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2019年01月16日13:24

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森雅之『追伸』

 先日、詩誌「スフィンクス考」の誌名は漫画家の伊藤重夫さんの作品集『チョコレート・スフィンクス考』から名付けたと書きました。ついでながら、そのあとに創刊し、現在も続いている「ガーネット」の誌名もマンガの作品名が由来となっています。作者は森雅之さん。森さんの第1作品集『夜と薔薇』に収められた「ガーネット」に魅せられ付けたものでした。短いけれど心に残る作品で、誌名にはこのマンガのように、「読む人の心に深く届く詩を」という思いを込めています。
 この『夜と薔薇』との出会いも今となってははっきりとしません。伊藤重夫さんのマンガと同様、知人から薦められ入手したのだと思います。その経緯はともかく、一読後たちまち惹かれ、それからずっと新刊が出るたびに読み続けています。
 森さんは短編作家ですが、ひとつだけ長編のマンガを描いています。それが標題に記した『追伸』。去年の9月に新装復刻版が出たようです。まだ携帯もない時代、遠距離恋愛をする若い男女の心の機微が描かれています。帯には「どんどん力が抜けてゆく… 途中2ウル。後に3ポタ。私の凝り固まった全神経は瞬時に溶かされた。」と女優の永作博美さんが記しています。本当にこの言葉のように心に沁みる1冊です。多くの人に読んでもらえたらと思っています。
 森さんは現在「びーぐる」に短編を連載中。こちらもぜひご愛読を。

 昨日で大学の授業も終了。長い春休みに入りました。

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