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2020年01月10日03:57

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「強健術」案内127

今回は、『体格改造法』に紹介された「三角筋鍛錬術」を見ていきます。

三角筋鍛錬術
◎氣合(殊に腹力)を以て肩の筋肉を鍛える法
(イ)自然本体の姿勢を執って直立。
(ロ)拳を作り、両腕を垂れて居ります。(以上運動前の姿勢)
(ハ)右脚を広くトンと右真横に踏み出し、直にスウと左脚を引き著け重心が左脚に落ちるや否や、直に又右足先の裏(足趾を反るようにし)にて其の位置をトンと踏み附け、弾力で右股が跳ね上がって来たら、直に左真横に踏み込まんとする。其の動作に調子を合わせて。
(ニ)左足先で爪先立ち、左に転回して、全身が、全く後ろ向きに、なろうとする時(以上準備姿勢)
(ホ)一寸腰を下げて、右足で激しく踏み附けます。右足先は正しく側方に、左足先は正しく正面に(元の位置から云えば背面)向き、互いに直角。
(ヘ)先に右足裏でトンと其の位置に踏み著けた時、右腕は後腰に、左腕は右前腰に巻きつけた様に軽く当てますが、今右脚を左真横に踏み込んで身体が転回する時腹力の惰勢で、振り飛ばす様右腕を右肩の上へ上げ、左腕は自然の勢いで後ろ腰に当てます。
(ト)迅きこと風の如くに腕を廻して、急速に三角筋を緊張させるのです。
(チ)右肘を曲げて充分に右肩上に張り右拳は掌の方を前方に向けます。そうすると三角筋の腱は三方に引っ張られます。左腕には少しも力を入れませぬ。
(リ)踏み出した時右脚は膝を曲げ、左脚は充分に伸ばします。
(ヌ)上体は何時でも真直。
(ル)右足を引著けると同時に、スッカリ力を抜いて、静の極に帰ります。
(オ)左右交互で四回。
(備考)右脚を一歩踏み出して左足を引きつけ、重心を左足爪先に落とし、全身に力を入れないで居りますのは、次に来る所の壮烈な動作に、集注すべき精力を蓄積するのであって、其処には一種の妙味があります。
▲身体をかはして踏込んだ瞬間に、始めて腹筋が緊張するのです。全部の動作を、スラスラと楽にやって欲しいものであります。(体格改造法 P.151〜153)

 此の運動法の型の或る箇所は、Gimnastikmit den Handtuch(中の一方法に得る所ありたり。(体格改造法 P.198)
一方に踏み出したるはづみにて、重心が、引き付けたる脚に落ち、姿勢の確整を保つや否や、踏み込みたる脚を上げて、体をかわし、真後ろが正面に向くようにすべし。(体格改造法 P.198)
この場合、上体は正しく前に向かい、踏み込みたる脚の膝は曲げ両足爪先は直角をなす様になせ。(体格改造法 P.198)
体をまわす時には少しも力を入れず、両腕は振り飛ばす様にして踏み込みたる方の腕をあぐ。他方の腕は体に巻きつくる様にして背部にあつ。此の動作がスラスラと行きて、毫も無理のなき事を期すべし。 (体格改造法 P.198)

この型は、基本的にやや説明が詳細になっている以外に、『心身強健術』に発表された型と変わりません。この型は以前にも説明しましたが、「ローミュルラ氏 手拭運動法」に発表された型を参考にして、身体を回転させる「利動力」と「脚の踏附」を応用したものであり、「気合応用強健術」の要素を含んだ典型的な型ということが出来ます。

(写真は、「三角筋鍛錬術」を行う春充)
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