ヨドバシカメラのマルチメディア横浜地下2階のレストランフロアにあるとんこつラーメンの店。都内では、いや今や全国区でも有名な護国寺(文京区音羽)ちゃぶ屋の森住康二氏が直営する新スタイル店舗と言えばよいのだろうか。
店の外の券売機で「とんこつらぁ麺クラシック味玉入り」の食券を買って入店した。フロア係の女性に食券を渡してカウンタの一番端に着席。座って1〜2分、とても素早いサーブにちょっと驚く。麺が細いため茹で上がりの時間が短いのであろう。
サーブされたラーメンは小振りでお洒落な丼に収まっている。白く濁ったスープに細麺が沈み、表面にはバラ肉の巻きチャーシューと味玉、分葱と長葱の微塵切り、焦がし葱、白胡麻などが浮く。油はギトギトではないが程々たくさん浮いている。
とんこつと言ってもコラーゲンとろとろ、高粘性乳化白濁スープというわけではなく、洗練系のライトとんこつの部類だ。臭みは一切ないしアクやえぐみも感じられず、とにかく丁寧に煮出されたスープであることは分かる。サラサラとしつつもクリーミーな舌触りはとんこつと言うよりは豆乳鍋の出汁に近い感じかもしれない。醤油の塩分は割と控えめでどちらかというと九州博多系統の味付けという感じもする。
細くて頼りなさそうなストレート麺は意外にもこのおとなしい繊細系スープに合っていて、絡みも持ち上げも良好だ。最後まで伸びることもなく割に良質な仕込みの麺なのだろう。
巻きチャーシューは薄すぎて味わう前に溶けて無くなるのが難点、メンマは硬質感があるこりこりタイプであるが細くて小さいのが残念なところ。味玉の味付けはモデレートでよろしいのだが凝固が緩くてスープにどんどん溶け出してしまう。
全体バランスは良いのであるがインパクトがまるでなく、食後の脳裏に残る印象は殆ど無い。そういえば、とんこつ魚介全盛を迎える数年前にはこういったとんこつ応用創作ラーメンが一時期流行ったが、その頃の流れをいまだに残しているラーメンなのだろうか。
醤油とんこつの本場=横浜で、敢えてこの希釈なとんこつスープで勝負する意味合いが良く分からない。しかし、地の利と客層からか、開店以来ずっと繁盛している様だし、これはこれで確立された一つのスタンダードなのであろう。
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