昨日の午後はマイミクPさん邸でオフ会ということで、早めに家を出て目指したのは随分前から評判を聞きつけていたラーメンの名店・八雲だ。
JR平塚駅の西口が最寄りとなるが、それでも歩くと15分ほど掛かる。昨日は暖かい日でポカポカの陽光の中をテクテク歩いて店に着いたら店前では7人の待ち。店外ベンチは四人掛けが一基のみ。店内はカウンターのみ9〜10席程度、回転はそれほどよろしくないようで結局30分弱待った。客は殆どが近所の常連らしく、食べるのも並ぶのも慣れた感じで地元民に愛され支持されている感じが伝わってくる。並んでいる間、店の中からは芳しい鰹節や煮干しの香りが漂い、期待が高まる。
近年に見られるような券売機で食券を事前に買うというシステムではなく着席時に注文を通し、それから調理に掛かるというシステム。お代は食べ終わった後に手渡しで支払うという昔ながらのヒューマン系システムだ。愛想が良くててきぱきと気働きのする奥さんと生真面目でシュアな腕を持つご主人がきっちりとしたチームワークを組んで運営されているという風情でとても好感が持てる気持ちよさだ。
頼んだのはバラ肉チャーシューメン醤油味+味玉(800円+100円)。普通のラーメンが600円なのでかなり良心的な価格設定と言える(それでも、材料費の高騰で最近値上げをした旨の張り紙がしてあった)。
出てきたラーメンは店主の経営姿勢を反映するかのように凛とした佇まいであった。麺の上には厚切りで大型のバラチャーシューが8枚も乗っている。このチャーシュー、ガスグリルで熱したものを一杯ずつ出す直前に載せてくれるという心配りだ。スープは色こそ茶色いが透明度はちゃんとあって麺が見通せるほどだ。表面の油はそこそこの量だが多くはない。
その他には普通のネギのみじん切りに加え、小葱(分葱?)の小口切りがどっさりと盛られている。海苔は小版のものが一枚、メンマは適度に噛み応えのある柔らかめのものだ。
スープを一口啜ると鶏ガラと海藻・魚介系のダブルだろうことは瞬時に分かる。もしくは鶏ガラ以外にも豚ゲンコツなどの動物系が入っているかも知れないが、こちらの方は余り感じられなかった。フレーバーの主体は穏やかだが存在を強く主張する鰹と煮干し系の香り、また舌に感じるイノシン酸系のしとやかな旨味は海藻・・・恐らく昆布などであろう・・由来の成分だろう。そして、これらの旨味、風味が実に円やかであって動物系とのマリッジも絶妙な出来映えなのだ。一般的なトンコツ魚介ラーメンが魚粉を添加した程度の遊離具合なのに対して、こちらの魚介は最初からじっくりと煮出された丁寧な融合を達成しているのだ。
麺は中細の縮れ麺で、茹で上げは少々固めで噛み応えする上質なものだ。スープは最初のうち塩分が少なくもの足りなさを感じるが、この持ち上げの良い麺と一緒に啜り始めた途端に塩分の過不足は感じられなくなりそのうちに丁度良い塩加減であると感じ始める。ほろほろに柔らかく、それでいて食べ応えのある分量のバラチャーシューは絶品の仕上がりで至福を感じる。トッピングの味玉も半熟度、塩分共に良い塩梅だ。
無心であっという間に食べさせられてしまったという感じで、これは本当に美味しいラーメンだ。残ったスープは何故か塩分がちょっと強目に感じられる程度なのだが、これが止まらない。レンゲで一口啜って飲んでから止めようと思うのだが、その一口が次の一口を誘って手が止まらなくなるのだ。結局全て飲み干してしまった。
ということで、久し振りに生真面目な正攻法で拵えられた価値あるラーメンを賞味した。塩ラーメンにも定評があり、こちらも是非とも試したいものだ。
麺や 八雲
神奈川県平塚市桃浜町23-18
電話 0463-35-0079
アクセス: JR平塚駅西口より徒歩15分
営業時間: 11:30〜15:00、18:00〜21:00(スープが切れ次第終了)
定休日: 木曜
駐車場: なし
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