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2024年03月24日00:58

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主義志向から趣味志向にシフトした日本・その3【貯蓄から投資へ、投資から消費へ】

■火事場から逃げ出す■

習近平政権の登場はこの成長したファンドに暗い影を残すことになった。

経済政策の行き詰まりは日増しにひどくなり、経済通の李克強元首相の謎の死以降、目に見えて凋落の一途を辿った。

それでも昨秋までですら時価評価益は+10%以上あった。平均した時価評価益でも14%もあった。10%以上というのは驚異的である。株式並みのパフォーマンスだからだ(通常投資信託でも平均時価評価益で6%超えればかなり優秀な部類になる)。

2024年に入り、中国経済がいよいよ凋落の一途が鮮明になると、時価評価益の割合は+2%にまで落ちてしまった。純資産額が増えていれば時価評価益でもマイナスでもトレーダーも自由が利くし、見込みもあるが、純資産額もみるみる減り続け、一時は300億円もあったのが、今は22億しかない。シャープレイシオも昨秋は0.5近くあったのが、0.21まで落ちた。

ここまでジリ貧になると、マイナスになる前に再検討せざるを得ない。再検討とは他の投資信託に乗り換える事だ。スイッチング可能なファンドを見ても、どれもシャープレイシオが低いものばかりだ。

■一本足からバランスに組み換え■

始めたくはなかったのだが、ここでついに新NISAに移行すべく手続きを進めた。

副島さんが共有してくれたファンドは残念ながら、成長枠NISAもつみたてNISAもコースになかったのである。

今となっては見る影もない、このファンド名はフィデリティ証券のチャイナ・フォーカス・オープンである。シャープレイシオは今年にはいってから.0.2ぐらいしかない。

★気になった方は調べてください★

但し全額引き払ったのではなく、今は3万円ほど残っている。今まではこれ一本だったが、カオスの昨今ではこれまでのように断トツのパフォーマンスを得られるファンドは少ないだろう。時価評価益が平均で6%以上であれば、ワンオブゼムとして5万円まで、10万円までと一塊にして買い増ししておいても良いかと思っている。但しそのタイミングは中国経済が底を打った時だから、まだ早いだろう。

ここからは再検討の話だ。本当は新NISAなんぞやりたくなかったが、最早チャイナ自体が火事場の様相だ。座していることは出来なくなってしまった。そこで調査した次第である。

2023年大人気だったファンドは三菱UFJアセットマネジメントが出しているe MAXIS(イーマクシス)のスリム・米国株式あたりではないだろうか。米国株の好調を反映しているのと、純資産額の上昇を武器に信託報酬の割合が低いことが人気の背景となっているようだ。

但し米国株は「投資の神様」と評されるウォーレン・バフェット氏が編み出した「バフェット指数」からすると、最早相当の割高である。

具体的な計算式は省くが、その国の株式の時価総額の世界に占めるシェアはその国のGDPのシェアとほぼ等しくなるというのが彼の計算である。アメリカの企業の株式のシェアは41%に達している。幾ら何でもアメリカのGDPのシェアは41%もない。せいぜい25%だろう。

冷酷な話だが、今後ここまでは米国株は大暴落という事でもある。

それも下がるか下がらないかではなく、「いつ」という段階に差し掛かっている。流石にそれは何時か、私は相場師ではないから分からない。

ということはe MAXIS スリム・米国株式は今までやっていた人には良いが、これから始めようとする人には賞味期限がとっくに過ぎている。どうしてもやりたければ、大暴落後、底を打ってからが望ましい。

とはいうものの、e MAXISスリムシリーズの信託報酬等の低さは矢張り魅力的。

そこで調べてみると、e MAXISスリム・米国株式を差し置いて、日本、アメリカを含めた全世界の主要国の伸び盛りの企業の株式をチョイスして組み入れた

e MAXISスリム・オールカントリー

がある。2024年で日本のベストセラーになる可能性がかなり高い。NISA成長枠(一括購入)もつみたてNISAもある。勿論信託報酬の低さはe MAXISスリム米国株式と同様だ。

この何でもありが凄い。

結局これにした。

但しこれも投資額が今以上に殺到する可能性が高いので、2024年の後半から始めようとされている方は

e MAXIS 4資産バランス型

も良いだろう。地味ながら純資産額も上昇しているし、シャープレイシオも0.4以上ある。NISA成長枠は勿論、つみたてNISAもある。8資産バランス型はリスクヘッジには良いが、こちらは細分化し過ぎているのか、比較的e MAXISシリーズは好成績のものが多い中、シャープレイシオなどはまだいまひとつだった。

特定の国という点では応援したい、期待している国のファンドも良いと思う。

中国経済があの状態だが、インドはなかなか堅調だ。私が投資信託を始めた時期の「大人しい中国」のようなポジションが今のインドである。インドは核保有国だが親日国だ。安倍政権時に日本とインドは安全保障協定を結んでいるし、チャイナは不動産投資中心の国だが、インドは内需中心の国という点は日本と共通しているともいえる。矢張り日本、インド、オーストラリアは歩調が合っている。インドはロシアのプーチン大統領の再選に祝意を述べたが、インドはロシアから安くエネルギーを売ってくれなければ、経済がもたない事は考慮すべきである。逆にエネルギー、食糧の問題が解決出来れば、ロシアと手を切っても構わないと考えているのかもしれない。

