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2007年08月18日12:18

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【バレエ】夏ガラ/その7(ローザンヌ・ガラ)

平日のバレエ公演は1830時開演が一般的ですが、
昨夜は1800時開演。熱気に茹でられつつ、
表参道の駅からちょっと急ぎ足。暑いよ〜。f(^o^;)

青山劇場、実は初めてです。
席は下手ブロックの前方で、傾斜も十分ですが、
さほど端でもないのに、袖が見切れてしまいます。
ジゼルのお墓、半分見えないかな。

シートは熊のぬいぐるみのような、もこもこ生地。
新しそうなのに、幅がちょっときつめです。古い上野といい勝負。
子供の観覧が前提なのかなぁ。(^^;)

幕が開き、ヘンデルの「水上の音楽」をBGMに、
プログラムが映写されます。続いて
スズキ・クラシック・バレエ・アカデミーによる、
「グラズノフ組曲」。鈴木和子さんの振付とあるので、
お教室オリジナルなのでしょう。
「ライモンダ」の有名どころを集めた作品です。
印象は...お教室の発表会、かな。

以上がオープニング。続く第1部のトップ・バッターは、
今年のローザンヌ国際バレエ・コンクールで、
コンテンポラリー賞を受賞した吉山シャール・ルイ・アンドレ君。
決勝で踊ったキリアンの「27分52秒」ではありませんが、
スパーリングの「Rubrix」、コンテです。

観終わった直後はさすがそれなりにと思ったのですが、
後述のように、より凄い人のコンテが2本もあったので、
一夜明けた今は印象が薄いかな。

2番手は、同じく今年のローザンヌ参加者にして、
スカラシップ賞、観客賞を受賞した、河野舞衣ちゃん。
演目は決勝1本目に踊った「グラン・パ・クラシック」。
ローザンヌの時も落ち着いて見えましたが、
昨夜はよりリラックスした雰囲気。バランス感覚も良さそうで、
トゥール・ザン・マネージュの回転も速く綺麗でした。

直線的な脚の上げ方や、「ライモンダ」で気になった、
かかとをドカッと降ろすところなどを気をつければ、
もっと美しく見えるかな。

ちなみにアンドレ君は今年8月からヒューストン・バレエ IIに、
舞衣ちゃんは9月からミュンヘン・バレエに入団です。
ふたりとも頑張れ〜。(^^)/

超若手に続くのは、
菊池あやこさん(ヴイルツブルク・バレエのソリスト)と、
遅沢佑介さん(フリー)の「黒鳥」PDD、
木田真理子さん/児玉北斗さん
(レ・グラン・バレエ・カナディアンの共にソリスト)
のコンテ、「Territoire」。

この2組、悪くはないけれど...。

以上で第1部終了。

パンフレットやオープニングによると、
今年のローザンヌ受賞者に続いて登場するのは、
ライプツィヒのプリンシパル、
タチヤナ・パウノヴィックさんのはずでしたが、
現われたのは黒鳥の二人。
変更の放送も、ホワイエに張り紙もなかったので、
スタッフにたずねたところ、
「この人は明日だけなんです。パンフにも書いてありますよ」

...。

......。

あ゛。ホントに書いてある。パンフにも、チラシにも。
特にチラシには、すーーーーーーーっごく「小さな」字で。

舞台始まっても次々とお客を入れるし、
小さな子供もたくさんいるし、
中村さんとタチヤナさんが目当てだっただけに、
公演の選択、誤ったかな〜、と、
さすがにこの時は落ち込みました。

気を取り直して、第2部。

最初はパシフィック・ノースウェスト・バレエのペア、
中村かおりさん(プリンシパル)、
リュシアン・ポストルウェイトさん(ソリスト)による、
「Kaori & Lucien」(...そのままじゃん。(^^;))

中南米方面の軽快な音楽を使い、
クラシック・テイストを加味したコンテで、
第1部の鬱憤を払拭してくれる舞台でした!(^^)
踊り始める前の雰囲気からして違うのですね、上手な人は。
動きのひとつひとつの精度が、
比べて申し訳ないけれど、アンドレ君とは明らかに違う。

2組目は、高部尚子さんと齋藤拓さん、
谷桃子バレエ団ペアの「ロミ・ジュリ」PDD。
著名なマクミラン版ではなく坂本版とのことで、
先日観たアモディオ版に似ていました。

この二人もいい!
とにかく元気で歯切れの良い踊りをします。
せつない想いを余情豊かに綴る、
という点では問題かもしれませんが、
ロミオ君とジュリエットちゃん、まだ中学生なんですよね。
大好きな人と一緒で楽しい、だけどそれはいまだけ、
という喜びと寂しさの入り混じった単純な感情の表現としては、
昨夜の解釈の方が正しいのかもしれません。

なんだか、第2部のダンサーは違うぞ〜。(^^)

期待の3番手は、ロイヤルのファースト・ソリスト・ペア、
崔由姫さんと佐々木陽平さんの「くるみ」PDD。

ロイヤルだからライト版なのは仕方ないのだけれど、
どうしても都さんとムハメドフさん、コープさんという、
非常に厳しい定規があるので、
そこからはみ出る部分がつい気になってしまいますが、
それでもこの二人、十分魅せてくれました。(^^)

そしてラストは、中村祥子さんとロナルド・ザコヴィッチさん、
ベルリンのプリンシパル・ペアによるコンテ「Transparente」。
熱い思いを抱いた二人の感情を
ダイレクトにぶつけ合うかのような振付は、
イベリア半島系の音楽と、
赤と黒の衣装にマッチしていました。(^^)

第2部の4組に共通しているのは、
観ていて気持ちの良い踊り。
もちろん広い世界、上には上がいますし、
崔さんはもっと体力を付けないと全幕は無理そうですが、
総じて手足の動きが滑らかで音に乗っており、
正確で安心して踊りに集中できる人たちで、
舞台をもっともっと観ていたい、という気分にさせてくれます。

基本の基本、言わずもがなのことですが、
意外とこれができていない人が多いんですよね。

昨夜の公演には、第3部として、貞松・浜田バレエ団による、
ナハリンの「Dance」が用意されていました。
未見のバレエ団ですし、演目にも興味があり、
フィナーレも気になりましたが、45分のコンテということなので、
私は第2部が終わったところで劇場を後にしました。

外は夕方の熱気も去り、
気持ち良い風が吹いていました。(^^)
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