番に関しては割とドラマティックで感情の表出が多めの躍動感溢れる佳作だと思う。この曲も良く演奏会で取り上げられるがモーツァルトの中では割と技巧的な要求水準は高いと思われる(ポケットスコアもパート譜も読んだことはないが・・)。剛直とまでは行かないが割とパワーでねじ伏せたまま一気に最後まで駆け抜ける演奏が多いのではないだろうか?

コルネリアのピアノはそうではなかった。技巧的には完璧な水準に達していることは間違いはないが、その片鱗は微塵も感じさせぬ優しくふくよかで耳障りの良いカデンツァには考えさせられるものがあった。これもありか? と聴きながら何度も頷いた。オケとの馴染みが秀逸で、協奏パートではとかくピアノだけが隈取り鮮やかに浮き出る演奏が多い中、オケに溶け込む、というか多少音量を抑制しつつ対話を重ねていく穏やかなチームワークは素晴らしかった。

モーツァルトは個人的には苦手な作曲家ではあるが、この様な、刺激臭を極力抑えた、そしてまろび出て歌うようなゆとりあるPコンならば歓迎だ。これがザルツブルク生まれ、モーツァルテウム音楽院卒という生粋のモーツァルト弾きの真髄なのか? 新しい発見があって結構満足した。

(続く)
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