インドに関するファンドも玉石混交で探したが、大和アセットマネジメントが出しているi Free NEXTインド株インデックスに白羽の矢を立てた。まだ2023年の3月に立ち上げた若いファンドなので未知数だが、注目した2023年11月で純資産498億円、今では1千億円を突破している。伸び盛りのファンドなのは確かだろう。信託報酬の低さはe MAXISと同じぐらいだ。

但し積立NISAがないので、チャイナ・フォーカス・オープンを売却した後、自分の銀行口座に戻さないで特定口座に残し、そこからNISA成長枠で買った。様子を見つつ、余剰資金が出たら買い増ししても良いかもしれない。

なおNISA成長枠の場合、1万円以上1円単位。
つみたてNISAは千円以上1円単位で購入が可能

であるところが多い。

まあ1万円以上1円単位で毎月コンスタントに買い続ける事が出来る方はつみたてNISAだろうが、成長枠NISAだろうがどちらでも良い事になる。

国際株式の次は日本株である。米国株は個人的にはいつ暴落してもおかしくないと個人的には思っているので、米国の株式のインデックスファンドには投資せず、「オールカントリー」で濁し、伸び盛りのインドに関する株式ファンドに。

日本の株価はバブルだという意見も出始めたが、バフェット指数でもまだその水準まで達していないし、トルコ出身の経済評論家で日本の東大経済学部を出たエミン・ユルマズ氏は2030年までに日経平均は5万円に達していても全くおかしくない、と述べていたところを見ると、日本は地震大国ゆえ調整局面は何度もあるが、中長期的に見れば登り基調という事になる。

なおユルマズ氏の論調は一貫して親日的で、このあたりどこかリチャード・クー氏のようだ。個人的に今後注目していきたい若手の経済評論家の一人である。

という事は日本株も組み入れた方が良い。

株式をやらずとも、日本株に投資したファンドの割合(ポートフォリオ)も重要ということになる。日本株向けのファンドは無数にあるが、3年以上続けるのであれば見る基準は他のファンドと同じだ。

シャープレイシオが0.4以上あるかどうか、無くてもやがてそこまでは上がる見込みが現在あるかどうかだ。シャープレイシオがあった場合、純資産額が伸びているかどうか。急落しているのであれば、再検討だ。そして信託報酬の割合がどれぐらいかである。

NISAについて信託報酬等が安ければ安い程良いという論調があるが、個人的には安いのはそれなりだと思っている。ご自分の好みと直観を信じてよい。タイトルに主義より趣味と書いたのはそこである。

■対照的なふたつの日本株ファンド■

これらを加味し、チョイスしたのはSBI岡三証券の日本好配当リバランスオープンと15年もフィデリティにはお世話になった事もあり、フィデリティ証券が出している日本成長株ファンドである。

日本好配当リバランスオープンはシンプルに上場株式の配当利回りの高い順と予想される企業に投資したもので、配当利回りが投資判断の材料となっているファンドなので、リスクも低く、シャープレイシオも0.5近い。更に信託報酬も廉価。そういった理由から現在大人気のようで、2月からは販売しているSBI岡三証券自身がバランスをとる為、今後しばらくの間、積立NISAか成長枠NISAでもコンスタントに買う人でないと受け付けてもらえない事になっている。そうは言っても積立NISAならば千円から申し込める。

対照的に日本成長株ファンドは日本の成長が見込まれる上場または上場企業に準ずる企業の株式に投資したものである。日本成長株ファンドが投資対象としている企業の株式はキーエンス、東京エレクトロン、三菱UFJアセットマネジメントなど、どうやっても簡単には廃業はおろか、大暴落もしそうにない錚々たる企業ばかり。元々株価自体が高いので、伸びしろは少ない。が大損もしないだろう。実際これをしたためているときのシャープレイシオは0.37だった。

成長株ファンドというよりも優良株ファンドという名前の方が相応しい感じもするが、そういった性格なので、安全牌という点では良いのかもしれない。但しTSMCが熊本に上陸した事で、日本の最王手の半導体製造装置のメーカーでもある東京エレクトロンの受注が増えるのはほぼ確実で、同社株は上振れ要素が今後強いから、このファンドも時価評価益が上がる可能性は高い。

結局この2つに決めた。現状海外株式ファンドと国内株式のファンド時価評価益上の比率は50%ずつと拮抗して来た。ただe MAXISスリム オールカントリーと日本好配当リバランスオープンは積立なので、アンバランスになったら、国内株式の日本成長株ファンド、i FreeNEXTインド株インデックスを積み増しすることで、バランスをとっていこうと思う。

財布の中の話題という痛い内容を最後まで御覧頂きまして、ありがとうございました。

(了)

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