「百頭女」
マックス・エルンスト
巖谷國士(訳)
河出書房新社(河出文庫)
シュルレアリスムの代表的作家によるコラージュ小説。
親本は1974年に翻訳され刊行。再版を重ね、1997年に文庫版が刊行。
私が購入したものはもう14刷です。
まさか文庫で出ていたとは知らず、ありがたやありがたや……。
アンドレ・ブルトンや瀧口修造、澁澤龍彦、他シュルレアリスムの著名人も文章を寄稿しています。
アンドレ・ブルトンの「緒言」なんか、さっぱり意味が分からなかったんですけどね私wwww
とにかくエルンストが凄いってことは伝わりましたが……。
どのコラージュも素晴らしく謎めいていて、揺さぶられるものばかり。
どんな脳みそ持ってたら、こんな組み合わせが出来るんでしょうね。
「ロプロプと、二十日鼠のホロスコープ。」は、まさに進撃の巨人。
「九度目の誕生につづく〜……」は、これまさしく広重の王子の狐に見えるんですけど??
コラージュ作品はもちろんなんですが、これ元ネタもめちゃくちゃ気になるんですよね。
一体どこから持ってきてるんだろう……。
長年気になっていた中身をようやく知ることができて、大満足です。
そういえばタイトル、というか百頭女。私は勝手に「もずめ」と呼んでいたのだけれど、河出書房新社のHPでは「ひゃくとうじょ」とルビが振ってありました。
あとやっぱり文庫だと細部が分かりづらいので、大型版のものも欲しいなぁ。
河出文庫がシュルレアリズム充実しているのを知ってしまったので、ぼちぼち集めていきたいと思います。
(新)
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