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2020年01月09日08:24

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「強健術」案内126

今回は、『体格改造法』に紹介される「上膊三頭筋鍛錬術」を見ていきます。

上膊三頭筋鍛錬術
◎氣合(殊に腹力)を以て上腕後方の筋肉を鍛える法
(イ)右側面(今まで向いて居た方を正面とすれば)に向いて立ちます。首も其方に向けて自然体の形を執ります。両足は直角。踵と踵との間は約五寸位。
(ロ)瞳を定め拳を握り、精神を落ち付けます。(以上運動前の姿勢)
(ハ)右足を爪先で立ち、内方に転回しながら、右脚を一歩前へ踏込みます。それをするのにバサッと両足が一時に地に着いて、重心が左の脚に落ちる様にします。左足の踵は正面に向き、右足爪先は左足の中心線にあってこれと直角をします。(以上準備姿勢)
(ニ)瞬時も躊躇せず、右足爪先で百八十度転回して、踵を強くストッと地に落とします。
(ホ)其の時左脚は充分に上げて、股を腹に近づけ、腹筋の緊張を助けます。右脚は一本立ちとなります。右爪先を軸として転回する時、右腕は、右上方より右体側に急激に引きつけます。(身体の転回に調和して引き附けるのです)其の働きを助けるが為に、左掌を右拳小指の上に添えて、内方に押し著けます。
(ヘ)右拳の甲が、右肩にブツかる様に致します。此時下腹部に急激極度の大緊張を与えることが必要です。
(ト)秒時の後身体に残る惰性で、左脚を一歩前方に踏み出し、右足をこれに引き著けて全く力を抜きます。
(チ)右にて右腕上膊三頭筋の一回の運動運動の型は終わりです。
(リ)左右交互、回数合わせて四。
(備考)体を廻して右腕を曲げたとき、上体の重みが右上腕にかかる様に体を捻ります
▲上腕は確り体側に密接させたまま
▲体を廻して腕を落としたとき、首は側方に向けるのでなく、横に捻ったまま正面に向いて居ります。それ丈けでも姿勢の強弱に影響します。(体格改造法P.149〜151)

上げた方の脚は、爪先を立て、股をなるべく腹部の近くに、持ち来るべし。かくの如くすれば最もよく、腹筋の緊張を助成す。(体格改造法 P.197〜198)

この型は、前々著『心身強健術』に発表された型と主要な部分は、ほぼ同じです。変わった部分は、始めの歩法の部分です。

『心身強健術』では三歩進んで回転していましたが、今回は、右足で一歩踏み出すだけです。説明文が少々分かりづらいのですが、まずこれまでの正面に対して、右側を向いて自然体で立ちます。そこから、右脚を上げ左脚を軸にして左方向に踏込ます。続いて、踏み込んだ右足を爪先立って180度回転します。この時説明にはありませんが、両手は上げます。

次に回転した右足の踵を落とすと同時に、右腕を拳の甲側を身体に向けて落とし、左手はその上にかぶせて一緒に落とします。同時に、左脚は写真のように上げます。これは、右足の「踵の踏附」と連動して「腹筋の緊張」を助けます。こうして、「上膊三頭筋」は緊張します。

この型は、前著『強い身体を造る法』と前々著『心身強健術』の型をミックスしたものと言えます。脚さばきは『心身強健術』の歩法を進化させ、手さばきは『強い身体を造る法』の「力を垂直に用いる」方法を取り入れているのです。

(写真は、「上膊三頭筋鍛錬術」を行う春充)
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