ラーメン激戦区の鶴見でここのところ人気ナンバーワンを維持しているのがこちら「麺バカ息子 徹」だろう。出自や屋号の由来、またラーメンの特徴等については店主のblogや食べ歩きblogがたくさんあるのでそちらへ譲る。
13:00を過ぎていたためか行列はなく、店内のL字カウンタは約半数の埋まり具合。最初だったのでラーメンの看板メニュー=特製ラーメンの食券を買った。麺は「歯ごたえ麺」というのと「つるつるもっちり麺」というのから選べる。悩んだ末、歯ごたえ麺をチョイス。待つこと暫し、大振りの丼でラーメンがサーブされたのがこれ。裁断されていない大判(全型)の海苔が一枚、丼の縁に立て掛けてあって見た目のインパクトは強烈。面白い試みだが食べ辛いので千切ってスープの上へ散らした。
スープは今流行の動物魚介ダブルスープだ。動物由来の方は濃厚豚骨スープで強く乳化、白濁、ある程度の粘性もある。魚介の方は基本は節系とアゴ、昆布などを煮出したものと思われるが丼に注ぐ時に多量の魚粉も添加されており、さらに卓上にて魚粉を足すことも可能だ。とにもかくにも動物魚介としてのバランスは最高に取れた状態のスープであり絶妙なブレンド加減に舌を巻いた。ともすれば動物が立ちすぎて臭みや嫌味が先行したり、逆に魚粉が効き過ぎて磯臭さが立ちすぎたりと、とかくバランスが難しいのがダブル系の宿命だ。そして魚介にありがちな酸味が殆ど感じられないのもここの特徴の一つ。言ってみれば家系の乳化スープと濃厚和風追い鰹出汁をマリッジしたような一つの理想型と考えられる。旨味、コク、穏やだがくっきり透過度の高い塩分、豊かで円やかな風味と、どこをとってもトップクラスのラーメン・スープであり、これは八雲(平塚)や若松(現・鶴見)とはアプローチこそ違えども、ほぼ互角の完成度と言って良い。
麺は自家製でかなり歯ごたえの強いもので、極上スープに負けるどころか麺単体でも勝負出来るほどの逸品だ。かなりポキポキ感がありながら芯まで茹で上がっているというコンディションも最高だ。特製には余分に入るチャーシューは巻きのバラで柔らかくとろける一歩手前の寸止め状態。味付けも穏やかで良い出来映えだ。味玉の凝固具合も申し分ない。
スープに密やかに投入されている玉葱の微塵切りが思わぬ効果を出していて目から鱗である。昨今では魚粉系スープに追い魚粉と玉葱を提供する店が多いのだが、このスープを啜ってみてその効果が初めて分かった。長葱のみじん切りでは香味付けとしてはちょっと弱いところを補完する目的があったとは、この濃度のスープにして納得したのだった。勿論、分葱の微塵切りも入っていて本来の葱臭を付加することも忘れていない。
理屈抜きに最後の最後まで一気に食べさせられた感のある極上ラーメンだった。無心にラーメンを啜ったのは何ヶ月ぶりだろうか・・。
この店の商品バリエーションは非常に豊富で、例えばつけ麺ももう片方の人気メニューであることを思えばこれから先の楽しみは多いし、最近では定休日を利用したセカンド・ブランド「106」(=ジロー・インスパイアらしい・・)にもチャレンジしているということで、今後度々訪問することは必至のラーメン屋である。
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