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2020年09月22日13:28
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宮島達男
三方の展示ケースいっぱいに貼られたミラーシートから切り取られた
大きな数字のむこうに 李禹煥の《点より》や 杉本博司の《海景》、川原温の日付絵画 がのぞく。
最高。
宮島達男
クロニクル1995-2020
＠千葉市美術館
発光ダイオードのデジタルカウンターを使った作品で有名な
現代美術家。
ただいま六本木森美術館の『STARS』展でも日本を代表する６大現代美術家の一人として出ています。
その久しぶりの大規模個展。
千葉市美術館は矢部又吉設計？といわれる旧・川崎銀行千葉支店の建物です。
ネオルネッサンス様式の堂々としたファサードはいまも一部が
エントランスホールとして残っています。
その「さや堂ホール」に足を踏み入れると。
高い天井から床に 青、赤、黄で方形の光が投影され、そのなかに
様々な色と大きさの数字が様々な速さでカウントダウンを繰り返しながら
浮遊していました。
◆Floating Time（2000）
これは元々 秋田市の病院の終末期医療の精神的ケアを目的とした作品。
そう、宮島作品は使用しているものこそ無機質な数字なようで
その作品には深い精神性を感じさせられるのです。
本会場は8階と７階。
会場入り口で10面体のサイコロを振り、
出てきた数字（0の場合はやりなおし。宮島作品に0はありませんからね）のカードがもらえます。
会場に入ると
◆Counter Skin on Faces（2019/2020）
屏風のように繋がった大きなスクリーンに3人の顔。
顔の上には顔料が厚く塗られ、ステンシルでしょうか、数字が
カウントダウンされていきます。
横には、作品のコンセプトを示すドローイングが
録画されたDVDとともに パネル作品にされています。
(このドローイングがなかなか素敵)
そのように「ひと」が登場する作品もいくつかありました。
様々な言語でカウントダウンを繰り返す人が「1」の次はワインや墨の入った
ボウルに顔をつっこみ続けるとか…
観覧者参加型の作品もあります。
◆Deathclock for participation（2005-2018）
誕生日と自分の寿命が尽きる日を入力して写真を撮ると
自分のデス・クロックが大画面に映ります。
これは生のかけがえのなさに気づかされる作品。
宮島はこのように作品を見せるだけでなく、人々の参加をうながします。
それは長崎被爆柿の木を世界に植える「柿プロジェクト」であったり
東日本大震災の鎮魂からはじまった《時の海》プロジェクトであったり。
「アートはあなたの中にある」がポリシーですから。
詳しくは会場のなかにあるこの25年間の記録を。
冒頭に掲げた
◆Changing Time/Changing Art
は宮島と千葉市美術館所蔵品とのコラボレーション作品です。
選ばれているのは 川原温、中西夏之、菅井汲、李禹煥、杉本博司。
圧巻です。
第二会場。
紙幣（大丈夫？）や楽譜、帯など様々な支持体に描かれ、切り取られた数字たち。
続く展示室には小品がずらりと並んでいて、写真撮影もできます。
小さな電車模型に数字のカウンターが瞬く作品は、かわいらしい
と思ったら
◆Time Train to Auschwitz（2008）
アウシュヴィッツ、という作品でした。宮島の作品にはどうしても
いのちの問題がかかわっています。
展覧会のしめくくりは
◆HITEN‐��11（2020）
◆Unstable Time C（2020）
◆地の天（1996）
２つはこの展覧会が初公開になります。
特に《不安定（Unstable）》には言葉を失いました。
収蔵品展示（5階）にも宮島や恩師・榎倉康二の写真作品が出ています。
12月13日まで。
https:/
大きな数字のむこうに 李禹煥の《点より》や 杉本博司の《海景》、川原温の日付絵画 がのぞく。
最高。
宮島達男
クロニクル1995-2020
＠千葉市美術館
発光ダイオードのデジタルカウンターを使った作品で有名な
現代美術家。
ただいま六本木森美術館の『STARS』展でも日本を代表する６大現代美術家の一人として出ています。
その久しぶりの大規模個展。
千葉市美術館は矢部又吉設計？といわれる旧・川崎銀行千葉支店の建物です。
ネオルネッサンス様式の堂々としたファサードはいまも一部が
エントランスホールとして残っています。
その「さや堂ホール」に足を踏み入れると。
高い天井から床に 青、赤、黄で方形の光が投影され、そのなかに
様々な色と大きさの数字が様々な速さでカウントダウンを繰り返しながら
浮遊していました。
◆Floating Time（2000）
これは元々 秋田市の病院の終末期医療の精神的ケアを目的とした作品。
そう、宮島作品は使用しているものこそ無機質な数字なようで
その作品には深い精神性を感じさせられるのです。
本会場は8階と７階。
会場入り口で10面体のサイコロを振り、
出てきた数字（0の場合はやりなおし。宮島作品に0はありませんからね）のカードがもらえます。
会場に入ると
◆Counter Skin on Faces（2019/2020）
屏風のように繋がった大きなスクリーンに3人の顔。
顔の上には顔料が厚く塗られ、ステンシルでしょうか、数字が
カウントダウンされていきます。
横には、作品のコンセプトを示すドローイングが
録画されたDVDとともに パネル作品にされています。
(このドローイングがなかなか素敵)
そのように「ひと」が登場する作品もいくつかありました。
様々な言語でカウントダウンを繰り返す人が「1」の次はワインや墨の入った
ボウルに顔をつっこみ続けるとか…
観覧者参加型の作品もあります。
◆Deathclock for participation（2005-2018）
誕生日と自分の寿命が尽きる日を入力して写真を撮ると
自分のデス・クロックが大画面に映ります。
これは生のかけがえのなさに気づかされる作品。
宮島はこのように作品を見せるだけでなく、人々の参加をうながします。
それは長崎被爆柿の木を世界に植える「柿プロジェクト」であったり
東日本大震災の鎮魂からはじまった《時の海》プロジェクトであったり。
「アートはあなたの中にある」がポリシーですから。
詳しくは会場のなかにあるこの25年間の記録を。
冒頭に掲げた
◆Changing Time/Changing Art
は宮島と千葉市美術館所蔵品とのコラボレーション作品です。
選ばれているのは 川原温、中西夏之、菅井汲、李禹煥、杉本博司。
圧巻です。
第二会場。
紙幣（大丈夫？）や楽譜、帯など様々な支持体に描かれ、切り取られた数字たち。
続く展示室には小品がずらりと並んでいて、写真撮影もできます。
小さな電車模型に数字のカウンターが瞬く作品は、かわいらしい
と思ったら
◆Time Train to Auschwitz（2008）
アウシュヴィッツ、という作品でした。宮島の作品にはどうしても
いのちの問題がかかわっています。
展覧会のしめくくりは
◆HITEN‐��11（2020）
◆Unstable Time C（2020）
◆地の天（1996）
２つはこの展覧会が初公開になります。
特に《不安定（Unstable）》には言葉を失いました。
収蔵品展示（5階）にも宮島や恩師・榎倉康二の写真作品が出ています。
12月13日まで。
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