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2023年01月29日22:55

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エゴン・シーレ

さすが世界有数のコレクションを持つ美術館。
充実した展示でした。ざっと見るだけで2時間かかりました。

ウィーンが生んだ若き天才
レオポルド美術館
エゴン・シーレ展
@東京都美術館
フォト



1890年ウィーン近郊トゥルン生まれ。幼い頃から絵の才能をみせ、14歳で父を失うも、叔父の援助を受けて16歳で美術アカデミーへ特別入学。
グスタフ・クリムトの推薦を受けたり、ウィーン分離派や象徴派・表現主義等の影響を受けながら独自のスタイルを確立。
第一次大戦の従軍からは無事帰還しながらスペイン風邪により28歳で死去。

200点以上のシーレコレクションを持つレオポルド美術館だけあって
エゴン・シーレ作品は45点。画材別内訳は
油彩18
木炭・チョーク4
鉛筆6
グワッシュ12
ドライポイント/リトグラフ各2
テンペラまであります。
そしてチョークや鉛筆の作品も
クリムトが習作や下絵なのに対して
エゴン・シーレは「作品」としての強さと完成度があるのに驚きました。
(No.108《横たわる長髪の裸婦》 とか素敵!)

【展覧会構成】
第1章 エゴン・シーレ ウィーンが生んだ若き天才
第2章 ウィーン1900 グスタフ・クリムトとリングシュトラーセ
第3章 ウィーン分離派の結成
第4章 クリムトとウィーンの風景画
第5章 コロマン・モーザー 万能の芸術家
第6章 リヒャルト・ゲルストル 表現主義の先駆者
第7章 エゴン・シーレ アイデンティティーの探求
第8章 エゴン・シーレ 女性像
第9章 エゴン・シーレ 風景画
第10章 オスカー・ココシュカ "野生の王"
第11章 エゴン・シーレと新芸術家集団の仲間たち
第12章 ウィーンのサロン文化とパトロン
第13章 エゴン・シーレ 裸体
第14章 エゴン・シーレ 新たな表現、早すぎる死

同時代の周辺作家も広く紹介する展覧会だとわかります。
(ココシュカがちょっと足りなかった感…)

9章の風景画は撮影可。
13章のヌードは壁を黒、照明もおとしていましたが特に"このコーナーは●●な表現があります"等という断り書きもなく回避して回るようなルートもなし。
まあエゴン・シーレを見にきてヌードがどうこう言う人もいないでしょうね。

身体シルエットの輪郭線のほか、目がいったのは「手」。

左がNo.53《叙情詩人》、右がNo.93《フランツ・ハウアーの肖像》より。
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特に《叙情詩人》の指はまだらで生気のない突っ張った指にピンクの血が通う爪が鮮やかでした。
その他サブメインビジュアルのNo.62《母と子》でも、私には子供の見開いた目よりこちらに向けて開いた手のひらの方が印象的で。

初期作品のNo.23《菊》もよかった。
そういえば『ウィーン・モダン展』(2019)でエゴン・シーレの《ひまわり》のポスターを買ったのでした。
飾らなくちゃ…
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4月9日まで。巡回はありません。
https://www.egonschiele2023.jp/

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