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2007年12月27日08:18

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【バレエ】スリー・クリスマス・くるみ!(その3・モスクワ)

7年振りの国立モスクワ音楽劇場バレエ公演。
こちらも芸監がらみでごたごたしているようですが、
お手並みやいかに。(^^)

       *     *     *

観てきたのは24日のソワレ、
クジメンコさんとブハラエフさんの舞台なので、
同じ配役ですね、さちさん。(^^)

オケは劇場付きの管弦楽団でしたが、演奏は微妙でした。(^^;)
前半は良いのに、後半、音程やタイミングが不安定に。
木管が弱いのかもしれません。金管のソロも一部怪しかったなあ。
その代わりヴァイオリン、特にコンマスが実に艶っぽい演奏をしてくれます。
また終演後にダンサーたちをねぎらう様子は、実にアットホームな雰囲気。
観ているこちらの気持ちもほこほこしてきます。(*^^*)
あ、フォーラムのホールC、観客席とオケピの間の仕切りが低く、
奏者たちの表情が良く見えるんですよ。

幕間の感想や拍手の様子からすると、
観客は見慣れてない人が多そうでしたが、
子供たちも含めてマナーは概ね良かったです。
...なんか矛盾、感じるなぁ。(^^;)

モスクワ・バレエ団コミュ
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1856919
をご覧になっている方はご存知と思いますが、
ここの版は新国と同じワイノーネン版で、
基本はマーシャと金平糖の精を同一人物が踊ります。
ただし配役によってはマーシャを別のダンサーが担当するとのことで、
実際私の観た日は、くるみ割り人形が王子に変身すると同時に、
マーシャも交代していました。

理由は...ダンサーの容貌でしょうね。(^^;)
都さんやシェスタコワさんのように年齢不詳のダンサーもいますが、
もう、ちょっと子役は...という人も当然いるわけです。

ただしコジョカルさん&都さんのような組み合わせならともかく、
明らかに技術の劣る人と組ませるのなら、
マーシャの踊りを簡略化するなど、振付そのものを変えてもらわないと。
今回のムハーノワさん、たしかに可愛いらしく、
ソリストとしてはけして下手ではないのですが、
本人が嫌でなければ、クジメンコさんに通してもらいたかったなぁ。

個人的には、ベテランのダンサーにも、
演技力でカバーしてほしいと思うのですが、
そこは賛否両論なのでしょうね。

それはさておき、幕が上がると、ポップな世界が目の前に。
クリスマス絵柄の巨大キルト(?)製パッチワークが周囲に飾られ、
クリスマスツリーはDNAの構造模型のよう。
おとぎの国を訪れる時の乗り物は提灯型のフレーム。
(駆動系の調子が悪いのか、主役のがいちばん動きがギクシャクしてました)
その後も金属製の籠や巨大な氷の結晶を重ねたような飾りを吊すなど、
新国、ミハイロフスキーの舞台装置とは一線を画しています。

風変わりなのは衣装も同じで、
人形たちの服は水玉模様の代わりにピンポン玉を貼り付けたかのよう。
ねずみ軍団はまるで甲冑デザインのロボット。
こうもりはバットマンそのもの、ハリウッドからクレームこないのかな。(^^;)
踊りは正統クラシックなんですが、印象はマシュー・ボーンでした。(^O^)

主役のクジメンコさん、前評判どおりの実力派です。
もう少し丁寧に踊ってくれたらなあ、と思う部分もありましたが、
演目を考えて、あえて勢いを重視していたのかもしれません。

王子のプハラエフさんは...。
好みの踊り手ではありませんでした。ごめんね。(-.-)

キャラクテールたちで印象に残っているのは、トロワの3人
(アルナウートワさん、ゴリュノーワさん、ミャスニコフさん)と、
東洋のセメニャーチェンコさん。

今回観た3人の東洋の中では、
ミハイロフスキーのノヴォショーロワさんがいちばん好みでしたが、
(アルデンテながら、大森さんとはまた違う艶っぽい踊りです)
セメニャーチェンコさんは思わず目を惹かれる美人。
視線の使い方は、とても2004年までアカデミーの生徒だったとは思えません。
いったい何人の男子学生と男性教官を悩ませたことか。(^O^)

ほかの人も悪くはないのですが、音楽に乗りきれてない人が目立ち、
荒削りな印象が残りました。これは群舞にも言えることで、
ダイナミックさよりも、雑な感じが先に出てしまいます。

またミハイロフスキーもそうですが、良くも悪しくも踊りが職業的。
アマチュアの一生懸命さが、多少下手でも好きな人には、
そこが受け入れられないのかもしれません。
私は一杯一杯の演技よりも、何かあっても柔軟に対応できる、
余裕ある踊りの方が好きなので、気にならないのですけどね。
もちろん、フェリ・ファイナルのような、
一流ダンサーたちの渾身の踊りが、いちばんですが。(^^)

気になるところもあるものの、
楽しそうに踊るダンサーたちの笑顔は、
観る者を幸せな気分にしてくれます。(^^)
モスクワといえばボリショイですが、ここの陽性なイメージは、
ボリショイ出身のクリーゲル譲りなのかもしれません。

       *     *     *

小ぶりなCホールにもかかわらず、2階席後方はがらがらでした。
質の高い、良い舞台だと思うのですけどねぇ。
演目も公演も重なるこの時期に、わざわざ呼ぶことないのに。

これから「白鳥」をご覧になる方は、
クレーム続出で方針変更にならない限り、クロークは閉じているので、
かさばるコートは避けた方が宜しいかと。

おそらく主催側がホールを借りる時、
経費節減でオプションを付けなかったのでしょうが、
この時期クロークを開けないなんて、キョードー東京さん、何考えてんの!?
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