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2017年10月14日22:31

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優しい人たち・・・

雨の立川。2年前も雨だった。8時半に友人と立川駅で待ち合わせて滑走路コースで陣取ったのは東大応援団の前。今日はボクたちの前には相当右を向かないと応援団は見えない。

雨だから・・・・

甘かった。

昨年よりも滑走路コースの応援エリアはもうずっと先まで広がっていた。

そんな中、中央大学を見ていた。純白のユニフォームに赤いCのマーク。昨年予選会で本戦出場を87回連続で止めた中央の当時の1年生キャプテンの舟津君。何度も見た。あの予選落ちが決まった後の船津君の言葉。

「先輩たちに文句があるなら自分が全部受け止めます」

そこまで1年生に言わせておいてこの1年間、何もやっていなかったわけではないはずだ。そんな思いで見ていた。


いつもの滑走路コースの2キロ地点、外国人留学生が第1集団を作って飛ばしていく。その第2集団は大混戦だった。

滑走路2周目の5キロ地点に移動した。その第2集団には中央の選手は3人いた。その次の集団には4人がいた。

大東大の選手のほうが多かったような気がしたが、中央はこのペースで行けばよほどのアクシデントがなければ大丈夫だと思った。

次に移動するのは17キロ当たりの周回コース。さすがに昨年よりは観客は少ないが、それでもこれだけの観客が沿道を囲んだ。

大会運営車が通り過ぎる。放送車の後に白バイが続きボクたちの前を駆け抜けたのは桜美林のキサイサ君だった。続いて山梨学院のニャイロ選手。それからしばらく間があった。

留学生選手たちの間でもそれぞれに大差がついている。帝京の畔上君が日本人トップで通り過ぎる。

大東が、中央が、帝京が次々と通過する。その中で東大の選手が来た。有力校が通過する段階でまだ学校名を叫ぶ人はいない。予選通過からはあまり縁のなくなったチームの選手が目立ち始めてから沿道のファンは学校名を呼ぶようになる。

ボクのそばには茨城大学の関係者がいた。

「イバダイ、がんばれ」お目当ての選手やチームがいなくなると選手のユニフォームを見て声をかける。東大ももちろんそんなチームだったが・・・・

こんな上位で来たその東大の選手は近藤君だった。昨年も学連選抜に選ばれながらも出場を逃した選手だ。今年は20位だった。

東大は野球の宮台君がプロ志願届を出し、この秋のシーズンも2勝を挙げている。スポーツ界でも注目の東大。この近藤君が今年こそ学連選抜で箱根を走る可能性は高いだろう。



そして今年の最下位の選手はこれも東京大学の大学院チームの原選手だった。

大会運営者を後ろに引き連れて苦しそうに走る原選手に大きな拍手が起こる。本当の駅伝ファンだと思う。



「気付いたら声をかけていた。気付いたら声をからして叫んでいた。知っている選手じゃなかったのに、知っているチームじゃなかったのに・・・どうして応援してしまうんだろう。」


今日の箱根駅伝予選会のサッポロビールのCMの言葉だ。

駅伝は応援しているチームがあっても頑張ってほしいという選手がいても、名もない選手を最後まで応援する。少なくともボクはいつもそうだ。昨年は最後のランナーを待っていたが結局大会運営車も来なかった。途中で棄権していたのだ。

今年はこの原選手に大きな声をかけることができた。彼が最後にゴールしてこの大会は成立する。しかもこの原選手は最後には何人かを抜いて最下位を脱出している。

今年も予選会が終わった。前回出場校からは日大と明治、創価が予選を通過できなかった。中央は堂々の3位で本戦出場を決めた。昨年連続出場を逃した城西も返り咲いた。

日テレでも取材しきれないドラマがそれぞれのチームにある。それは出場がほぼ確実なチームにも当落線上にいるチームにも、そして予選会こそが箱根駅伝本戦だという位置づけの参加するだけのチームにも・・・だ・・・

だが・・・・

本戦にはまったく縁のないレベルの低いランナーにもこれだけの声援が送られる学生スポーツがほかにあるだろうか。

ある・・・・

高校野球だ。

甲子園などという言葉を発するだけでもおこがましい弱小チームにも夏の予選には多くの応援が集まる。間違って一つか二つ勝とうものなら大変なことになるチームもある。



弱い選手も応援する。知らない選手でも知らないチームでも・・・

そんな応援をされた人は人にやさしくなれるだろう。そして、今日声援を送った人はやさしい人になりたい人だ。

こんなギスギスした日本だからこそ、みんながやさしくなりたくてこの予選会に集まってくるような気がする。

こんな悪天候であっても・・・・


頑張れ、ビリでも頑張れ・・・・




2017年10月14日 第94回東京箱根間往復大学駅伝競走予選会
(於 陸上自衛隊立川駐屯地〜立川市街地〜国営昭和記念公園20Km)

1位 帝京大学
2位 大東文化大学
3位 中央大学
4位 山梨学院大学
5位 拓殖大学
6位 國學院大学
7位 国士館大学
8位 城西大学
9位 上武大学
10位 東京国際大学
(以上本大会出場)
11位 日本大学
12位 創価大学
13位 明治大学
14位 専修大学
15位 麗澤大学

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