一昨年にオープンしたという関内のR&B。リズム&ブルースではなく、ラーメン&バーだそうで、夜はジャズやオールド・ロック系が静かに流れるバーラウンジとなるそうだ。昼間はラウンジそのままの店舗を使って創作ラーメン屋として営業。評判もなかなかだ。ごく近くには最近オープンしたおはな商店もあり、このところ関内・伊勢佐木町界隈のラーメン事情は改善傾向だ。
さて、遅い時間の入店であったが先客はカウンターに二人、テーブルには一組二人が既に料理を食べていた。綺麗で愛想の良い女性に促されて着席。見た目にはアップツーデートな日本女性だが言葉尻から大陸もしくは半島系の人だと分かる。しっかりゆっくりと注文および物言いをしないと誤解されるので要注意。
二女はMiso(味噌ラーメン)、夫婦はTonkotsu Shoyu(とんこつ醤油ラーメン)を頼んだ。サイドディッシュでミニ・パエリアも二つ頼んだ。注文からサーブまでは比較的短時間だ。二女の頼んだ味噌は、挽肉をたっぷり、その他の具も豊富に泳がせた上品な味噌スープに、割に太い麺が鎮座するというオーソドックスなもの。適度なこってり感もあり味は良い。
とんこつ醤油の方だが、具の構成は横浜家系に倣ってはいるものの中味は全く異なる独自路線のとんこつだ。あっさりはしているが風味豊かなとんこつは臭さが全くないのに良質な豚の香りが強く、つまり肉の芳醇なエキスが閉じ込められているのだ。白濁してはいるものの粘性はそれほど高くなく、それでいて水っぽさは微塵もないという高バランスかつ穏健な塩分のスープは完成度が高い。そこに中太ストレート麺、海苔3枚、とろとろで美味しいチャーシュー、味玉、湯がきほうれん草、レタスが載る。メンマを入れずほうれん草を添え付けるところが家系に準拠していることを暗に主張している様だ。但し、家系のもう一つの特徴であるチー油は入らないし、麺も酒井や長多屋ではない通常ルートの製麺所が作る常識の範囲内の太さの麺だ。
はっきり言ってこのラーメンは美味しい。しかも、普通のラーメンに共通するある種のイージーさや場末感と言ったものを全く感じさせないリッチでエレガントな料理に収まっているのである。臭みを取り去ってとんこつ本来の味だけを昇華させるとこうなるのか? と、ワイルドな家系に慣れた舌からしてみると余りにソフィスティケーテッドされたテイストなのである。恐らくこの綺麗な店で煮炊きをしているとは思われないのでその筋の食材・素材・調味料を組み合わせて創作しているものと思われる。
追伸:パエリアは小さな器でサーブされるがそれなりに小生意気な風味が付いていて面白い。単品メニューでも勝負できそうな味わいだ。
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